BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2017/05/13放送 #143 お魚sun

自らを「自由人」と呼ぶ女将が酒場激戦区の街、大井で始めた真鶴直送の鮮魚が“売り”の酒場
絶品!金目鯛をはじめ、新鮮な魚が目白押し

東小路にすずらん通り、平和小路と細い路地に無数の酒場が軒を連ねるJR大井町駅北側は、大人のワンダーランド。今回の酒場は、平和小路にある平成22年創業の「お魚sun」。女将の石川由佳さんと板前の西山慎一さんに迎えられ、いつものように焼酎ハイボールで乾杯し、最初のオススメをお願いすると「うちは、お刺身がメインですので」と女将。市場を通さず真鶴港から直送されるという魚は、どれも新鮮で種類も豊富。板さんが出してくれた刺身の盛り合わせには金目鯛をはじめ、ワラサにイサキ、スズキ、目鯛、メジマグロと、見た目にも超豪華。「金目鯛なんか、なかなか食えないよ」「ちょうどいいしっとり具合」「脂がのってますね、ワラサ。いい色だ。脂が乗ってるけどクドくない」「イサキはちょっと甘い」と、箸と言葉が止まらない。週に3回、トロ箱で金目鯛をはじめ、様々な魚が届き、それを板さんが捌いていくのだという。

続いての料理は、金目鯛の粗煮。煮付けが好物のきたろうさんが喜ぶのは当然として、その立派なお頭を見れば、誰しも気持ちが上がること間違いなし。西島さんは、コラーゲンをたっぷり含んだ目玉を食し、そのプルプル感を満喫。金目鯛の煮付けは、時間をかければ良いというものではなく、強火で短時間のうちに味付けし、身がバラバラになる直前まで弱火で染み込ませる。そうした板さんの確かな技術に、女将さんも常連さんも全幅の信頼を寄せているようだ。

一方の女将さんは自ら認める料理下手。しかし、これまでの経歴がふるっている。短大を卒業後、貿易会社に就職するも26歳で退社し、イギリスへ留学。1年半後に日本へ戻り、旅行会社に就職し、世界中を飛び回る日々を送っていたという。「私、なにかやりたいことがあると、それにのめり込んじゃうんですよ」という女将に、酒場を始めたきっかけを訊くと「食べることが好きだし、違う業種に挑戦したかったんだと思います」という。やったことがないことに挑戦しようとして、最終的に酒場に行き着いたのかと思えば「最終的かどうかはまだわからないです。自由人ですから」と女将。その何物にもとらわれない生き方に、常連さんも惹きつけられているに違いない。

真面目に美味しいものを出し続けること

次の料理は、お魚を離れて「生のり入り玉子焼き」。黄色い玉子焼きに、のりの緑が散り、まずは見た目で魅了されて、箸で摘めばのりの良い香りが鼻腔をくすぐる。絶品の玉子焼きを食べた時に出てくる、きたろうさんのお決まりの言葉「プロの玉子焼きですね。家庭では作れません!」も、当然飛び出す。

板さんから見た、女将さんの印象を訊くと「テキパキしてますね。やっぱり頭がいいから、迷わないですね」という。料理は苦手だが板さんに対しての「こうしてください」という指示は的確だという。そんな女将に、店を続けていく秘訣を訊くと「真面目に美味しいものを提供すること。一番正直にね」という答え。きたろうさんは「真面目なんて恥ずかしいけど、この歳になると、もう真面目な生き方しかないよね」と、しんみり。

最後のメニューは「じゃこ飯のおにぎり」。「それも醤油味で懐かしい感じの味付けで」と聞いて大喜びの西島さん。醤油とのりの香りが、適度にお酒の入ったお腹に広がっていくようだ。あまりの食べっぷりに、女将が「もうちょっと食べられますか?」と出してくれたのが、店の一番人気「バッテラ」。自称“バッテラとサバにはうるさい”というきたろうさんだが、こちらの一皿にはあっさり脱帽。西島さんは「締めが浅くて、爽やかなバッテラですね。この“ゆかり”が入ってるの、美味しい。人気が出ちゃうの分かるなぁ」と大絶賛。どれだけ大井町の飲み屋の数が多くても、これだけの魚を食べさせる板さんと、魅力的な女将が揃う店はそうない。お客さんの足も、自然とこの店に向くというものだ。

お魚sunの流儀
その壱
まずは真鶴港直送 新鮮な刺身を食すべし!
真鶴港から週3回、獲れたての魚が直送されてくる。この日は金目鯛、ワラサ、イサキ、スズキ、目鯛、メジマグロの6種盛り。おまかせ刺身盛り合わせ3,240円(2人前・税込)※仕入れにより内容は変わる
その弐
真鶴港直送 金目鯛の粗煮を食すべし!
金目鯛のアラを、砂糖、みりん、醤油、しょうが、お酒で味付けし、弱火で20分程度煮込んだ一品。金目鯛粗煮1,200円(税込)
その参
お店の人気メニュー 生のり入りの玉子焼きを食すべし!
だしの香りに、のりの海の香りが重なる、見た目も美しい一品。生のり入り玉子焼き400円(税込)
その四
真面目に美味しいものを提供する!
お店を続けていくためには、素材を厳選し、手を抜かず、常に出来うる限りのサービスを行うこと。それに真面目に向き合い続けることが大切だという。
その伍
〆には懐かしい味 じゃこ飯おにぎりを食すべし!
しょうゆの味と香りがほんのり漂うご飯に、じゃこの歯ごたえ、のりの風味が加わる。じゃこ飯おにぎり2個400円(税込)
その六
真鶴港直送のサバを使った名物 バッテラを食すべし!
新鮮なサバを浅めに締め、ゆかりが入った酢飯で仕上げた一品。バッテラ650円(税込)
きたろうさんから、お魚sunへ贈る「愛の叫び」やりたいことをやり続けるために愛嬌はいらないそんな女将が好き———きたろう
「お魚sun」
住所
電話
営業時間
定休日
東京都品川区東大井5-5-7(平和小路)
03-6320-9338
15:00〜22:30、土曜15:00〜21:30
日曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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