BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2017/05/20放送 #144 大衆酒場 大船

主人を失った名店が女将と息子と常連さんに支えられ今も賑わう下町の酒場
番組史上最高に賑やかなお出迎え

昭和の雰囲気を色濃く残す、砂町銀座商店街。その小路を入ったところにある酒場「大船」の暖簾をくぐると、拍手喝采で迎えられた。「すごい、すごい!」「常連さんで賑わってるね。お客さんに愛されてるね、お母さん」と、西島さんもきたろうさんも、その大歓迎に大感激。焼酎ハイボールの乾杯も、まんぱいの店をあげての大合唱。お店を切り盛りするのは、お客さんに“お母ちゃん”と呼び親しまれている飯田孝子さん。酒場の女将といえば豪快な人柄をイメージしてしまうが、こちらの“お母ちゃん”は、いつもニコニコ笑顔を絶やさない、小さくてかわいい女将さんだ。

最初のオススメは「今日ね、いい生がきが入ってるんです」と、三重県鳥羽産の巨大な岩がきが登場。今が旬の岩がきだが、こんなに立派なものは西島さんも初体験。「こんなに口の中が、かきでいっぱいになったことないですよ! 磯の香りが強いですね。すごい。いきなりびっくりしちゃった」と興奮気味。褒められて恐縮するお母ちゃんに「シャイな感じでいいね。相当シャイだね」とは、きたろうさん。

次はお店のメイン料理、もつ焼きから「白」と「かしら」をいただくことに。「タレにニンニクをつけると美味しいですから。ちょっとつけておきますね」というお母ちゃんのアドバイスに従い、ニンニクを溶いて頬張る2人。「うん、そんなに強烈なニンニクじゃ……、……あぁ、すごい強烈なニンニクだ!」、「これぐらいガツンと来た方が、焼酎ハイボールには合う気がする」と、きたろうさんと西島さん。タレは亡くなったご主人とお母ちゃんで作り上げたもの。また、お店の人気メニュー「鰻倶利伽羅焼(1本400円・税込)」の味もまた、二人で完成させた一品だ。鰻の身の切れ端を、串に綺麗に巻きつけた倶利伽羅焼き(くりからやき)は、今ではなかなかお目にかかれない。そんな一串を、下町商店街の酒場で頬張る。酒呑みには、たまらないひと時だろう。

息子夫婦から孫まで、一家で守る酒場の灯り

お母ちゃんがご主人と店を始めたのは51年前。サラリーマンだったご主人が、一念発起して、もつ焼きをメインにした酒場を開業するが、58歳の若さで他界。以来、息子の賢一さんと共に暖簾を守ってきた。「続けられたのは、お客さんのおかげ」とお母ちゃんは言うが、もつ焼きの串の刺し方ひとつから苦労の連続だった。「もつを刺すのは、お父さんの担当だから、私は知らなかったんです。お父さんが入院する前に、もつを刺している写真があったものですから、それを見ながら覚えました」。偶然撮った一枚の写真が、夫婦で築き上げた店の暖簾を守ったのだ。息子に、その奥さん。さらに最近では孫娘までが店を手伝い、毎夜お客さんを暖かく迎え入れている。

最後の一品は、人気メニュー「もやし炒め」。卵入りのシンプル極まりない一品だが、ボリュームたっぷりでお酒に合う。それでいてこの店で食べると、何か一味違っているような……、そんな名物料理だ。「歯ごたえがいい」「味付けも良い塩梅で、やみつきになりますね。止まらなくなっちゃう」と二人。このもやし炒めをはじめ、メニューはどれも財布に優しいお値段で、常連さんから「値上げしなよ」の声もしばしば。それもこれも、この店が長く続いて欲しいという思いからだ。そんな店思いのお客さんに対し、お母ちゃんもまた、ひとつのことを頑なに守っている。「営業時間は守りたい。お客さんがみえない日でも、もし来てくださったら悪いから。今日は暇だから早く閉めるっていうのは、したくない。馬鹿正直なんです」。店思いと客思い。決して話し上手ではないお母ちゃんだけど、人と話すのは大好きで、お客さんが多い時も少ない時も、変わらずニコニコしながら見守っている。そんなお母ちゃんがいる限り、その笑顔会いたさに暖簾をくぐる人は、途絶えないはずだ。

大船の流儀
その壱
今が旬! 三重県産岩がきを食らうべし!
この日入荷していた超特大の岩がき。海の磯の香りを凝縮したような、その風味に誰しもうっとり。三重県産の岩がき1個1,500円(税込)
その弐
創業から変わらぬ味 白とかしらを食らうべし!
開店当時、ご主人の昇さんと孝子さんが夫婦で作った秘伝ダレ。おろしニンニクをタレに混ぜるのが「大船」流。白、かしら各1本100円(税込)
その参
必ず常連さんに大人気 シンプルなもやし炒めを食らうべし!
ボリュームたっぷりで、つまみにもぴったり。そしてこの安さ! もやし炒め300円(税込)
その四
お客さんが来ても来なくても 開店・閉店時間は守るべし!
お客さんの数に関係なく、店の営業時間はきっちり守るというお母ちゃん。全ては、お客さんの期待を裏切らないため。
きたろうさんから、大船へ贈る「愛の叫び」お父ちゃん!シャイなお母ちゃん可愛い———きたろう
「大衆酒場 大船」
住所
電話
営業時間
定休日
東京都江東区北砂4-10-5
03-3646-8436
16:30〜23:00
金曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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