BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2018/6/23放送 #194 すっぴん

美味しい、そして楽しい!人も雰囲気も元気いっぱい 酒場激戦区・西荻窪の新名店
日本各地の新鮮な魚を一皿に!

通りから店内が見渡せるこの店は、東京都杉並区西荻窪で開店2年目の「すっぴん」。650軒もの飲食店がひしめき合う激戦区でも、この店の元気さ加減は飛び抜けている。店員さんの挨拶、掛け声、ひとつひとつが気持ちいい。その中心にいるのは、ご主人の小林淳さん。焼酎ハイボールで、きたろうさんが「今宵に乾杯!」と、音頭を取ると、店中から「乾杯!」の声が上がる。店員さんだけでなく、お客さんもノリがいい。まずはこの店のイチ押し「刺盛」をいただくことに。「築地と函館の方から、毎日仕入れて、今日は函館の時しらず(春から初夏に獲れる脂がのった鮭)と水タコ。塩でシメた平目、タタキにした宮城のカツオと、カンパチ、それと今が旬のトリ貝です」と、目の前で鮮やかな包丁の腕を披露するご主人。「うちはライブが命で、これは開店当初からの名物です」と笑う。「時しらずなんて、なかなか食べられないよ。旨味と甘味があるね」と、きたろうさんが褒めれば、西島さんも「平目のねっとり感が贅沢。最高! カツオもタコも、お刺身のレベルがすごいですね」と同意。

吉祥寺で生まれ育ったご主人は、高校卒業後、建築会社に就職。酒場で働き始めたのは、27歳の時だった。尊敬する親方の元で7年間、厳しい修行時代を過ごした。「素人包丁と言って、包丁の技より“人を売れ!”みたいな酒場で。うちの師匠は“トマトが切れれば居酒屋はできる”と言っていましたからね」と、ご主人は言うが、包丁捌きを見れば、相当に濃密な7年間だったようだ。そして34歳の若さで、地元の吉祥寺に鉄板焼の店を開く。その店も軌道に乗った頃、西荻窪への出店の話が舞い込む。挑戦ではあったが、ご主人は激戦区へと乗り込んだ。「仲間が多いもので、店のオープン時にものすごい花輪が届いたんですよ。何ができるんだ?っていうくらいの花が届いて、それで興味を持ったお客さんでいっぱいになって、嬉しかったですね」と、ご主人は語る。

素材にこだわった料理の数々

次の料理は「たれこんにゃく」。ご主人が「これはね、八王子のなかの屋さんのこんにゃくなんですけど、柔らかいこんにゃくの串で……」と説明している間に串が登場。「これはお客さんに説明すると大体頼んでくれるので、説明しているうちに、もう焼き手が焼いちゃって、“ちょうだい”と言われた瞬間に出すんです」という。そのスピードにも驚くが、その食感はさらに衝撃的。「うわっは、柔らかい! こんにゃくの腰が無いよ! ゼリーみたいだね」と、きたろうさん。プルプルの食感と、絶品のたれがたまらない。

続いては「茄子の実のおふくろ煮」。ご主人の母、玲子さんが毎日作るという煮浸しで、親子喧嘩をしない限りいつもあるという。「お袋の味だ。こういうの、ほかでは食べられないんだよね」、「ちょっと辛いんだ。お母さん、お料理上手ですね!」と2人。「若い頃に親父が亡くなってから、怒ってくれるのはおふくろでした。前に一度、誕生日を祝ってやるって、その日だけ提灯をスナック玲子という提灯に挿げ替えて、おふくろが店番をやったんです。まんざらでもない感じでしたよ」と、ご主人が笑う。

次のオススメは、九州地鶏の鶏皮。ご主人が自信を持って「普通じゃない!」と推す鶏皮は、一晩タレに漬け込んだものを焼いた一品。ブロイラーは通常40日くらいの飼育期間で出荷されるが、この九州地鶏は450日も飼育される。「すごい食感。ブリンブリン。これはヤミツキ系だ」と西島さんが絶賛。最後の一品は、「10人いたら10人が食べる」という「とろ鰯」。串に刺された、函館産の大ぶりの鰯に塩を振り、そのまま火鉢でじっくり焼き上げる。“とろ”の名前は伊達ではなく、口に含んだ瞬間に溢れ出す、旨味の乗った脂がたまらない。「身も厚いし、脂の乗りもすごい、鰯らしからぬ鰯。しっとりしていて、美味しい。ちょっと衝撃ですね」と西島さん。ご主人は言う。「僕は“美味しかった”と言われるのも嬉しいんですけど、“楽しかった”と言われたいんです」。この店も“大人の縁日”がテーマ。すっぴんという店名も、着飾らない店にしたいという思いからだ。料理はもちろん、店員さんのサービスの隅々にまで行き届いたその思いが、なんとも心地よい一軒だ。

すっぴんの流儀
その壱
まずはお店自慢の新鮮な刺盛りを食らうべし!
北海道や宮城県から直送される、新鮮な魚介類が人気。時しらず、カツオ、カンパチ、トリ貝、平目、水タコの6点盛り。刺盛2人前1,280円(税別)
その弐
客に楽しんでもらいたい! 全ての料理は目の前で作る
お客さんを楽しませたいと、料理を作るところもライブ感たっぷりに見せる。
その参
驚きの柔らかさ たれこんにゃくを食らうべし!
茹でたこんにゃくを軽く炙り、自家製タレを付けた一品。こんにゃくは八王子の老舗「なかの屋」のもの。たれこんにゃく100円(税別)
その四
大将の母親が毎日手作り 茄子の実のおふくろ煮を食らうべし!
ご主人の母、玲子さんが毎日作るという一品。一度揚げた茄子を煮た、正真正銘のおふくろの味。茄子の実のおふくろ煮200円(税別)
その伍
西荻窪で味わえるのはここだけ 九州地鶏の鶏皮を食らうべし!
450日の長期飼育で、最高の歯ごたえと旨味を生み出す「九州地鶏」。その鶏皮焼き。九州地鶏の鶏皮680円(税別)
その六
必ず新鮮さが自慢のとろ鰯を食らうべし!
この店で「とろ鰯」と呼ばれるこの鰯は、函館産の脂がのった大型のもの。火鉢を使い、備長炭でじっくり焼き上げる。とろ鰯680円(税別)
きたろうさんから、すっぴんへ贈る「愛の叫び」 店も素材も元気が一番 ちょっとうるさい ―――きたろう
すっぴん
住所
電話
営業時間
定休日
東京都杉並区西荻南3-11-11
03-5941-6279
17:00〜24:00
年末年始
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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