BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2018/6/9放送 #192 うさぎ

人生、前向きが一番!人と人の関係を紡ぐ女将のうまいつまみと、心に残る言葉たち
女将を慕って集う人たち

東京・文京区、根津の酒場とくれば、絶対に外せない一軒。それが創業49年になる「うさぎ」。店を1人で切り盛りするのは、女将の蓮池紗恵子さん。きたろうさんは、店の佇まいに一目惚れ。年齢どおりに見えない御年79歳の女将にもグッと心を掴まれつつ、まずは焼酎ハイボールで常連さんと乾杯。最初のオススメ料理は、なんと鮎! 「私が作る鮎なんですけど、開いて一夜干しにして……」と聞いて「誰が?」「私が」「自分で?」「そう、ベランダで」「猫に持っていかれない?」「この辺の猫は、もう取りませんよ」と、まぁ初対面で、これほどきたろうさんと息の合う女将も珍しい。立派な鮎の開きに、頭から骨ごとかぶりつき、「うまい! 干すと全然違うね」、「香りが変わるんですね。やっぱり味に深さが出る」と笑顔の一行。「一応、これ企業秘密ですけど、私なりに鮎を1時間ほど出汁に漬け込んでるの」と、誇らしげな女将が可愛らしい。

続いては炒め物で「長なすの油味噌」。女将のオリジナルはアツアツで、気をつけて頬張ると、中までしっかり味噌の味が染みている。「やっぱり油を吸ったなすは最高ですね。そこに味噌がかかって」と西島さん。レシピがあれば、料理なんて誰でもできると語る女将。「でも、それだけじゃあつまらない。あとは自分の勘ですね。誰でも、レシピ通りにやればできるのは決まってるんだから、それを自分でアレンジして、自分のものにする」。そうやって女将は自分の味を、たくさんモノにしてきた。

今日一日の充実を考えて生きる

自宅を改装し、ご主人と根津にお店を開業したのは、女将が30歳の時。「店を始める時は、皆さんから根津は止めた方がいいって言われました。でも私には自信があったから。主人ですか? 反対はしないですね、私の言いなりだから」と笑う女将。しかし28年前にご主人が他界。以来、たった1人で暖簾を守り続けて来た。「自分の気持ちひとつで、運命って切り開けると思うんですよ。前向きに生きることが、道しるべ。開き直るというか……、生きなきゃいけないわけですから、強くなっちゃう」。そんな女将を、ある常連さんは“義理と人情の女将”と呼び、ある常連さんは“いろんな人を紡ぐ、はた織り機”と呼ぶ。女将を慕い、客でありながら料理を運んだり、率先して洗い物をする常連さんもいるという。さらに店の40周年には、女将の古希祝いも合わせ、帝国ホテルで170人近くを集めて盛大なパーティが開かれたという。これぞまさに人徳。

次は京都から取り寄せた味噌を使った「ぎんだらの西京焼」。美味しそうに焼きあがった切り身に「いい香り。なかなか食べる機会がないもんね……。うまいよ、うまい」と、きたろうさん。お酒がすすむ味に感心しながら、話は女将の生き方“一日暮らし”に移っていく。「お坊さんの教えなんだけど、今日の1日を大事に生きる、一日暮らし。この1日暮らしを大事にすれば、明日へと繋がっていくんです」と女将さん。西島さんが、お客さんが長く店に来てくれる理由を聞くと「私、そういうことを考えない。理由をつける必要も、ないんじゃないですか? 自分の地のまんま。私はこうよっていうだけ。今日一日の充実だけを考えているの」。下手の考え休むに似たり。思いを巡らせるより、今日の充実と、お客さんとの出会いを大切にする。それこそが女将の強さなのだ。

最後の“これだけは食べて帰れのメニュー”は、やきめし。「私のオリジナルで、お肉は入れないんですよ」と女将。チャーハンと言わずに、あくまで「やきめし」。ただし、具材はカニにホタテと豪華。そしてパリッと仕上げたやきめしが、お腹をしっかりと満たしてくれる。きたろうさんは「全ての料理がね、香りがいいんだよ。うまいよ」と、ベタ褒め。いつもより饒舌なのも、女将の人柄と料理に惹かれたせいか? ある常連客は、女将さんを「心の妻です」という。“友”でも“恋人”でも“母”でもなく、山も谷もある人生を、長く連れ沿う“妻”であることが、他の店にはないこの店の魅力。心をゆるし合い、最後に戻っていく場所なのだ。

うさぎの流儀
その壱
まずは自家製の鮎の風干しを食らうべし!
女将自らが捌き、秘伝の出汁に1時間ほど漬け、一晩風にさらした鮎の開き。あゆの風干し800円(税込)
その弐
女将オリジナル 長なすの油味噌を食らうべし!
長なすを油で炒め、独自にブレンドした味噌で味付けした一品。長なすの油味噌700円(税込)
その参
前向きに生きることが人生の道しるべとなる!
ご主人が亡くなった時も、前向きに生きて自立しようと考えた女将。その気持ちが、いつしか喜びに変わると語る。
その四
女将自ら漬け込む、銀鱈の西京焼きを食らうべし!
新鮮な銀鱈を、京都から取り寄せた西京味噌に約1週間漬け込んで焼く。ぎんだらの西京焼900円(税込)
その伍
今日一日が自分の生涯と考え 一日暮らしを全うする!
一日は千年万年の初めであり、その初めの一日をよく暮らせば、その日は充実したものとなり、それは一生をよく暮らすことにつながる、という考え方。
その六
〆には必ず女将自慢のやきめしを食らうべし!
具材には、ホタテとカニが入り、パリッと焼き上げてあるので、〆にぴったり。やきめし1,000円(税込)
きたろうさんから、うさぎへ贈る「愛の叫び」 その日暮しと 一日暮らしの違いが この歳でわかった ―――きたろう
うさぎ
住所
電話
営業時間
定休日
東京都文京区根津2-16-2
03-6908-2080
18:00〜23:00
日曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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