BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2018/11/10放送 #210 宮城漁師酒場 魚谷屋

漁師、スタッフ、自分が幸せになれる そして何よりお客さんを満足させる 宮城の最高の食材と熱い思い
独立から一変、震災復興ボランティアへ

「宮城漁師酒場ですって」「いいじゃない、美味しい魚が食べられそう」と、きたろうさん、西島さんが訪れたのは、JR中野駅近く、地階へ降りていく一軒。若きご主人の魚谷浩さんに焼酎ハイボールをお願いし、乾杯を交わして、毎日宮城から直送されるという新鮮な海の幸から、名物の「お刺身満天盛り」をいただくことに。さらに「今日入ったサワラを、少し藁で炙ったものも添えますので」と、ご主人が藁に火を入れ、串打ちしたサワラを豪快に炙り始める。「お刺身満天盛り」は、かんぱちとマツダイ、ソイ、そしてサワラの4点盛り。「サワラはほんのり暖かくて、脂の溶け具合が美味しいと思います」とご主人。「香りの余韻がすごいですね。お醤油をつけると勿体無い」、「魚が新鮮じゃないと、いくら炙ったってダメだもんね」と、二人はその味、腕前、素材を満点評価。

ご主人は兵庫県生まれで、学生時代のアルバイトをきっかけに、四国の大衆酒場で料理を覚えたという。地元関西で独立に向け開業準備を進めていた2011年、東日本大震災が起き、災害支援ボランテイアのため、宮城県石巻市に向かう。住民目線の復興を目指し、石巻市に移住しNPO法人のスタッフとして支援活動を続けたご主人は「中学三年生の時に阪神大震災で被災した経験もあって、いろんな人に助けてもらったけれど、何ひとつ活動することもなく、20年近く過ごしていて……。少しでも役に立てればと思って、宮城に行ったんです。でもボランティアを続けることで、いつの間にか変な責任感を背負って抜けられなくなって。“自分なりに、もっとお手伝いできる表現の仕方があるんじゃないか”と思って行き着いたのが“食”だったんです」。震災から5年後、食を通して宮城の良さを知ってもらうため、お店を開業。その思いは徐々に広がり、連日多くのお客さんが訪れる人気店となった。

漁師と、その魚を食べる人をつなぐ

次のオススメは「地穴子の白焼き」。肉厚の脂の乗った穴子は、そのままでも、ワサビを付けても絶品。この店では最後に海苔で巻いて、食べることをオススメしていて、これまた絶品。「中の穴子がフワフワで、身が厚いから海苔に負けないね」と驚くと、「そもそも食べている餌が違いますから」と自信満々のご主人。続いては宮城の牡蠣。震災による壊滅的な被害から、復興が進む石巻市荻浜漁港からの直送だ。「今の時期、爽やかな牡蠣が多いのが宮城の特徴で、これから濃厚な牡蠣に変わっていきます。そういう時間の経過も見ていただけるのも、うちの特長です」とご主人。「すごい! ゴクゴク喉がなっちゃう。美味しい!」と西島さんが大感激。そして次に感激したのは、きたろうさん。日替わりの煮付けとして出てきたのは、なんとヒラメ! 「今日は全てが贅沢だなぁ」と唸ると、漁師さんが家庭で食べている煮魚をイメージしているとのこと。元の魚がうまいのはもちろん、素朴で力強い美味しさが、この煮魚にはみなぎっている。

まだ3年目の若い店だが、面白い企画を精力的に行っている。例えば魚屋としての営業もそう。「毎日2時くらいに魚が届いたら、販売できるぶんを外に書き出して、近隣の方に夕食用に買いに来てもらっています」という。また漁師さんが店に来て、接客しながらお客さんと話す「漁師ナイト」を毎月1回開催するなど精力的だ。「宮城を知れば知るほど、日本の四季がよく分かる。その時期にその地域にしかないものをお出しすることで、季節感を分かってもらえる」と語るご主人だが、同時にこうも語る。「2011年に独立しようとしていた時は、飲食店をビジネスとして成功させようと思っていたけど、それは安く仕入れて利益の幅を上げるということでした。でも宮城に行って、漁師さんと友達になって、罪悪感を感じて。食に関わる人間が、漁師さんの価値を下げているって最低だなって。僕もスタッフも生産者も豊かになる、ひとつのきっかけを作りたい。そう思って、今は気持ちよく仕事をさせてもらってます」と語る。最後に、忘れてはならない宮城のお米を使ったおむすびと、お味噌汁で〆。気持ち良いくらいに宮城の食材三昧。これだけ食べて会計も良心的。何よりお客さんを満足させようという心意気。一から十まで芯の通った一軒だ。

「宮城漁師酒場 魚谷屋」の流儀
その壱
まずは宮城県直送 新鮮な刺身盛りを食すべし!
サワラ、かんぱち、マツダイ、ソイの四種盛り。サワラは、藁で焼くことで香ばしくなり、絶品の一品に。お刺身満天盛り1,480円(税別)※仕入れにより内容と値段は変わる
その弐
宮城県直送 肉厚でぷりぷり穴子の白焼きを食すべし!
ぷりぷりに身の張った宮城の地穴子を、塩で味付けし、炭火で焼き上げる。地穴子の白焼き1,480円(税別)※仕入れ次第のメニュー。
その参
宮城県直送 新鮮な生牡蠣を食すべし!
女川の美しい海で大事に育てられた、宮城県産の黄金牡蠣。絶妙な食感と独特の甘みは広く知られ、海外にも輸出されているほど。牡蠣1個500円/時価(税別)※仕入れ次第のメニュー
その四
漁師の家庭の味を再現した魚の煮付けを食すべし!
醤油、酒、砂糖、みりんを加えた煮汁で15分煮る。漁師の家庭料理の味をイメージ。本日の煮魚(ヒラメ)1,180円(税別)※仕入れにより魚と値段は変わる。
その伍
〆には必ず宮城県産のお米を使ったおむすびを食すべし!
宮城県産の味噌とわかめを使用したお味噌汁。そして“ひとめぼれ”のご飯で、宮城県女川町で取れた鮭を具にしたおむすび。おむすび(鮭)1個220円、わかめ汁300円(共に税別)
きたろうさんから、宮城漁師酒場 魚谷屋へ贈る「愛の叫び」 超宮城LOVE 僕もこんな風に愛されたい―――きたろう
宮城漁師酒場 魚谷屋
住所

電話
営業時間
定休日
東京都中野区中野2-12-9
高田ビル B1階
03-6304-8455
17:00〜24:00
日曜、祝日
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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