BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#360

さぶろく亭

2021/12/18放送

福島県会津若松の人気酒場で
会津の郷土料理を堪能!
地元食材を使った絶品料理に大満足

会津郷土料理「こづゆ」に舌つづみ!

今回は福島県会津若松スペシャル! きたろうさんが大好きだという会津若松市は、鶴ヶ城や白虎隊などで知られる東北を代表する城下町。會津藩校の日新館や、白虎隊ゆかりの飯盛山、レトロな建物が並ぶ野口英世青春通りなど、観光スポットも多い。そんな会津若松で、きたろうさんと西島さんがお邪魔するのは、渋い雰囲気の入口に暖簾がゆれる「串焼 さぶろく亭」。迎えてくれたのは、ご主人・関口利昭(としあき)さん(58歳)。そのシャツには「義」の文字が! 「義に死すとも不義には生きず」という会津藩を象徴する言葉に、さっそく「会津」を感じながら、ふたりは焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「さくら刺し」。会津名物の馬刺しは、柔らかな口当たりの赤身に辛味噌をつけていただく。意外そうな西島さんに、きたろうさんは、「知らないの!? 会津流は辛味噌をつけるんだよ!」と言いながら、「旨い! 完璧」と舌つづみ。西島さんも、「醤油と辛味噌で味が濃くなるかと思いきや、いい塩梅でおいしい〜」と感激だ。

ご主人は、「生まれてから会津を出たことがない」という生粋の会津人。「じゃあ、当然、“あいづっこ宣言”も?」ときたろうさんが聞くと、「もちろん。小学校の時から!」と胸を張る。“あいづっこ宣言”とは、青少年の心を育てる市民共通の行動指針で、「やってはならぬ やらねばならぬ ならぬことはならぬものです」と締めくくられる。そんなご主人は、会津若松の高校を卒業後、地元の半導体メーカーに就職したが、「お客さんの顔が見える飲食店の仕事がしたい」と思い続け、平成11年、36歳で酒場を開業。「36歳=さぶろく」から、「さぶろく亭」と名付けたという。

次の料理は「こづゆ」。正月など祝い事の際に食べる会津の郷土料理だそうで、ホタテの貝柱でとった出汁で、里芋や糸こんにゃくなどを煮た、具だくさんの汁物だ。「すっごくいい出汁。沁みる〜」と西島さん。きたろうさんも「ホタテおそるべし」と喉を鳴らし、「旨いものを作ろうという頑固さを感じるね!」。

34歳で会社を辞め、料理修業を始めたご主人は、昼間は焼き鳥店で仕込みをし、夜は居酒屋で働いたという。当時すでに結婚し、3人の子供がいる中での挑戦。修業中は、奥さんの収入が家計を支えたそうで、「家族は猛反対。親を含めて家族全員に迷惑をかけました」と振り返り、きたろうさんも「決死の覚悟だったんだね」と頷く。そして、「ここまで続けられたのは、家族の助けとお客様の支えのおかげです」とご主人。酒場の開業に反対した妻の久美子さんも、店を手伝ってくれているそうで、「彼女がいなかったら無理でした。本当に感謝の一言です」と頭が上がらないのだった。

汁物三連発! 〆は「揚げ出し餅」で

ここで、「にしんの山椒漬け」が登場! 身欠きニシンを山椒の葉と一緒に醤油と酢で漬け込んだ一品は、「噛めば噛むほど旨い」ときたろうさん。会津では各家庭で作る保存食だそうで、「これは、いいおつまみ!」と西島さんもチューハイが進む。

ご主人によると、「会津の三泣き」という言葉があるそうで、「一:初めて会津に来た人は会津の人の冷たさに泣く 二:雪深い冬の厳しさに泣く 三:会津を離れる時に会津の人の人情に泣く」とか。きたろうさんは、「会津の人って頑固だけど、本当は情に厚いんだね」と感心しきりだ。

続いては、ご主人が子供の頃から慣れ親しんだ家庭の味「芋汁」を。地元野菜をたっぷり使った汁椀に、「こづゆと同じ!?」と顔を見合わせるふたりだが、ご主人は「味は全然違いますから!」と自信ありげ。きたろうさんは一口食べて、おいしさに驚き、「温まるね。冬に最高! 会津に来たって感じだよ」と大満足。野菜は農家を営む実家から仕入れるそうで、「根菜もゴロゴロ! おいしい〜。山形の芋煮とはまた違うんですね」と西島さん。ご主人は、「山形は醤油、宮城は味噌。会津は醤油と味噌の両方を使うんです」と教えてくれた。

「おいしかったよ。また来るね!」という言葉が一番うれしいと話すご主人。きたろうさんが「会津弁で!」とリクエストすると、「うめかったから、またくっからな!」と威勢よく答え、「料理も接客も、お客様を裏切らないのが信条。会津人なんで」と穏やかな笑顔を見せた。店では、会津料理のほかにも、「厚焼きたまご」、串焼「手羽先」「かしら」、「スぺシャルイカ納豆」など、様々な料理でお客さんを楽しませている。

最後の〆は、「揚げ出しもち」。またまた汁物だ! 塩で味付けしたかつお出汁に、大根おろしと揚げ餅を入れる。きたろうさんは、「酒場に来て、汁物三連発なんて初めてだよ!」と言いながら、「3つとも全部、出汁が違う。なんだか味わい深いなぁ」としみじみ。

ご主人にとって酒場とは、「人と人を繋ぐ憩いの場所」。きたろうさんは、「当たり前だけど、その通り!」と納得し、会津の味と温かい人情を堪能するのだった。

「さぶろく亭」の流儀

その壱

まずは会津の名物“馬刺し”を食らうべし!

会津の馬刺しは昔から赤身が主流。臭みがなく柔らかな口当たりで、低カロリー、低脂肪が特徴だ。馬刺しは、辛味噌で食べるのが会津流。店によって様々にアレンジした自家製辛味噌を使っている。
さくら刺し850円(税込)。

その弐

会津の郷土料理“こづゆ”を食らうべし!

ホタテ貝柱、里芋、人参、きくらげ、豆麩、糸こんにゃく、ナルト、三つ葉など具だくさんの煮物。ホタテの貝柱でとった出汁に酒を加え、醤油で味付けする。正月や盆など祝い事の際に出される郷土料理で、各家庭の味がある。
こづゆ630円(税込)

その参

会津の郷土料理“にしんの山椒漬け”を食らうべし!

にしんを米の研ぎ汁に1日漬け込んだあと、山椒の葉、醤油、酢を入れて2日間漬け込む。しっかりと身の締まったにしんの旨みと山椒の香りがおつまみにもぴったり。会津では各家庭にある“にしん鉢”で漬けて作る保存食だという。
にしんの山椒漬け630円(税込)

その四

〆には必ず会津の郷土料理“揚げ出しもち”を食らうべし!

塩だけで味付けしたかつお出汁に、大根おろしを加え、素揚げした餅を入れる。シンプルな見た目ながら、味わい深い出汁の中でとろけるような揚げ餅は格別なおいしさ。
揚げ出しもち410円(税込)

きたろうさんから、さぶろく亭へ贈る「愛の叫び」

会津魂を感じた
汁物三連発!!

―――きたろう

「さぶろく亭」

住所
営業時間
定休日
福島県会津若松市上町1-27
17:30〜23:30
不定休 ※営業時間は県の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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