BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#366

絵馬亭

2022/2/5放送

文京区湯島で昭和54年創業
4000枚もの絵馬が飾られた店内で
国産食材にこだわる絶品和食に舌つづみ!

自家製味噌を使った「手巻きサラダ」

今宵の舞台は東京都文京区湯島。学問の神様・湯島天神を後に、きたろうさんと武藤さんが訪れたのは、昭和54年創業の「絵馬亭」。店内に入ると、壁一面に飾られた4000枚もの絵馬にビックリする! 店を切り盛りするのは、二代目ご主人の塚原清一(きよかず)さん(63歳)と妻の智子さん(60歳)。ふたりは、さっそく、焼酎ハイボールを注文して、「今宵に乾杯!」。お客さんひとりひとりに「おみくじ」が用意されていて、きたろうさんは「大吉だ!」と大喜び。武藤さんも中吉と出て、笑顔になる。

最初のおすすめは、「手巻きサラダ サル食」。トマトやきゅうり、にんじんやブロッコリーなどから、好きな具材を自分でサンチュに巻き、自家製味噌と一緒にいただく。豚肉と干し椎茸を炒めて生クリームを加えた自家製“サル味噌”は、野菜との相性抜群! 「さっぱりしておいしい〜」と武藤さんもムシャムシャ。「猿は手で食べるし、長寿なので」とご主人が「サル食」と名付けたそうだ。

「先代はお父さんなの?」と聞くきたろうさんに、「いいえ、血はつながってなくて、暖簾分けと言う形です」とご主人。18歳で調理師専門学校に進学したご主人は、卒業後、先代が営んでいた「絵馬亭」に就職した。しかし、1年後、「修業に出なさい」と先代主人に告げられ、8年間の修業へ。料亭からフレンチまで10軒ほどの店で修業した後、27歳で板長として「絵馬亭」に戻り、41歳のときに先代から店を受け継いだ。

店を受け継いで22年。修業先には厳しい店もあったそうで、「包丁の峰で叩かれたこともあります。親方は神でしたからね。その店に修業に行くと3年寿命が縮まると言われてましたよ」と苦笑い。「でも先代は、それに耐えられる男だから、暖簾分けしてくれたんだろうね」と、きたろうさんは納得する。

ところで、店内の絵馬は、先代主人・羽田さんが趣味で集めたもの。倉庫で保管しているものも含めると約5000枚もあるという。きたろうさんは、「なんか落ち着くよね」と絵馬を見回しながら、「絵馬ってなんでこんな形なの?」。ご主人は、「昔は、生きた馬を奉納していたそうですが、庶民には無理なので、木の板に馬の絵を描くようになったと言われてます。絵馬の形は馬小屋を表してるそうですよ」と教えてくれた。

「本まぐろの中落ち」は大迫力!

ここで運ばれてきたのは、巨大な背骨がついたままの、名物「本まぐろ骨付中落ち」! 20年の付き合いがある豊洲の仲買から特別に分けてもらうそうで、あまりの迫力に圧倒される。金属臭を避けるため、スプーンではなく蛤の貝殻で身を削り取って食べるのが「絵馬亭」流だ。「初めて見た!」、「これは楽しい」と大興奮のふたり。もちろん、その味は、「脂がのってて、甘い〜」と悶絶級!

続いては、先代から伝授された「海老もろこし揚げ」。海老と白身魚のすり身にコーンを加えて揚げた一品は、今や店の名物に。「ふわふわで、おいしい。上品な味」と、武藤さんはまたまた頬が落ちそうだ。

ご主人の父親は大工だったそうで、「職人の厳しさを知るからこそ、『職人にはなるな』とずっと言っていた」という。父・福松さんは、現在92歳。今も月に一度ほど店に飲みに来てくれるそうで、この日も元気そうな笑顔で登場! 「息子の料理は最高ですよ」と絶賛し、職人の道を選んだ息子のことを「毎日応援してる。いい息子。日本一です!」とベタ褒め! そのにこやかな笑顔に、すっかり心和むきたろうさんたちなのだった。

次は、ご主人の職人技が冴え渡る「いわし刺し」を! 見事な薄造りを美しく盛り付けた一皿に、「これは、もう、技術料だけをいただく感じ」とご主人も胸を張る。「俺はホントにいわし好きなの!」と、大好物のいわしに箸が止まらないきたろうさん。武藤さんは「脂がのったいわしを少しずつ食べながらチューハイ飲むの、いいですね〜」と、お酒好きな一面をのぞかせた。

他にもオススメのメニューは、「手造りエビしゅうまい」、「ぷちあんこう鍋」、「椎茸のはさみ揚げ」など、おいしそうな料理ばかり! できるだけ国産の食材を使うのがご主人のこだわりで、店の入り口には、「日本食材の使用量が50%を超える店舗」であることを示す“緑提灯”も掲げられている。

「おいしいものを食べている時のお客さんはいつも笑顔。それを見るのが楽しい」と充実した様子のご主人。店を受け継いだ当初、先代の引退で、お客さんが減ったこともあったが、「2000年頃からパソコンでホームページを作って集客したんですよ。苦労があっても、あとで笑えればいい」と達観する。

最後の〆は、「麦とろ」。千葉県多古町名産のやまといもを麦ごはんにかける。きたろうさんは、「いい〆だなぁ。旨い〜」と唸り、「なんだか、武士になったような気分だよ(笑)」とほろ酔い気分!

ご主人にとって酒場とは、「人と触れ合い、コミュニケーションをとる場所」。おいしいものが、人をつなぎ、人を幸せにする、名店だ。

「絵馬亭」の流儀

その壱

まずは女性客に大人気“手巻きサラダ サル食”を食らうべし!

猿のように手で食べることから、“サル食”と名付けたそうで、きゅうりやトマト、アスパラガスや海藻麺などの具材から自分で好きなものをサンチュで巻いて食べる。豚肉と干し椎茸を炒めて生クリームを合わせた自家製味噌は、クリーミーで野菜との相性抜群!
手巻きサラダ サル食770円(税込)

その弐

お店の名物“本まぐろの中落ち”を食らうべし!

付き合いの長い豊洲の仲買いから特別に仕入れるという本まぐろの中落ちは、巨大な背骨がついたままの状態で提供。金属臭を避けるため、蛤の殻を使って身を削り取って食べるのが絵馬亭流だ。
本まぐろ骨付中落ち お一人様1,000円(税込)※人数により大きさは変わります。

きたろうさんから、絵馬亭へ贈る「愛の叫び」

受け継がれる職人魂
開運まちがいなし

―――きたろう

「絵馬亭」

住所
営業時間

定休日
東京都文京区湯島3-39-3 2F
11:30〜14:30
16:00〜23:00
日曜 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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