BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#266

酒処

2020/1/4放送

東京・北区滝野川で創業15年目
子供の頃からの夢を叶えた息子が
母親とともに営む人気酒場!

小学生の時から将来の夢は料理人

きたろうさんと西島さんがやってきたのは、東京・北区滝野川。付近を流れる石神井(しゃくじい)川は、大正時代頃までは滝のような急流で、滝野川と呼ばれていたのが地名の由来だとか。ふたりは、夕焼けの石神井川をあとに、今宵の酒場「酒処 粋」へ。常連客で賑わう店内で、ご主人の宮井奨(すすむ)さん(44歳)と母親の洋子さん(72歳)に迎えられ、さっそく、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。「ご主人、優しそうな雰囲気で、“粋”って感じじゃないよね」と言うきたろうさんに、「昔から祭りが好きで、“粋”という言葉に憧れがあって」とご主人。一方、西島さんは、若々しい洋子さんに、「一瞬、ご夫婦かなと迷うくらい」と、驚きを隠せない。

さて、最初の料理は、「お刺身盛合せ」。この日は、気仙沼産のカツオ、北海道産のサンマ、高知産県産のハマチに宮城県産のイシガレイとタコの豪華5種盛り。軽く炙ったサンマを食べて「香ばしい。旨いよなぁ〜」ときたろうさんが舌つづみを打てば、西島さんはイシガレイに「素晴らしい! コリコリして、旨味がすごい」と感激する。

東京で生まれ育ち、小学6年の時から調理師を夢見ていたご主人。「子供の頃、近所の居酒屋さんで両親と食べた料理がすごくおいしくて。あんな料理を作りたいと憧れました」と言う。高校卒業後、調理師専門学校へ進学し、専門学校を卒業した後は、埼玉県川口市の日本料理店で5年間修業した。その後、都内の日本料理店で修業を重ね、平成17年に30歳の若さで自分の店を開業。母とともに切り盛りしてきた。「修業時代は、怒られて怒られて、覚えては、怒られて、の繰り返し。でも今となっては、それが自分のためになったし、若かったからこそ、勢いで独立できたのかも」と振り返る。「お母さん、よく手伝ってるね」ときたろうさんが声をかけると、「少しでも息子が楽になれば」と奨さんを思いやる洋子さんだ。

次のおすすめは、「もつ煮込み」。白味噌と田舎味噌をベースに、豚もつ、牛もつなどを半日煮込む。「甘みを感じますね。おいしくて、あったまる〜」とふたりは大満足。

名物「カレー鍋」の絶品スープに感激!

お刺身盛り合わせ

開業当初から地元の仲間や先輩など、多くの人に支えられてきたというご主人。常連さんたちも、「料理の味と、マスターとママの人柄にひかれて通ってます」と、みなさん温かい。「ご主人は、人懐っこくて、すれてない感じがいいよね」と、きたろうさん。洋子さんも、「お客さんとの会話が楽しい」と充実した様子で、夫も認めてくれているという。開業資金も貸したそうだが、「ちゃんと返してもらいましたよ」と洋子さん。「夫にも文句は言わせない(笑)。息子のためにやるんだから」と言うと、「まだ息子離れができてないんじゃない!?」ときたろうさんがツッコむ!

ここで、オリジナルメニュー「たこ焼き風厚揚げ」が登場。絹ごし豆腐を素揚げして、ソースとマヨネーズ、カツオ節をかけた一皿に、「本当にたこ焼きみたい。これは罪悪感が少なくていい!」と西島さん。きたろうさんも、「子供も大喜びだね」と感心する。

基本的に店で料理は作らない洋子さんだが、「これは私の手料理」と出してくれた「ポテトサラダ」の家庭的な味に、ほっこりするふたり。続いてのおすすめ「イカとトマトのガーリックマリネ」が登場すると、きたろうさんは「気取ってるね」と言いながらも、「さっぱりしてて食べやすい」とパクパク。ニンニク風味も効いて箸が進むのだ。

「店をやめようと思ったことはない」と親子で口を揃えるが、開業3年目には、ご主人が体調を崩して入院し、しばらく店を閉めた時期もあったという。洋子さんは「心配しました。でも、私ひとりではできないから、閉めるしかなくて」。再開後は、「お客さんが戻ってくれて、本当にありがたかったです」とご主人。きたろうさんは、「ふたりを見てると、お母さんが息子を相当甘やかしてるのが分かるよ(笑)。子供の頃、自転車やゲームが欲しいと言われたら、すぐ買ってたでしょ?」と聞くと、「そうですね」と頷く洋子さん。きたろうさんは「ほらね!」と笑いながら、ご主人に、「いつもお袋がそばにいるってどう?」と聞くと、「頼もしいです」と素直な答えが返ってくる。

最後の〆には、「カレー鍋」を。ぐつぐつ煮えたカツオ出汁ベースのカレースープに、豚バラやエビ、春菊やキノコなどの具材がたっぷり。「あぁ、おいしい〜。カレーうどんのスープより和風で、出汁とカレーがすごいバランスで成り立ってる」と感動する西島さん。「お酒のおつまみにもなってるね」ときたろうさんも喉が鳴る。

「お客さんとの出会いや会話を大切にしています。おいしいと言ってもらうのは最高の幸せ」と言うご主人の夢は、「まずは現状維持。でも、できれば、もう一店舗やってみたい」とのこと。「酒場とは何か?」を尋ねると、「相田みつをさんの言葉“一生勉強、一生青春”」だという。それを聞いて、「一生勉強かぁ、ヤだな〜」と軽口をたたく、きたろうさん。洋子さんが、「ホッとできる場所です」と答えると、「それを作るのはふたりだからね。大変な仕事だよ」と感じ入るのだった。

「粋」の流儀

その壱

まずは自慢の刺身の盛り合わせを食らうべし!

この日は、カツオ(気仙沼産)、サンマ(北海道産)、ハマチ(高知県産)、イシガレイ(宮城県産)、タコ(宮城県産)の5種類。どれも鮮度抜群の豪華な盛合せ。
お刺身盛合せ(1.5人前)1,500円(税別)
※仕入れにより値段・内容は変わります

その弐

開業当時からのメニュー 煮込みを食らうべし!

白味噌と田舎味噌をベースに、豚もつ、牛もつなどを半日煮込み、半日寝かせてから提供する。甘みの効いた味わいが、じんわり染みる旨さ。
もつ煮込み500円(税別)

その参

お店のオリジナルメニュー たこ焼き風厚揚げを食らうべし!

絹ごし豆腐を約200℃の油で2〜3分素揚げにし、紅生姜、ネギ、おたふくソース、マヨネーズ、カツオ節をかけてたこ焼き風に仕上げる。
たこ焼き風厚揚げ480円(税別)

その四

ちょっと気取ったイカとトマトのガーリックマリネを食らうべし!

イカ、トマト、タマネギ、キュウリ、ニンニクをマリネにした、おしゃれな一皿。さっぱりした味にニンニクの風味がいいアクセントになっている。
イカとトマトのガーリックマリネ620円(税別)

その伍

〆には必ずこの時期の名物カレー鍋を食らうべし!

カツオ出汁ベースのカレースープに、豚バラ、エビ、うずらの卵、春菊、椎茸、エノキ、ジャガイモ、ニンジンなどが入った具沢山の和風鍋。
カレー鍋(1人前)980円(税別)

きたろうさんから、粋へ贈る「愛の叫び」

優しい笑顔と味を
今日から粋とする

―――きたろう

「酒処 粋」

住所
営業時間
定休日
東京都北区滝野川6-8-5
17:00〜24:00
月曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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