BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#307

燻製居酒屋

くゆり

2020/11/21放送

豊島区駒込で創業9年目の燻製専門店
燻製に魅了された男が極める
香り高い絶品料理を堪能!

ベーコンも豆腐もたくあんも全部燻製!

今宵の舞台は、東京都豊島区駒込。JR駒込駅からすぐの「燻製居酒屋くゆり」では、燻製機から煙がのぼり、燻製の香りが立ち込める。店名の由来は、“煙をくゆらせる”ことから。燻製をこよなく愛するご主人の野原潤平さん(42歳)が店を切り盛りしている。きたろうさんと西島さんは、さっそく焼酎ハイボールを注文して、「今宵に乾杯!」。

何はともあれ、まずは定番の「くゆりベーコン」から。ツヤツヤと輝くベーコンに自家製粒マスタードをつければ、「香りがすっごくいい。おいしい!」と感激する西島さん。きたろうさんも「ひと味違うね」と感心しながら、「どうやって作るの?」と興味津々だ。「豚バラ肉をハーブやスパイスで味付けした塩水に1週間ほど漬け込んで、乾燥してから燻製機で70℃、6時間ですね」とご主人。「へぇ〜、知らなかった」と、手間のかかる工程に驚きつつ、「何で燻すの?」と聞くと、「一般的にはサクラチップが多いですが、うちはウッドタイプを使っています」。木材を一度粉状にしてから固めたスモークウッドという燻煙材で、低温で長時間の燻製が可能だとか。表面にだけ香りをつけるチップに比べ、より独特な香りが楽しめるそうで、食材によってスモークウッドの種類を使い分け、素材のおいしさを引き出すという。

続いていただくのは、クセのないヒッコリーで燻製した、「三種盛合せ」(たまご、豆腐、たくあん)。「何でも燻製にしちゃうね〜」ときたろうさん。西島さんは、豆腐を食べて、「ちゃんと香りがのってる。あっさりしたスモークチーズみたいで、大好き!」。水分の多い豆腐は、香りを付けやすくするため、味噌漬けにしてから燻製する。さらにたまごをパクリといって、「う〜ん、おいしい」と、うっとりする西島さん。「燻製っておつまみに抜群!」と感心すると、「燻製は、普通の食材も、おいしさをランクアップさせるんですよね」とご主人は胸を張る。きたろうさんは、ほのかな香りが楽しめるたくあんに、「俺は、たくあんがベストワン(笑)」。

芳醇な香りのほっけの燻製は感動もの!

大学卒業後、10年間、大手ファストフード店に勤めていたご主人は、32歳の時、自分の力を試したいと酒場の世界に飛び込んだ。修業経験もないまま、燻製専門店を始めたのは、都立農産高校の石井英三先生との出会いがきっかけだった。「自分の店でどんな個性を出すか考えていた時に、燻製について教えている石井先生と出会ったんです。前職で知り合った友人のお父さんなんですが、とてもお酒好きな方で、燻製をつまみに出す酒場をやってみてはと、燻製について教えてもらうことになりました」。燻製のノウハウを教わったご主人は、燻製を極める人生を歩み始めたのだ。

続いては、石井先生も太鼓判を押したという「牛ハラミの燻製」を。サクラウッドで70℃、6時間燻製したハラミを焼肉風に仕上げた一品に、「ジャーキーっぽいかと思いきや、すごくジューシー! 噛み応えも増しておいしい」と大満足の西島さん。

開業してもうすぐ9年。駒込はソメイヨシノ発祥の地として知られ、店の前は染井吉野桜記念公園。春には店内から満開の桜が楽しめるそうで、「サクラの燻煙材を使うことも多く、桜の目の前で店を開けることに、運命的なものを感じましたね」とご主人。大学では理系の研究をしていたそうで、「食材を見ると、あれこれ試してみたくなる」とか。きたろうさんは、「毎日が実験だね」と感心しつつも、「これだけこだわってたら、恋人とかいないんじゃない?」。「いませんね。離婚も経験しました」と頭を掻くご主人に、「それは、燻製離婚だな(笑)」。

ここで登場したのは、「くゆりほっけ」。こんがり焼けたほっけの燻製に、「うわぁ、めっちゃいい香り〜」とテンション上がりまくる西島さん。「ほっけの味がぎゅっと凝縮して、すごい香り高さ。チューハイが進むわ」と、すっかり燻製の虜だ。

「スピード勝負のファストフードに対して、酒場はゆっくり時間を過ごす場所。ファストフードでは、『ごちそうさま』は言われても、『おいしかった』と言われたことはなかった。ここでは、『おいしかった』と言ってもらえて、新鮮な喜びです。今では、『自分で燻製してみたよ』と言う常連さんもでてきて、やっていてよかったなと思います」と充実した笑顔のご主人だ。

最後の〆には「燻製カレー」を! 一口食べて、「ほのかな燻製の香りがスパイスに見え隠れしてる」と西島さん。きたろうさんも「他の具材をひきたてる役目だね」と、主張しすぎない程よい燻製カレーに舌つづみ。

「酒場は、お客様が笑顔で過ごせる場。楽しい場所にしたい」というご主人に、「燻製エンターテインメントですね!」と西島さん。きたろうさんは「ものすごく勉強になった。これから酒場で燻製のうんちくをガンガン言っちゃお!」。

「燻製居酒屋 くゆり」の流儀

その壱

まずはお店の看板メニュー“くゆりベーコン”を食らうべし!

豚バラ肉の塊をハーブやスパイスを混ぜた塩水(ソミュール液)に浸し、1週間冷蔵。乾燥させた後、燻製機で70℃、6時間燻製する。最後は炒めて焼き目をつけ、自家製の粒マスタードでいただく。
くゆりベーコン530円(税込)

その弐

芳醇な香りが楽しめる“くゆりほっけ”を食らうべし!

魚類にマッチする、香りがマイルドなヒッコリーウッドを使い、70℃で3時間燻製する。ほっけ本来の味をいかしながら燻製の香りをつけることで深い味わいに。
くゆりほっけ830円(税込)

その参

〆にはお店オリジナルの“燻製カレー”を食らうべし!

フレーク状のカレールーをヒッコリーウッドで30℃・3時間燻製する。燻製していないカレールーとブレンドすることで、主張し過ぎない程よい風味で具材を引き立てる。
燻製カレー730円(税込)

きたろうさんから、くゆりへ贈る「愛の叫び」

なんでもくん製
そのパイオニア精神にいぶされました。

―――きたろう

「燻製居酒屋 くゆり」

住所
営業時間

定休日
東京都豊島区駒込2-2-1
月〜金 11:00〜14:00
月〜土・祝 17:00〜23:00
日曜・祝日の月曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

ページトップへ