BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2018/1/6放送 #172 和食Dining 笑酒

故郷・秋田の地と味を愛し 酒場激戦地の錦糸町でその魅力を伝道する料理人
秋田の絶品食材に舌鼓を打つ

「笑う酒と書いて“えぐし”って読むんだ。いいねぇ、やっぱり酒を飲んだら笑わなきゃ」と、一行が訪れたのは東京都墨田区錦糸町、平成26年に創業した「和食Dining 笑酒」。調理場を仕切るご主人の藤嶋大久さんと、接客担当の妻・朋子さんに迎えられ、まずは焼酎ハイボールで今宵に乾杯。“えぐし”という名前の由来を訊くと、古事記に出てくる応神天皇の句からいただいたもので、歓喜のお酒を指す言葉だという。「教養があるねぇ」と感心するきたろうさんが、今宵いただくのはご主人の出身、秋田の食材を使った料理の数々。「俺の親父が(秋田の)角館出身だから、秋田にはうるさいよ」というきたろうさんを、ご主人は果たして唸らせられるのか!?

最初のおすすめ料理は、秋田の豚を使い、秋田で作られている生ハム。ホルダーに支えられた生ハムを一枚一枚薄く削ぎ切り、まな板いっぱいに広げて出される。「この生ハムは秋田の廃校になった小学校で作られているんです」と、ご主人。白神山地の冷たい風が、2年かけて豚肉をじっくりと熟成させ、絶妙の食感と香りを生み出す。「うまいね。もう塩加減がぴったりだね」と、一品目で早くもきたろうさんを唸らせる。

次のおすすめは、秋田名物のはたはたを塩焼きで。「えっ、大きい! はたはたって、こんなに大きい魚だったんですか?」と西島さんをびっくりさせた子持ちのはたはた。「秋田だったら標準サイズ。もっと大きいのもあります」という。身離れのいい白身はしっとりとして味も濃厚。「もうプリプリですね」、「身があるし、新鮮だねぇ。こんなはたはたを出されたら(店に)来ちゃうなぁ」と、二人は大満足。

野球、サラリーマンから料理の道へ

ご主人は雪深い北秋田市の出身。大太鼓の里としても知られる地だ。甲子園を目指し秋田市内の名門・秋田商業に進学。多くのプロ野球選手を輩出した野球漬けの日々を「今、40歳を超えましたが、当時よりキツかったことはないですね」と振り返る。高校を卒業して地元秋田の信用組合に就職、7年間勤めた。「でも、自分のお店を持ちたくて。一人暮らしの時は、友達を呼んで料理を振る舞ったり。人が集まるところで料理を出すのが好きだったんです」。26歳で上京し、料理学校に通いながら飲食店でバイトに励んだご主人。妻の朋子さんとは、当時働いていたお店のお客さんとして出会い、付き合い始めて8年後に店を開業。同時に朋子さんもOLの仕事を辞め、店を手伝うようになった。

次の料理は、これまた秋田の地鶏を使った「比内鶏のグリル」。胸肉とモモ肉、それぞれの味と食感を楽しめるセットで、味付けの塩は、男鹿の藻塩を使用している。西島さんは「鶏の味がすごくしっかりしていますね。この脂と皮目の甘みを楽しむならモモかな」と、食べ比べを楽しんでいる。そして今宵の〆のメニューは「きりたんぽ鍋」。「秋田だねぇ!」と、きたろうさんを喜ばせた鍋は、地元から取り寄せたきりたんぽのほか、比内地鶏や野菜などが具沢山。「きりたんぽを噛むと、出汁をたっぷり含んでいて、ジワッと甘みが出てくる。美味しいなぁ」と、西島さん。地元の味を忠実に再現した鍋の決め手は出汁。鶏はもちろん、野菜の出汁がたまらない。実はこの出汁を使ったパエリアが、本当の〆の〆。常連さんが食べていたパエリアのご相伴に預かり、「この出汁でパエリアなんて……、うわっ美味しい。この炊き加減も間違いない!」、「出汁がねぇ、美味しいんだよ〜」と、西島さんもきたろうさんも、秋田づくしにお腹も心も満たされた様子。

「酒場とはお客様から教わる勉強の場。この店も完成形ではないので、教わりながら試行錯誤しているところです」と語るご主人。しかし、店の目指すところは見えている。「秋田の食材をもっとPRしたいです。うちで秋田の食材を食べてもらって、美味しいと思ってもらえたら、“じゃあ今度は、秋田に行ってみよう”とか、もっともっと秋田を知ってもらいたいんです」。心から秋田を愛するご主人は、お客さんの心をより深く掴むため、今日も精進を積み重ねている。

和食Dining 笑酒の流儀
その壱
まずは秋田県産の豚を使った生ハムを食すべし!
秋田県大館市にある、廃校になった山田小学校で作られている生ハム。ご主人自らも、ここで生ハム作りを体験し、その素材を知り尽くす。秋田県産原木生ハム1,280円(税別)
その弐
秋田名物はたはたの塩焼きを食すべし!
雷が鳴るような荒れた初冬の秋田沿岸へ産卵のために押し寄せるはたはた。これぞ秋田の冬の名物。はたはた塩焼き800円〜(税別)※値段は仕入れによって変わる
その参
秋田名産 比内地鶏のグリルを食すべし!
歯ごたえはあるが、加熱しても固くなりすぎない肉質。そして何よりも濃厚な肉の味で知られる比内地鶏をグリルに。比内鶏のグリル1,680円(税別)
その四
〆には必ず秋田名物 きりたんぽ鍋を食すべし!
秋田から直送されるきりたんぽを使用。ごぼう、舞茸、長ネギ、比内地鶏、しらたき、せり、などがたっぷり入る。きりたんぽ鍋2〜3人前3,200円(税別)
その伍
きりたんぽ鍋のスープで作る特製パエリアを食すべし!
比内地鶏や野菜から出た濃厚なスープを使って、生米から調理するパエリア。最後の〆には贅沢な一品。特製パエリア1,800円(税別)
きたろうさんから、和食Dining 笑酒へ贈る「愛の叫び」 きりたんぽ鍋に俺の血が騒いだ。先祖はここにあり。―――きたろう
和食Dining 笑酒
住所

電話
営業時間


定休日
東京都墨田区錦糸4-12-8
第1ヤマイビル1F
03-6658-4722
月〜水曜11:30〜14:00、
月〜水曜・日祝17:00〜24:00、
金曜・土曜・祝前日17:00〜26:00
木曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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