BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#271

なおじん

2020/2/8放送

ファッションデザイナーから酒場の店主へ
異色の経歴をもつご主人の個性が光る
オヤジたちの憩いの酒場

ごま油と塩で食す「くじら刺」に舌つづみ!

今宵の舞台は千代田区秋葉原。中学生の頃によく電気街に来ていたというきたろうさんだが、当時とは全く違うJR秋葉原駅前の様子に目を丸くする。そんな秋葉原エリアで創業25年目を迎えた「なおじん」が、本日の酒場。出迎えてくれたのは、スキンヘッドに赤シャツ、シルバーのネックレスという個性的な装いのご主人・梅田芳春さん(68歳)。きたろうさんと西島さんは、さっそく焼酎ハイボールを注文して、ご主人や常連さんたちと「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、一番人気の「くじら刺」。筋が少ないミンク鯨の背中の赤身をごま油と塩でいただけば、もう、やみつきになる旨さ。「なんでこんなトロけるの!」と感激するきたろうさん。「これはおいしい。さっぱりした赤身にごま油が最高〜」と西島さんもうっとり。

続いては、「牛すじ煮込み」を。温玉のトッピングに、目を輝かせる西島さん。生姜やコチュジャンが入ったピリ辛の牛すじに卵を絡めて一口、「卵が合う! スパイシーな味付けがちゃんと計算されてますね」と感心しながら、「ご飯にかけたい! 絶対おいしい〜」と大興奮だ。

酒場を開業して24年のご主人だが、それまでは、ファッションデザイナーとしてアパレル業界で25年間も働いていたという。19歳で愛知県から上京し、世界的ファッションブランド「KIMIJIMA」を立ち上げた君島一郎氏に弟子入り。「専門学校にも行かず、いきなり門を叩いて弟子にしてもらって、オートクチュールの世界に。2年間で8年分くらいの仕事をしましたね」。がむしゃらに働き、21歳で独立して、参宮橋に自分のアトリエを構えたという。きたろうさんは、「すごいね、能力あるんだ。21歳で独立って、めちゃくちゃ早いよ!」と感心しながら、「そういう顔に見えないから余計にびっくり。全然、威張ってないんだもん(笑)」。

独立した翌年、師匠の元で出会った清美さんと結婚したご主人。公私ともに充実した日々を過ごしたが、44歳の時、突然アパレル業界を離れる決意をする。「バブルがはじけて、うまくいかなくなって、人生をやり直そうと思ったんです。板前を雇って秋葉原で酒場をやれば、僕はお客さんをたくさん呼べるから、繁盛するはずと思って。不安はあったけど、なんでもできる自信もあったから」。そんなご主人の支えとなったのは、アパレル時代の同期で飲み仲間の露口さん。この日もカウンターで飲んでいた常連客のひとりだ。「応援するしかないと思いましたよ。精神的に後押ししたり、お客さんを連れてきたりね」と話す露口さんも、現在、飲食店を経営中。「お店どう?」と尋ねられて、「ぼちぼちでんな!」。賑やかな笑い声が響いた。

楽しいトークと絶品料理がお客さんの心を開く!

牛すじ煮込み

さて、次の一皿は、ご主人が月島まで足を運んで見つけた、絶品の「わさび昆布」。「いいおつまみ。わさびの風味とシャキシャキ感がたまらない」とチューハイが進む西島さん。きたろうさんも「これは最高だね!」とご機嫌だ。

酒場を開業した当時、妻の清美さんは何も言わずについてきてくれたという。店名は、長男・直人(なおと)さんのニックネーム「なおじん」に決め、清美さんと二人の子供たちが店を手伝ってくれた。店の人気を支えたのは、看板娘だった長女・一奈さん。お客さん一人一人の好みを細かく把握し、接客に活かしていたという。一奈さんが店を辞めて十年以上経つが、今だにお客さんから「娘さんは?」と聞かれることも多いとか。ご主人も、一奈さんを見習い、お客さんと積極的に会話することを心掛けているそう。「それ嬉しいですよね。距離が近いのが魅力なんですね」と言う西島さんに、「『ここは俺の馴染みの店』とか言ってみたいもんねぇ」ときたろうさんも同意する。「新しいお客さんとどんどんつながっていくのが楽しい」というご主人の笑顔に、充実ぶりが伺える。

続いていただくのは、カレーコロッケ。ゴロゴロしたジャガイモの食感を残すのは、ご主人が信頼する板前・飯迫さんのアイデアだ。ハフハフ食べながら、「歯ごたえが楽しめるね」ときたろうさんも舌つづみを打つ。料理は一切できないというご主人は、「初めは板場に入ったんだけど、お客さんから、マスターはこっちで一緒にしゃべってくれなきゃ、って言われて」と笑う。「だから料理するのは板前さん。それぞれの得意料理を僕が見極めて、それを活かしたメニューを決めるんです」。

最後の〆には、「なおじん鍋」を。ふぐや牡蠣、鶏肉に野菜など、豪華な食材をふんだんに使った寄せ鍋に、「贅沢だなぁ〜」と喉を鳴らすきたろうさん。途中で軟骨入りのつくねも投入して、「うわぁ〜、おいしい。これは旨味出てる。すごい鍋だわ!」と西島さんも感動する。

酒場とは「憩いの場所。楽しくお酒を飲むところ」と言うご主人。「そのために、ご主人がいないとだめなんだね。こんなオヤジたちと飲むのもいいねぇ」と、同世代との賑やかで楽しいひと時に、きたろうさんも大満足!

「なおじん」の流儀

その壱

まずはお店の一番人気メニュー! “くじら刺”を食らうべし!

筋が少なく刺身に向いたミンク鯨の背中の赤身を使用。トロっとした食感の赤身をごま油と塩でいただけば、やみつきになる旨さだ。
くじら刺980円(税別)

その弐

スパイシーな創作料理! “牛すじ煮込み“を食らうべし!

生姜、コチジャンなどでスパイシーに味付けした牛すじは、温玉を絡めて食べるとマイルドな味わいに。
牛すじ煮込み650円(税別)

その参

ご主人自ら選び抜いた一品! “わさび昆布”を食らうべし!

ご主人が自ら月島まで足を運んで選んだ一品。ピリっと効いたわさびの風味と昆布のシャキシャキ感がマッチして、つまみにピッタリ。
わさび昆布400円(税別)

その四

板前さんの得意料理に合わせてお店のメニューも全て変える!

これまで10人程の板前さんが、腕を振るってきた。板前さんが変わるたびに、その都度、得意料理を活かしたメニューを考案し、ご主人が必ず試食、アレンジして提供している。

その伍

〆には豪華食材を使った寄せ鍋! “なおじん鍋”を食らうべし!

ふぐ・牡蠣・鶏肉・豆腐・油揚げ・きのこ・長ねぎ・白菜・春菊という贅沢な具材をオリジナルスープで煮込む寄せ鍋。後から入れる軟骨入りつくねもコリコリとおいしい!
なおじん鍋(二人前)4,400円(税別)

きたろうさんから、なおじんへ贈る「愛の叫び」

能ある鷹は
爪も頭も隠さない!!

―――きたろう

「なおじん」

住所
営業時間
定休日
東京都千代田区神田佐久間町2-8
17:00〜24:00
日・祝
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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