BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#328

酒場

きんぼし

2021/4/24放送

渋谷で穴場的な人気酒場!
矢沢永吉に憧れ19歳で上京し
成り上がった男の物語

秋田の旬野菜を使った絶品創作料理

きたろうさんと西島さんが訪れたのは、東京都渋谷区渋谷の「酒場 きんぼし」。多くの酒場で賑わうエリアからは少し離れた国道246号(玉川通り)沿いに店を構えて、まもなく4年目を迎える。店を切り盛りするのは、ご主人の池上善史(よしひと)さん(39歳)だ。さっそく、ふたりは、焼酎ハイールを注文して、「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「おばんざい6種盛り」。鳥海(ちょうかい)なめこや、山内(さんだい)人参、庄内うるいなど、秋田中心の野菜を使った彩り豊かな小鉢がズラリ。いつも旬の小鉢をサービスして7種提供しているそうで、「もう、他のつまみいらないじゃん!」と、きたろうさんは大喜び。秋田市内で妻の実家が営む青果店から旬の野菜を仕入れ、地元の調理方法で提供するのが、ご主人のこだわりだ。「東京では珍しい秋田の野菜をこんなに美味しく食べさせてもらえるなんて!」と西島さんも大満足。

兵庫県姫路市出身のご主人は、19歳の時、歌手・矢沢永吉さんの著書『成りあがり』に感動し、「俺も東京に出てビッグになる!」と上京した。「アルバイトで貯めた10万円を握りしめて出てきたものの、部屋も借りられない。啖呵を切って実家を出たので、戻るわけにもいかず、最初は寮のある警備員の仕事から始めました」とご主人。26歳で料理の世界に飛び込み、10年の修業を経て、3年前にこの店を開業した。店名は、「たまたま相撲番付で見た“金星”(横綱を破ること)という言葉が、ちょうど『成り上がり』に憧れた二十歳の頃の自分の思いと重なって」と、「きんぼし」に決めた。

次のおすすめは、高知県産の鮮魚“日の出ぶり”と“生姜真鯛”を使った「紫蘇パッチョ」。カルパッチョの上に、千切りの青紫蘇を山盛りにのせたインパクトある一皿に、「すごい! 渋谷感出してるねぇ」ときたろうさん。西島さんは、「紫蘇のいい香りとおいしさが詰まってる。カルパッチョドレッシングもすごく合う」と感激だ。

ご主人は、修業先で料理に対する独創的な考え方を学んだそうで、「トマトが切れれば、商売ができる」と教わったとか。「そのトマトをいかに冷たく出すか、どうすればお客さんに喜んでもらえるかを考えろと。料理は後からついてくるから、商売を学べということですね」。10年で独立することを目標に修業に励み、平成30年、ここ渋谷に店を構えた。「この場所は、周りに飲食店もほとんどないし、人通りも少ないですが、なぜかとても輝いて見えて。直感的にここでやりたい! と即決しました」。実際、「最初はお客さんが全然来ず、焦った」というが、紹介や口コミで徐々にリピーターが増えたそうで、きたろうさんも、「こんなところに酒場があるんだぜ、って連れてきたくなるもんね」と納得する。

「鮭いくらわっぱめし」に大興奮!

ここで、「ひろっことホタルイカのぬた」が登場! ひろっこと呼ばれる秋田のネギと、富山県産のホタルイカを酢味噌で和えた一品に、「ひろっこのシャキシャキ感が最高! ホタルイカのまったりした感じも、ぬたにぴったり」と西島さん。「おやじ世代にもたまんないね」ときたろうさんも箸が止まらない。

ご主人の義理の両親は、秋田県からたびたび店を訪れ、店の料理を「うちより上手い」と褒めてくれるとか。「奥さんは?」と尋ねると、「嫁さんは、飲む専門(笑)」。秋田の野菜を使った料理はもちろん、「お刺身盛り合わせ」、「かしわ焼」、「肉豆腐」など、いろんな料理を「喜んで食べてくれる」と、ちょっと照れながら話すご主人だった。

続いては、秋田県産「山菜の天ぷら」を。“山菜の女王”こしあぶらや、ふきのとう、たらの芽を揚げ、こうじ味噌と鯛の身を煮詰めたオリジナル味噌でいただく。「こしあぶらってマイルドな香りでおいしい〜」と西島さん。「さすが女王! 旨いね」と、きたろうさんも、チューハイが進む!

現在、店は8名のスタッフが交代で勤務し、ご主人は、「自分の店でスタッフと一緒に働いていると、家族が増えたみたい。やっぱり酒場って楽しいなと、毎日思ってます」と実感がこもる。店長を務める北村翔大さん(30歳)は、ご主人のことを、「いい意味で、人たらし。いつも周りに人が寄ってくる」と話し、スタッフからも慕われている様子が伝わる。

最後の〆には、秋田こまちを使った「鮭いくらわっぱめし」を! もち米を混ぜて炊き上げたごはんに、鮭といくらをたっぷりのせ、柴漬けを混ぜて華やかな色合いに。西島さんはもう大興奮で、「もっちり優しいごはんに、しらすも入って具沢山。どんどんお腹に入っちゃう〜」と幸せいっぱい!

「お客さんに喜んでもらうのが、一番の喜び。今はコロナで残念ですが、それでも、そんな辛いとは思ってません。飲食業は、ちゃんと対策しながら一生懸命やっているということを伝えたい」と明るく前向きなご主人。酒場とは、「楽しい場所」という潔い一言に、「シンプルで最高だよ」ときたろうさんも、言うことなし!!

「酒場 きんぼし」の流儀

その壱

秋田中心の野菜を使った名物“おばんざい6種盛り”を食らうべし!

この日は、鳥海なめこなめたけ、山内人参の松前漬け、庄内うるい胡麻和え、白神うどのきんぴら、風呂吹き大根ばっけ味噌(ばっけとは、東北地方の方言でふきのとう)など。いつも旬の小鉢をサービスして7種類盛りで提供。妻の実家が営む秋田市の青果店から野菜を取り寄せている。
おばんざい6種盛り1,330円(税込)※内容は毎日変わります

その弐

高知県直送の鮮魚と紫蘇を使った“紫蘇パッチョ”を食らうべし!

新鮮な高知県産の日の出ぶりと生姜真鯛をスライスし、オリーブ、塩、玉ねぎ、紫蘇を調合した自家製ドレッシングをかけ、千切りにした野生の紫蘇をたっぷりのせる。紫蘇の香りとおいしさがカルパッチョソースと相まって、魚の旨味を引き出す。
紫蘇パッチョ930円(税込)

その参

旬の秋田野菜“ひろっこ”を使った酢味噌和えを食らうべし!

ひろっこという秋田のネギと富山県産のホタルイカを、白味噌と酢、サトウキビ砂糖を調合した酢味噌で和える。ひろっこのシャキシャキ感とホタルイカのまったり感がたまらない一品だ。
ひろっことホタルイカのぬた730円(税込)※4月下旬まで

その四

名産あきたこまちを使った“わっぱめし”を食らうべし!

米ともち米を1:1で使用し、昆布とかつおの合わせ出汁でもっちりとした食感に炊き上げる。具材には、鮭、いくら、しらす、柴漬け、三つ葉を入れ、彩りも華やかに。
鮭いくらわっぱめし(1人前)1,100円(税込)

きたろうさんから、きんぼしへ贈る「愛の叫び」

成り上がりに
金星さし上げます。

―――きたろう

「酒場 きんぼし」

住所
営業時間

定休日
東京都渋谷区道玄坂1-16-8 1F
平日17:00〜24:00
土日祝 14:00〜24:00
無休 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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