BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2014/11/8放送 #27 からから

東京、渋谷区、円山町飲食店激戦区で暖簾を守る強く温かい絆で結ばれた姉弟愛
「夕焼け酒場」初登場!? の、モダンな酒場

これまで30軒弱の酒場を紹介してきた「夕焼け酒場」。下町やオフィス街など、様々な街の酒場を訪れた中で、今回は若いお客さんも似合うモダンな店だ。場所は東京渋谷区円山町。延々と続く坂の両側には、多種多様な飲食店に艶っぽいお店。そんな激戦区で20年以上続く店が、ここ「からから」。通りの角地、おしゃれな外観のビルの半地下にある入り口から入ると、階段が入り組む立体的な造りの店になっていて、広く感じられる。テーブル席に、個室風の座敷、カウンターなど席も多様で、お一人様から宴会グループまで対応できそうだ。お店を切り盛りするのは女将の関根由美さん。女将というよりTシャツがよく似合う美人女性経営者という感じ。そして女将の弟、修一さんが調理場を担当している。

きたろうさんと西島さんが、焼酎ハイボールで乾杯をしたあと“お通しです”と出されたのは、カボチャがのったみずみずしい葉もののサラダ。「うちはどうしても焼き鳥と焼き豚が多いので、体のことを考えてお野菜をいっぱい食べてからお肉を召し上がっていただきたいんです。そうすればいつまでも来ていただける」と微笑む女将。そして「この2つが絶品!」という女将のすすめで、白レバーの焼き鳥と上シロの焼き豚をいただく事に。ねっとり濃厚な白レバーは絶妙な焼き具合で、口じゅうに旨味がしっかり残る感じ。そして豚の上シロは、焼き鳥とは違うタレで焼かれており、シコシコとした歯ごたえがうまい。備長炭の火加減を操る、修一さんの焼きの腕は確かなようだ。

バブルは弾けた、次は焼き鳥屋さんだ!

かつては会社でOL勤めをしていた女将は、28歳で一念発起。焼き鳥屋さんを開業しようと決心する。「昔から何かやりたいと思ってたんですけど、ちょうどバブルがはじけたんですよね。短絡的にバブルがはじけたイコール焼き鳥、と繋がっちゃったんです。不安は全然なかった。今やるなら怖いけど、その時は何にも怖くなかった。若いからなんにも知らないでしょ。知らないなら教えてもらおうという感じで」。2年の修業後、父から2,300万の借金をして店をオープン。女将はなんと7年でその借金を返済したという。その手腕に「うちの事務所に来ない?」と、きたろうさんが思わずスカウト。そんな姉の影となって支えたのが6つ年下の弟である修一さん。喧嘩しながらの20数年と女将は言うが、「姉という感じでは見なくなって、もう“女将さん”ですよね。怖いっす。姉と弟の力関係が出ちゃうのかな? 逆らえないんです」と修一さんは語る。

次のおすすめは、新食感がお客さんに好評という「ごぼうチップス」。初めてのメニューに興味津々のきたろうさん「へぇ〜なんだろう、これは酒がすすむね」。西島さんは「しかも食べてて罪悪感がない。野菜だから」と笑う。パリパリサクサクのスナック感と、ごぼう独特の香り。その取り合わせは、まるでこの店のモダンさと人情味のようで興味深い。そしてこれだけは必ず食べて欲しいメニューとして、最後にいただいたのが「水炊きぎょうざ」。試行錯誤の末に作り上げたスープは、鶏の手羽先などを8時間以上煮込むという鶏白湯。「金色のスープが出ています、ほら。鶏のこのゴールドのスープが出てる!」と初めてのメニューに興奮する西島さん。スープをすすって「たまらん、たまらんですね。あぁ美味しい、本当に美味しい。高級中華みたい」と感激しきり。こうした手間ひまを惜しまない誠実な味作りこそ、この「からから」の魅力だ。女将は当たり前の事かもしれないけど、と前置きし「誠心誠意嘘つかないで、ごまかさないで一生懸命させてもらっていることが、お客様に信頼されてると思ってます」と語る。

店名の「からから」は、歌舞伎で笑い声を表現する時の「かんらからから」という言葉から。いつも店が笑い声で溢れるようにという思いは、姉弟の努力で果たされ、今日も激戦区渋谷の街で愛され続けている。

からからの流儀
その壱

鶏の白レバーは、鶏の肝臓が偶然にフォアグラ化したもの。夏以外では、数10羽から100羽に1羽で採れるかどうかという貴重な食材。豚のシロとは大腸のコト。1本各130円(税抜)
その弐

薄くスライスしたごぼうを、カリッと揚げた野菜チップス。ほんのり残るごぼうの香りがお酒と良く合う。550円(税抜)
その参

水炊きぎょうざ(800円・税抜)は、福岡生まれのご当地グルメ。福岡市中央区大名にある「池田屋」の炊き餃子が元祖と言われている。
その四

22年の時のなかで築き上げたお店とお客さんとの信頼関係が、最高の宝物。それこそ渋谷の飲食店激戦区で、商売を続けてこられた秘密だ。
きたろうさんから、からからへ贈る「愛の叫び」 天は二物を与えることが分かりました。  ———きたろう
「からから」
住所

電話
営業時間
定休日
東京都渋谷区円山町5−13
ヴィータ道玄坂1F
03-3770-6626
17:30〜23:30
日曜・祝日
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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