BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#327

居酒屋

2021/4/17放送

引き継いだ暖簾を一人で守る!
31歳の若き主人がつくる
自家製創作料理の数々

サラリーマンの街で開業するのが夢だった

相性抜群の組み合わせ!「鶏そぼろチーズ」

今宵の舞台は、東京都荒川区東尾久(ひがしおぐ)。路面電車が行き交う、都電荒川線・東尾久三丁目停留場から、きたろうさんと西島さんが向かったのは、創業16年目を迎えた「居酒屋 姫」。店を切り盛りするのは、2年前に暖簾を引き継いだ、若きご主人・森川吉成(よしなり)さん(31歳)だ。さっそく、ふたりは、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「鶏そぼろチーズ」。和風出汁とクリームチーズで和えた鶏そぼろを海苔で巻いていただく。「そぼろとチーズって珍しいですね。よく合う〜」と西島さん。きたろうさんも「旨いっ」と、クルクル巻いて、パクパク!

2年前、30歳で「姫」を継いだ吉成さん。もともと、知人が経営していた店で、吉成さんはお客さんだった。「先代から継いでほしいと頼まれたんです。僕もいつかは地元の東尾久で店を開きたかったので、絶好のチャンスだと引き受けました」。これには、きたろうさんも、「血縁関係もないのに、相当、気に入られたんだね。その若さですごいよ」と、感心しきり。「前の店から引き続き来てくれるお客さんも多くて、みなさんに支えられてます」と爽やかな笑顔のご主人に、「好青年だもんねぇ。みんな応援したくなるよね」と納得するばかり。

子供の頃から料理好きだったご主人は、18歳の頃から酒場でのアルバイトを続けてきた。大学在学中にはバンドを結成してギターを担当。プロのミュージシャンを目指して、大学を3年で中退したという。しかし、25歳の時、「実力が足りなかった」と音楽の道を断念。都内の串焼き店で本格的に修業を開始した。そして、5年後、「姫」の暖簾を受け継ぎ、新たなスタートを切ったのだ。

店を継いでから、ご主人はメニューをほぼ一新し、お客さんの目につくよう、手書きメニューを壁一面にランダムに貼った。「なに食べようかって眺めながら飲めるのがいい!」と、楽しそうな西島さん。「白湯スープ餃子」、「特製!! ネギチャーシュー盛り」、「激辛!! 都電荒川線 アジアンビーフン炒め」など、ご主人の創作料理が並ぶなか、「ポテトフライ」と「もつ鍋」は先代からの人気メニューを残したという。

そんな「ポテトフライ」が、次の料理。自家製ガーリックソースを絡めた、つやつやのポテトフライに、「もう匂いだけで飲めちゃう! 揚げ加減も、塩加減も、にんにく加減も最高〜」と、箸が止まらない西島さんだ。

「ごま豆腐の揚げ出し」は驚きのモチモチ食感!

「姫」という店名は、先代の希望でそのまま受け継いだ。「以前からのお客さんは、馴染みの名前にほっとしたでしょうね」と西島さん。すると、きたろうさんが、「でも、一見さんは、がっかりだよ。“姫”がいると思って入ったら、いないんだもーん! 月に一回くらい姫の格好したら?(笑)」。

満席時は約40人も入るそうで、「もともとは、妻とふたりでやるつもりだったんです。でも子供が生まれたので、今は子育て中で」と、ご主人一人で切り盛りしている。「最初は一人で走り回ってましたが、だんだん常連さんが手伝ってくれるようになって。少しは認められてきたのかな」と、余裕も垣間見える。

さて、ここで、「手作りごま豆腐の揚げ出し」が登場! 「豆腐がモチモチだよ! これは、旨い。出汁もおいしいなぁ〜」と舌つづみを打つきたろうさん。西島さんも一口食べて、「なにこれ! なんでこんなに柔らかいの」とビックリ。一般的に、ごま豆腐は、練りごまと葛粉で作るが、牛乳を加えることでクリーミーでもっちりとした食感に仕上げているという。一から手作りする感動ものの一品に、「これは、本物の自家製。盗作じゃない創作だね!」と、きたろうさんも大満足だ。

そして、お次は、「大根の竜田揚げ」を。たっぷりの自家製タルタルソースといただけば、「大根にしっかり味がついていて、不思議な感覚だけど、おいしい〜。罪悪感のない揚げ物」と、うれしそうな西島さん。きたろうさんは「大根をタルタルソースで食べるとは! 他では食べられないね」と、またまた感心するばかり。

「主婦のお客さんも多いので、家で真似できるような料理にこだわってます」とご主人。作り方を聞かれれば、喜んで教えるそうだが、「うまく作るのは意外と難しくて、また食べにきてくれる」とか。店をやっていく上で大事にしているのは、「アットホームな空間づくり」。仕入れも仕込みも全て一人でこなしながら、「お客さんには、できるだけ忙しさを感じさせないで、対話するようにしています」と、気遣いも十分だ。

最後の〆は「和牛スジカレー」と聞いて、西島さんは大興奮! 「相変わらず、大ハシャギだなぁ」とあきれ顔のきたろうさんにもお構いなし。大盛りスプーンでパクリといって、「牛スジの旨みがめっちゃ詰まってる! 野菜も入ってておいしい。ああ、幸せ〜」と、とろけそうになるのだった。

ご主人にとって酒場とは、「コミュニケーションがとれる場所」。きたろうさんも、「大将が素敵でないと、コミュニケーションも生まれないからね」と、太鼓判をドン!

「居酒屋 姫」の流儀

その壱

まずは和風出汁が香る“鶏そぼろチーズ”を食らうべし!

和風出汁で溶かしたクリームチーズにそぼろを加えて作る鶏そぼろチーズを、海苔で巻き、お好みでわさびをつけていただく。鶏そぼろとチーズの意外な組み合わせが相性抜群! ついつい手が出るおいしさだ。
鶏そぼろチーズ550円(税込)

その弐

代々続く「姫」の味“ポテトフライ”を食らうべし!

揚げたてのポテトに自家製のガーリックソースを絡めてつやを出したポテトフライは、先代から引き継いだ人気メニュー。つやつやとした照りと、にんにくの香りがたまらない。
姫のポテトフライ495円(税込)

その参

もっちり食感がやみつきになる“手作りごま豆腐の揚げ出し”を食らうべし!

ご主人が一から手作りするごま豆腐は、驚くほど、もっちりトロトロ。練りごまと葛粉に牛乳を加えることでクリーミーに仕上げている。出汁と麺つゆを合わせたつけ汁は、お酒に合うよう、濃いめの味付けなのもうれしい。
手作りごま豆腐の揚げ出し660円(税込)

その四

和風タルタルソースが味の決め手“大根の竜田揚げ”を食らうべし!

大根は、揚げる前に出汁醤油と酒で煮物風にしっかりと味付け。ゆで卵に、玉ねぎ・きゅうり・大葉を加えてマヨネーズで和えた和風タルタルソースをかける。大根とタルタルソースの意外な組み合わせがマッチする創作料理。
大根の竜田揚げ528円(税込)

その伍

〆には必ず名物“和牛スジカレー”を食らうべし!

牛スジの旨みが凝縮されたカレーは、玉ねぎ、ニンジン、セロリなどの野菜の風味も相まって奥深い味わいに。隠し味には、コーヒーとアルコールを飛ばした赤ワインを入れている。
和牛スジカレー880円(税込)

きたろうさんから、姫へ贈る「愛の叫び」

下町で見つけた好青年
姫、いないじゃないか!!

―――きたろう

「居酒屋 姫」

住所
営業時間
定休日

東京都荒川区東尾久2-19-8
17:00〜24:00
火曜
※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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