BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#354

和食

斉とう

2021/11/6放送

文京区湯島で創業10年
父娘二人三脚で作り上げた人気酒場
珍しい絶品魚介料理に舌つづみ!

高級珍味の「ふじつぼ」に感激!

今回は東京都文京区湯島にやってきた、きたろうさんと西島さん。さっそく向かった今宵の酒場は、湯島天神すぐそばの「和食 斉とう」だ。店の入り口へとつながる螺旋階段を2階に上がると、ご主人の斉藤昇(のぼる)さん(59歳)と娘の麻里さん(38歳)に迎えられ、まずは焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは「お刺身5点盛り」。本マグロ、カンパチ、タコ、ホッキ貝、〆サバをいただく。朝〆の天然カンパチは、「コリコリした歯応えで旨い!」ときたろうさん。海苔で巻いたマグロの中落ちは、「食べやすいし、海苔の香りがいい〜」と西島さんも絶賛だ。

父娘で店を営んで10年。「毎日ケンカしながら」と笑う娘の麻里さんに、「娘さん強そうだけど、どっちが勝つ?」と、きたろうさん。「お互いに沸々したままですね(笑)」と言う麻里さんに、ご主人の昇さんも「だからあんまり会話しない。しゃくにさわるから!」。

ご主人は千葉県の高校を卒業後、「遊びすぎて、就職が決まらなくて」と、同級生の父親から紹介された都内の日本料理店に就職した。しかし、もともと料理人になる気はなく、挫折を繰り返したという。「夜はやっぱり遊ぶべきだと思って、寮から何度も脱走しました」。そんな昇さんも、就職して2年後に20歳で結婚。翌年、長女麻里さんが誕生し、家族を養うため本気で料理人になることを決意した。日本料理店で8年間働いた後は、しゃぶしゃぶ店や海鮮居酒屋など4店舗を渡り歩いて料理の腕を磨いた。

次のおすすめは、「ふじつぼ焼き」! 「え、ふじつぼ!? 食べるの?」とビックリする西島さんだが、固い殻の中にあるほんの少しの身を引っぱり出して食べると、「わぁ、おいしい! 蟹みそみたい。止まんない」と、すっかり夢中。きたろうさんも、「こんなに旨いんだ。美味だなぁ」と大感激。食用のふじつぼは、主に青森県陸奥湾で養殖されるそうで、ご主人は、「生きたまま仕入れるけど、値段が高くて」と、まだ動いている実物を見せてくれた。きたろうさんは、「旨いと知ると、ふじつぼがかっこよく見える(笑)」。

出汁が格別! 「ひげたら酒蒸し」

48歳で自分の店を開業したきっかけは、「たまたまこの場所が空いて、計画なく始めました。反対する人もいなかったし」とご主人。麻里さんも「やっちゃえば!」と背中を押したとか。「32歳で離婚して女房に逃げられてるから、娘が手伝うしかない(笑)」と、父娘ふたりでのスタートだった。気さくな雰囲気の麻里さんに、「接客上手そう」と、きたろうさんが言うと、「いえいえ、お客さんとずっとしゃべっちゃうんですよ。オーダー忘れて」と首をすくめる。

魚介の目利きに自信があるご主人は、「朝一番で豊洲市場に行って、良いものを少しでも安く提供できるように、市場中を探しまわる」そうで、麻里さんも、「一度、ついて行ったら、私にはとても無理でした」と尊敬の眼差しだ。値段の安さにお客さんが驚くこともあるというオススメメニューは、「真かき」、「たらこ煮付け」、「自家製ポン酢で食べるつみれ(イワシ)」など、いろいろ!

続いては、「豆アジの唐揚げ」を。身の締まった豆アジを丸ごと揚げ、塩のみで味付け。「カラッと揚がってておいしい。チューハイが進む〜」と西島さんは、もう止まらない!

昼間は会社員として働き、夜は店を手伝う麻里さんだが、「給料は払ってない。手伝うのが当然だから」とご主人。きたろうさんは、「ありえない、ちゃんと払えよ!」とブチ切れ寸前(笑)。それでも麻里さんは、「店は楽しいし、残り物や賄いももらえる」と気にする様子もなく、「父の面倒を見に来てるみたいもの」と笑う。「父は仕事に対してすごく真面目できちんとしてる。子供の頃、よく遊んでくれたのも覚えてます」。そう聞いて、きたろうさんも、「なんか安心したよ」。

ここで、「ひげたらの酒蒸し」が登場! ひげたらは、ヨロイイタチウオという白身の高級魚だそうで、きたろうさんは、「ひげたらなんて初めて。いい出汁が出てるねぇ」と喉を鳴らしながら、「ご主人は人と同じことをやりたくないんだね」と察するのだった。

最後の〆は、「むきそば」を。蕎麦の実をそのまま茹でて表皮を剥がし、かつお出汁をかけていただく。「麺じゃないけど香りはお蕎麦。不思議な感じ!」と西島さん。「面白いものいっぱい食べさせてもらった」ときたろうさんも大満足だ。

「娘がいなかったらやっていけないですね。助かってます」と、ようやく感謝の思いを口にするご主人。麻里さんも表情を緩ませながら、「店を続ける秘訣は、頑張り過ぎないこと」と言う。最後に、「酒場とは?」の質問に、父娘は同時に天井を見上げ、お揃いポーズで考えてから、「仲を深める場所ですね」と麻里さん。続いてご主人は「安くて旨い料理が理想かな」とモゴモゴ……。「それは、理想でしょ!」ときたろうさんに突っ込まれると、麻里さんが、「勉強の場ですね」とすかさず助け船を出すのだった。

「和食 斉とう」の流儀

その壱

まずはお店自慢の“お刺身5点盛り”を食らうべし!

この日は、朝〆の天然カンパチ、本マグロ、真ダコ、ホッキ貝、〆サバの5種類。ご主人が豊洲市場に足を運び、厳選して仕入れる魚はどれも新鮮。海苔で巻いた本マグロの中落ちも絶品だ。
ご主人が直接刺身の盛り合わせ1,760円(税込)

その弐

他では味わえない珍味“ふじつぼ”を食らうべし!

食用のふじつぼは、主に青森県陸奥湾で養殖されるそうで、生きたものを仕入れている。可食部分は少量ながら、蟹みそのような風味が特徴の高級珍味だ。
ふじつぼ焼き(一個)242円(税込み)※仕入れにより値段は変わります。

その参

高級魚“ひげたら”を使った酒蒸しを食らうべし!

ひげたらは、西日本より南で水揚げされるヨロイイタチウオという魚。白身で身が締まり、関東では高級魚とされている。ひげたらのみで取った出汁に塩で味付けした一椀は染みわたる旨さだ。
ひげたら酒蒸し693円(税込)

その四

〆には必ず山形の郷土料理“むきそば”を食らうべし!

蕎麦の実(主に北海道産)を約20分煮込んで表皮を剥がし、かつお出汁になめこと鳥ひき肉を加えて醤油で味付けしたつゆをかけていただく。蕎麦の香りがたまらない一品。
むきそば539円(税込)

きたろうさんから、斉とうへ贈る「愛の叫び」

親娘関係に笑えた。
ふじつぼに感動!!

―――きたろう

「和食 斉とう」

住所
営業時間
定休日
東京都文京区湯島4-6-17-2F
11:30〜13:15頃 17:00〜23:00 ※ランチは平日のみ
日祝 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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