BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2014/8/02放送 #15 和ごころ あまみ

鮮やかな包丁と手間を惜しまぬ料理で奄美の素晴らしさを伝えたい島人の魂がおりなす心温まるお店
魚の旨さは新橋でも指折り ご主人の包丁も冴える最高の直送素材

テレビクルーがサラリーマンのご意見を拾おうと、インタビューする様子が毎日のように見られる駅前SL広場。そう、ここはサラリーマンの聖地“新橋”。約1200店もの飲食店がひしめき合うこの街で、サラリーマン達は常に酒と料理のうまい店情報にアンテナを伸ばしている。今回訪れる酒場はそんな激戦区のど真ん中、ビルの4階に6年前にオープンした「和ごころ あまみ」。新鮮な魚と、ご主人・叶実統さんの故郷・鹿児島県徳之島の味で、連日賑わう評判の店だ。

エレベータの扉が開き、一行を出迎えたのは大漁旗と、一杯入ってご機嫌なお客さんたち。きたろうさんの「折角会えた今宵に乾杯を!」という音頭で、焼酎ハイボールで乾杯。まずは自慢の刺身盛りをいただく。五島列島から直送されたカサゴ、オオモンハタ、真鯛、本アジ、イサキという本日の地魚は、大葉や二十日大根、キュウリなどで見事にあしらわれ、目にも鮮やか。「カサゴの身がこんなに厚いなんてすごいですね。しかも身がブリブリで、めちゃくちゃ味が濃いですよ。こんなに分厚くていいんですか?」という西島さんに、大将は「たっぷり食べてもらいたいんで」と、はにかむ。四角い顔に長いもみあげ、がっしりした体格で南国育ちが一目で分かるご主人。料理人を目指し18歳で上京し、赤坂の料亭で修業時代を送り、妻の廣美さんと出会い、結婚。35歳にして念願の自分の店を千葉の市川に開業し、6年前に店を新橋に移した。「東京という大都市で勝負したいってだけで、新橋の事は何も知りませんでした。腕にいくらかの自信だけでね」その腕が伊達ではない事は、この見事な刺身盛りの包丁仕事を見れば一目瞭然だ。

南国が生んだ美味には、南国の大地が育てた芋焼酎を

次にいただいたのはこだわりの豚の角煮。鹿児島産の雌豚を使用した角煮は、臭みがなく肉質が柔らかいという。その素材をなんと8時間も煮込み、半熟卵とネギを添えて出される。西島さんの「なにこれトロットロじゃないですか。ホロホロで豚が甘〜い」という言葉どおり、トロンとした舌触りの角煮が、卵の濃厚さが合わさって至福の一品となっている。そんな濃厚な一品に合わせたいのが鹿児島県の芋焼酎。この店では芋100%でつくられた一刻者、紅一刻、黒一刻という3種の芋焼酎を甕出しで揃えており、これを飲み比べできるのだ。「飲み比べってのは酔うんだよなぁ」というきたろうさんだったが、すっきりと上品な味わいの一刻者、芋の甘い香りと軽やかな味わいの紅一刻、芋の黒麹を使用してコクがありキレのある黒一刻と、それぞれ異なる味を試してみると思わずハマってしまった様子。鹿児島の地の料理に一番合うのは、その地に育った酒である事がよく分かる。

そして最後にいただいたのが、鹿児島名物さつま揚げ。しかも揚げたてのアツアツをいただけるというのだからたまらない。こちらで出されるさつま揚げは、現地のそれよりちょっと分厚め。こんがりキツネ色の揚がり具合も食欲をそそるが、一口頬張ると濃厚な魚の旨味がじわ〜と出てくる、まさに豊かな海の味が凝縮された一品だ。

確たる自信を持って厨房に立つご主人だが、一時は辛い時期もあったと女将は言う。「10年前に主人の親友が事故で突然亡くなって、すっかり力を落としてしまって、しばらく元気が出なかったですね。そんな姿を見ていた時が一番辛かったです」故郷で共に育ち、上京した無二の親友の死。しかし女将と常連客の支えにより乗り越え、再び自信に満ちた包丁をふるえるようになった。そんなご主人が故郷のことを「海だけはきれいですよね、それとシマンチュ(島人)の心ですね」と誇ると「あと南の島の歌だね、何であんなにいいんだろうね」と、きたろうさん。そこで、店に来ていたご主人の後輩でシンガーソングライターの東まどかさんが、ひとつ歌いましょうということに! 三線が奏でるワイド節に合わせ、店のお客さん達にきたろうさんも西島さんも加わり、歌えや踊れ。踊りが飛び出せば酒の会は〆という島の流儀にならい、大盛り上がりのまま気持ちよく店を後にした。

和ごころ あまみの流儀
その壱

東シナ海の複雑で自然に富んだ地形に揉まれ育った魚は絶品。地魚盛合せ1,500円〜(内容は日によって変わります)
その弐

鹿児島では「とんこつ」とも呼ばれる薩摩料理の代表的メニュー。中国料理のそれとはまた違った味わいが楽しめる。880円(税抜)
その参

通常の芋焼酎は米麹が使われる事が多いが、この一刻者、紅一刻、黒一刻は芋麹を使用した、芋100%の芋焼酎。芋焼酎本来の味が楽しめる。一刻者(甕)3種飲み比べ500円(税抜)
その参

分厚く大きな自家製のさつま揚げ。外はサクっとして中はプリッとした食感がたまらない。680円(税抜)
その参

「皆が最後に島の民謡で踊るっていう慣習があるんですよ。何の会でもそうなんですよ」と東さん。今回はみんなでワイド節を踊りました。
きたろうさんから、和ごころ あまみへ贈る「愛の叫び」 都会であまみに行けた  ———きたろう
「和ごころ あまみ」
住所

電話
営業時間
定休日
東京都港区新橋3−22−2
つるやTKビル4F
03-3435-0005
18:00〜26:00、土曜18:00〜23:00
日曜・祝日
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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