BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#426

ささよし

2023/4/29放送

東京都三鷹市で創業13年
串焼きと串煮込みで勝負を挑み
人気酒場を作り上げた男の物語

名物「串煮込み」と「串焼き」に舌つづみ!

今回は東京都三鷹市にやってきた、きたろうさんと武藤さん。三鷹駅(JR中央・総武線、東京メトロ東西線)南口から、きらきら通り商店会を歩いて向かったのは、おいしいもつ焼きともつ煮込みが味わえる「ささよし」。店をひとりで切り盛りするのは、ご主人の渡邊崇(たかし)さん(49歳)だ。焼き台と大鍋が目の前に並ぶカウンター席で、ふたりは、さっそく、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、名物の「串煮込み」。串に刺したもつを信州味噌のスープで煮込む。「煮込みの鍋の中から串が出てくるのは不思議な感じ!」と楽しげな武藤さん。きたろうさんが、「長年、酒場に行ってるけど、初めてだよ。串に刺すの面倒くさいじゃん!?」と言うと、ご主人は「そうなんですよ、時々ちょっと悩みますけど」と笑いながら、「修業した店で、箸を使わず食べられるようにこうやって出してたんですよね」とのこと。シロ(大腸)とガツ(胃袋)の2種類あり、どちらも絶妙な煮込み具合で、驚くほど柔らかいのに旨みもしっかり!もつの出汁が味わい深いスープも飲み干したくなるほどだ。

ご主人は、都内の大学を卒業後、一度はコンピューターソフト開発会社に就職した。しかし3年後、大学時代のアルバイト先だったもつ焼きの名店「ささもと」から誘われ、迷わず会社を退職。本格的な料理修業を開始した。「ささもと銀座店」で10年間修業する中で、モツ料理の美味しさと魅力を再発見したご主人は、平成22年、自身が生まれた三鷹市に「ささよし」を開業したのだ。独立しても収入は、「ボランティアみたいなもの」と苦笑いするご主人。「仕込みも全部ひとりなので、お待たせしてしまうことも多いですが、お客さんにおいしいと思ってもらうためには、やっぱり手は抜けない」と、実直な人柄が垣間見える。

続いていただくのは、信州味噌で味付けした「タン」と、自家製タレの「テッポウ(直腸)」。目の前の焼き台で、串を頻繁に返しながら丁寧に焼き上げる様子に、「そんなにひっくり返さなくても!?」と不思議そうなきたろうさんだったが、一口食べて、「うん、タレは旨いし、焼き方も完璧!丁寧に焼くだけのことはあるね」と納得。武藤さんも、「テッポウの歯応えもいい!タンに味噌が合う!おいしい!」。

絶品!旬の春キャベツの煮込み

店は創業13年目。店名の由来は、修業先「ささもと」の「ささ」と、開業前に他界した父親の名前「吉次」の「よし」から。開業資金は母親から援助してもらったそうで、「お世話になった人に少しでも恩返しできるようなお店になれたら」とご主人。「開業したのはリーマンショックの直後で不安だらけでした。でも、味だけで勝負したくて、宣伝は全くせず。結果的には、ひとりだからなんとか乗り切れたと思います」。結婚もしているが、「妻と一緒に働くと喧嘩すると思うので」と、お互い別々に働き、収入については、「もう妻に頼りっきりですね……」と頭が上がらない。それでも、「ひとりで気張らずやってきたからこそ、10年以上店を続けられた」と店を続ける秘訣を語り、きたろうさんが、「味で勝負することに徹底したのがよかったね」と頷くと、「本当にそれ以外ができないので」と飾らない笑顔を見せた。

続いては、自慢の味噌スープで、素材を豚肉で巻いた串を約1分煮込んでから炭火で焼き上げる「野菜巻き」を。「トマト巻き」は塩で、「えのき巻き」は醤油でシンプルに味付け。煮込みのスープが隠し味となって、食材本来の旨みがさらに引き出されるという。「えのきの食感が楽しい!」と武藤さん。きたろうさんも、「トマトと豚肉の味が絡み合っておいしい!」と大満足だ。

料理のこだわりは、「自分が食べておいしいものを出すこと」。「牛センマイ刺し」、「レバ(タレ塩半々)」、「ピートロ(首肉)」、「上ナンコツ」など、店のメニューは、基本的にもつ料理と野菜のみ。「最初は『本当に食べられるの?』と半信半疑なお客さんも、食べてみて『あら、おいしい!』となると、やっていてよかったなぁと思いますね」。

次に登場したのは、「和牛ハラミのスジ焼き」。手に入りにくい希少部位ゆえ、あれば迷わず食べたい一品だ。こちらも煮込み鍋で軽く煮て、余分な脂を落とし、醤油で焼き上げる。「牛はまた豚と違ったおいしさ。脂もおいしい〜」と武藤さんも頬が落ちそうだ。

最後の〆は、「キャベツ煮込み」。旬の春キャベツの串煮は格別な旨さで、「なんとも旨い!キャベツがかわいそうなくらい出汁が滲みてる」と、目を細めるきたろうさん。2本、3本と注文するお客さんもいるそうで、武藤さんも「この季節に来てよかった〜」と大満足!

ご主人にとって酒場とは、「明日へのエンディングとなる場所」。映画のタイトルのような答えに、「考えてきたね〜」ときたろうさんに言われ、「はい、昨日考えました!」と、どこまでも正直なご主人である。

「ささよし」の流儀

その壱

まずはお店の名物“串煮込み”を食らうべし!

串に刺したもつを大鍋で煮込んだ店の名物料理。シロ(大腸)とガツ(胃袋)の2種類。水と信州味噌だけで作ったスープに、もつから出る出汁が深みを加えコクのある味わいに。スープも飲み干したくなる旨さだ。
串煮込み シロ・ガツ各250円(税込)

その弐

希少な限定メニュー“和牛ハラミのスジ焼き”を食らうべし!

煮込みのスープにさっと通し、余分な脂を落としつつ下味を付けてから醤油で味付けして香ばしく焼き上げる。希少部位のため仕入れは限定されるが、あれば必ずいただきたい一品だ。
限定 和牛ハラミのスジ焼き1本500円(税込)

きたろうさんから、ささよしへ贈る「愛の叫び」

もつよし 味よし 大将よし
ささよし

―――きたろう

「ささよし」

住所
営業時間
定休日
東京都三鷹市下連雀3-33-17
18:00〜22:00
日曜 月曜 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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