BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#329

はちきん

2021/5/1放送

海の幸調布市柴崎で創業25年
おしどり夫婦が営む家庭的酒場
日本と韓国の絶品料理に舌つづみ!

「だし巻き卵」にお酒が進む!

今宵の舞台は東京都調布市柴崎。落ち着いた街で、きたろうさんと西島さんが訪れたのは、平成9年創業の「はちきん」。店を切り盛りするのは、ご主人の柴田誠さん(74歳)と韓国ソウル出身の女将・美京(みきょん)さん(58歳)だ。若々しい女将に、きたろうさんが思わず「娘さん?」と聞くと、「16歳離れた夫婦です」! きたろうさんたちは、「馴れ初めをゆっくり聞きたいね」と、まずは、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「だし巻き卵」。「甘さ控えめで、だしがキリっと利いてる」と舌つづみを打つ西島さん。「これはお酒に合うねぇ」と、きたろうさんも、チューハイをゴクゴク。

「静かでのんびりした街の雰囲気が気に入って」と、柴崎で開業して25年。店名の「はちきん」は、「高知県の方言で、“男勝りな強い女の人”っていう意味。私のコトね!」と美京さんは笑う。そして、「日本語うまいねぇ」と感心するきたろうさんに、「私、口から生まれたみたい」!

次にいただくのは、女将が母から教わり、手作りする「自家製キムチ」。唐辛子にあみえび塩辛を加えて漬けたキムチは、「辛いけど、さっぱり爽やか」と西島さん。きたろうさんは、「これが家庭の味か〜。素晴らしい」と感動だ。

「最近は、ママが作る料理を増やしてます。私はもう年だから、お客さんにお酒を運んだり、一杯飲んだりしてるだけ。ママに頼り切ってますよ」とご主人。店のメニューには、「ゲランチム(韓国風蒸し卵)」、「はんぺん梅しそ揚げ」、「長芋磯部揚げ」など、韓国と日本の様々な料理が並ぶ。開業当初は、料理人を雇っていたが、お客さんが全然入らなかったそうで、「もうダメだって、ママに相談したら、『二人でやろう』って言ってくれて」。専業主婦だった美京さんが女将として店に立ち始めると、持ち前の明るさが評判となり、たちまち人気店となったのだ。

「私は、自分の明るい性格で、お父さんを支えてあげようと思ってました」と頼もしい美京さん。ご主人が「女房がいなかったら、つぶれてましたね」と感謝すると、「主人は私のことがすっごく好きで、私より先に死ねないって、いつも言ってます」と、のろけだして、きたろうさんは、「もういいよ〜(笑)。次いこう、次!」。

ここで登場したのが、「長芋トロロ鉄板焼き」。見た目はグラタンのようだが、口に入れると、「かつお節が利いて、旨いっ」ときたろうさん。海鮮やねぎ、いりごまなどが入ったトロロにマヨネーズをかけて焼き、仕上げにかつお節をかける。「具だくさんで、マヨとの相性も抜群!」と西島さんも感激だ。

〆には絶品「サムギョプサル」を!

中学卒業後、寿司屋で働き、料理を身につけたというご主人。20歳からは印刷会社に勤め始め、37年前、出張で訪れたソウルで美京さんと出会った。1年後には結婚し、美京さんは来日。二人の子宝にも恵まれた。「お父さんはモテないし、格好良くないけど、笑顔が明るい。この人なら一緒に歩んでいけると思ったの。人間はハートですよ(笑)」と美京さん。きたろうさんは、「俺から見れば、二人とも美男美女だよ」と言って、仲睦まじい夫婦に感心するばかり。

ご主人が49歳で酒場を開業したのには理由があるそうで、「48歳の時、胃がんになって。告知されなかったんですが、ママの悲しみ方が普通じゃなかった」。美京さんは、担当医から話を聞き、その場で泣き崩れてしまったそうで、「泣き声が、天まで届いたんです。涙は無駄じゃなかった」と振り返る。48歳で死をも覚悟したご主人。病は手術によって完治したが、「私がいなくても、家族が安心して暮らしていけるように」と、愛する家族の財産として、開業を決めたのだった。

さて、ここで次のおすすめ「チーズチヂミ」が登場! チヂミにチーズをのせてオーブンで焼き上げたピザのような一皿に、「チーズたっぷりで厚みがすごい」と目を輝かせる西島さん。ピリっと辛い自家製たれを少し垂らせば、もう、たまらない!

「気楽に入れるのがウチの魅力」と言うご主人。美京さんは、「穏やかな主人と明るい私がしゃべるのを、お客さんは楽しいと言ってくれる。家庭のぬくもりを感じに来てくれるんですね。それで、ちょっと一杯が二杯に、二杯が三杯に……(笑)」。ご主人も、「儲からなくても、こうやってお客さんと話して、一杯飲めるだけで、十分」と満たされた笑顔だ。

最後の〆は、「サムギョプサル」を。レタスやえごまの葉で、豚肉や薬味を包んで食べる韓国料理だ。「ぜひ、一口で」とご主人に薦められ、パクリといった西島さん。「おいしい〜、お肉にもしっかり味がついてるし、コチュジャンと塩辛の旨みがいい!」と大満足。

酒場とは「癒される場所」とご主人。美京さんも、「お客さんを明るく迎えて、リラックスさせるのが私の役割ですね」。きたろうさんは、「ママ、プロになったね〜」と感心しながら、おしどり夫婦の温かさにすっかり癒されるのだった。

「はちきん」の流儀

その壱

まずはお店の人気メニュー“だし巻き卵”を食らうべし!

卵にかつおと昆布だしを加えて、ご主人が焼き上げる。だしをしっかり利かせた甘さ控えめの味付けが、はちきん流でお酒にもぴったり。お客さんからの人気も高い、定番の一品だ。
だし巻き卵600円(税込)

その弐

女将の故郷の味“自家製キムチ”を食らうべし!

女将が子供の頃から食べていたというキムチは、母親から作り方を教わった家庭の味。キムチ用唐辛子にあみえび塩辛を加え、女将が一から手作りしている。さっぱりした爽やかな味わいだ。
自家製キムチ500円(税込)

その参

女将美京さん考案メニュー“長芋トロロ鉄板焼き”を食らうべし!

長芋、あさり、あみえび、いか、人参、ねぎなどの具材を砂糖、胡椒、たらこパウダーで味付け。マヨネーズをかけてオーブンで7分焼き、仕上げにかつお節をかける。アツアツ、トロトロのグラタンのような一皿。
長芋トロロ鉄板焼き700円(税込)

その四

ご主人がアレンジした韓国料理“チーズチヂミ”を食らうべし!

ニラ、人参、唐辛子、たまねぎの入ったチヂミをフライパンで焼き、チーズを乗せて、さらにオーブンで5分焼き上げる。チーズたっぷりでピザのような見た目と分厚さに。お好みでピリっとした自家製ダレをつけていただく。
チーズチヂミ800円(税込)

その伍

〆には必ず名物の“サムギョプサル”を食らうべし!

サニーレタスやえごまの葉で具材を包んで食べる韓国料理のサムギョプサル。しっかりとした味付けの豚ばら肉と、あみえび塩辛、コチュジャン、自家製サラダなど、お好みの具材を巻いていただく。
サムギョプサル800円(税込)

きたろうさんから、はちきんへ贈る「愛の叫び」

夫婦はハートフル
料理はソウルフル!!

―――きたろう

「はちきん」

住所
営業時間
定休日
東京都調布市菊野台1-20-31
17:00〜23:00
不定休 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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