BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2014/4/19放送 #2 さくま

浅草でしか逢えない笑顔と牛すじ煮込みに“わざわざ”足を伸ばしてみる
受け継がれる味は手間を省かないことで生まれる

年間2000万人もの観光客が訪れる浅草。家康公から幕府の祈願所として定められた、都内で最も古い寺院である浅草寺を中心に、江戸の時代から歌舞伎をはじめ、様々な演芸場が立ち並び、今も賑わいをみせている。この街はきたろうさんにも思い出深い街。「僕は浅草演芸ホールっていう所に出てたのね。有名な芸人さんが営業で地方に行くでしょ、すると劇場に穴があくから、その代わりで出てたの。そういのを“トラ”っていうんだよ」。そんなきたろうさんが、西島さんと訪れたのは、浅草寺裏にある大衆酒場「さくま」。

まずは焼酎ハイボールで乾杯し、常連さんが「これを食べないで帰ると、なんだか忘れ物をした気になる」とおすすめしてくれた「浅草名物 牛すじ煮込み」をいただく。これを食べたきたろうさんは「間違いないねぇ。お父さん、すすめるだけのことはあるね」と大満足。そもそも「さくま」は、もともと酒屋だった先代が、終戦直後の昭和22年に、牛すじ煮込み専門店として開業。牛すじ煮込みの旨さが浅草中に知れ渡り、24時間営業の店は、昼夜を問わず大盛況だったという。牛すじ煮込みは下ごしらえが大変で、煮込みに半日以上もかかる。作り方は創業以来しっかり守られているが、女将は「父親が亡くなって10年。もし今起きてきて(牛すじ煮込みを)食べたら“お前ちょっとこれ甘いな”とか、なんとか言うかもしれない」と笑う。

親から子へと引き継がれる味 それを見守る常連さんたち

牛すじ煮込みだけではない、カウンターに並ぶおいしそうなおばんざいも「さくま」の名物。ひじき、レンコンやウドのきんぴら、さつま揚げに筍の煮物……。国内産の新鮮な野菜を使い、常連さんが飽きないように毎日メニューを変えるという。「味はちょっと濃いかもね」という女将に、西島さんは「いや、これはお酒にあいますよ!」とお気に入りのご様子。そして忘れてはならない、この店ならではの一品がステーキ。高級ランクの牛肉を、塩胡椒、しょう油と酒でシンプルに、あれこれ細工せずに女将の愛子さんが焼いた「牛ロースステーキ生野菜つき」は、「愛ちゃんの焼き方がいい」と、きたろうさんも絶賛。いい具合に中がレアで、柔らかい仕上がりのステーキは絶品!

そんな愛子さんが店を手伝い始めたのは16歳の頃。戦後の大変な時代に店を切り盛りし、子供を学校に行かせるため必死に働く両親の姿を見てきた彼女にとって、店を継ぐのは自然のなりゆきだったそうだ。そして今、愛子さんの姿を見てきた娘の康子さんへと、店は受け継がれようとしている。娘に店を任せるまで、あと10年はがんばりたいという愛子さん。それを聞いた娘の康子さんは「まだ10年なの? あと10年、あと10年って、一度も8年とか7年とかになったことが無い!」と笑う。そんな母娘のやり取りを聞くと、こちらも温かい笑みがこぼれる。

そんな笑みが絶えないこの店のことを、常連さんはこう言う。「この店はため息がつけるんだよ。やっぱり、ため息って必要だね」。それを聞いたきたろうさんは「ため息って嫌な時につくんじゃないの」と言うと「ホッとしたなぁ、いい仕事できたなぁっていう時もため息なんだよ。そういうため息がね、ここに来るとつけるんだよ」と常連さん。「いいお客さんに恵まれてありがたいねぇ。お互いに感謝だね。愛ちゃん頑張ってよ、85歳までやってよ!」と、ほろ酔い気分のきたろうさん。すっかりこの店の魅力にも酔っているようだ。

さくまの流儀
その壱

先代の佐久間実さんが、苦労して作り上げた秘伝の味は、70年あまりたった今も「さくま」の看板メニュー。500円。
その弐

カウンターの中は女将をはじめ、女性ばかり。店に来る男性客にだまされないように、とは先代からの教え。
その参

先代が作りあげた牛すじ煮込みの味は、女将に受け継がれ、さらに娘の康子さんへと受け継がれようとしている。
その四

毎日ラインナップが変わるというおばんざい。煮物の盛り合わせは1000円〜。「器量は良くないけど、みんな手づくりです」と女将。
その伍

毎日来る常連客が多いため、いつしか、来れない人はメールなどで連絡を店にいれるというルールができた。
その六

牛ロースステーキ生野菜付き(3000円〜)は、野菜たっぷりでバランスも考えられている。焼き加減も絶妙な、是非とも食べたい一品。
きたろうさんから、さくまへ贈る「愛の叫び」 愛ちゃん大好き  ———きたろう
「さくま」
住所
電話
営業時間
定休日
東京都台東区浅草3-4-2
03-3876-4752
17:00〜21:30
日曜・祝日
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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