お酒に合う絶品料理が大評判!
東京都渋谷区代々木上原に
人気酒場を作り上げた女将の物語
酒飲みが唸る禁断の「痛風盛」!
東京都渋谷区代々木上原にやってきた、きたろうさんと武藤さん。代々木上原駅の改札を抜けて30秒。駅の目の前にある「酒場 まるしゑ」が今宵の酒場だ。地下1階の店内には、大きなコの字カウンターがあり、女将の柏木由夏(ゆか)さん(41歳)が明るい笑顔で迎えてくれた。「厨房を見渡せるカウンター、楽しい!」と、ふたりはワクワクしながら、さっそく、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。
最初のおすすめは、「おばんざい」の盛合わせ。「ポテトサラダ」、「ちぢみほうれん草ときのこのお浸し」、「鶏チャーシュー」、「里芋と鶏肉のあおさ煮」の4種が小鉢で並ぶ。ベーコンやクリームコーンなども入ったポテトサラダは、「しっかりした味付けで、おいしい!」と武藤さん。「鶏チャーシューもお酒に合う」と止まらない。女将の由夏さんが「お酒を飲む人を基準に作ってます」と言うとおり、どれもおつまみにぴったりで、きたろうさんも次々食べては、「旨い、旨い」と感激するばかり!
由夏さんが33歳で開業した店は、今年で9年目。「この番組と一緒! よくもったもんだ」と言うきたろうさんに、「ハハハハ!」と豪快に笑う由夏さん。「笑い声がでかいよ!」ときたろうさんに突っ込まれて、さらに「ハハハハハ!」と愉快な笑いが止まらない。幼少期から料理が大好きだったそうで、高校卒業後、栄養士の勉強をするべく東京農業大学に入学。卒業後は、都内の酒場で10年間修業したが、当時はまだ女性が少ない仕事場だったという。きたろうさんが、「男に負けるものか、って思った?」と聞くと、「そうですね。男の人をいかにうまく使ってやろうかって」。武藤さんは、思わず、「かっこいい!!」と目を輝かせ、きたろうさんも、「十夢に似てるな。十夢もこう見えて、男っぽいんだ」と暴露!? 武藤さんは、「やめてください、アイドルやってるんですから!(笑)」。
次の一品は、酒飲みにはたまらない「痛風盛」! すじこ、甘海老(醤油漬け)、あん肝、たらこ、ウニがぎゅっと盛られた小皿に、歓声が上がる。武藤さんは、「もったりとしたあん肝、おいしい〜」とチューハイをグビグビ! ねっとり甘い甘海老の醤油漬けも、トロリとしたウニも濃厚で、きたろうさんも、「これで3杯はイケる」と大満足だ。
溶岩で焼き上げる! 「イベリコ豚ロース溶岩焼」
店名の「まるしゑ」は、フランス語で「市場」のこと。「ゑ」の字には、「人々が集まる」という意味もあり、「人や食べ物の縁をつなげるという意味を込めた」とか。メニューは、由夏さんが、従業員の神崎聡美さん(34歳)と一緒に考えるそうで、「生酢かき」、「アボカドの味噌漬け」、「塩サバ×もろみキャベツ溶岩焼」など、酒飲み垂涎の料理がズラリ! 神崎さんは、「由夏さんは、いつも明るくニコニコしていて、みんな楽しくなる。周りを巻き込む力があるすごい人」と、尊敬の眼差しだ。“仕事一筋”な印象の由夏さんだが、結婚もしていて、旦那さんも同業者。「今は寿司店で修業中ですが、ゆくゆくは一緒に」と言い、きたろうさんは、「しっかしてるなぁ」と感心するのだった。
続いて、こだわりの豆腐を使った「厚揚げ」を。揚げたてアツアツにかぶりつけば、外はカリカリ、中はなめらかで、たまらない旨さ! 代々木上原で創業90年を迎えた老舗の太田屋豆腐店の絹ごし豆腐は、昔ながらの手作りで、濃厚な大豆の旨みが味わえると大人気だ。
ここで、鹿児島県桜島の溶岩を熱して焼き上げる「イベリコ豚ロース溶岩焼」がジュージューと音を立てて登場! 余分な脂が溶岩に吸い込まれヘルシーに仕上がるそうで、きたろうさんは、「外側カリッと中ジューシー! これが溶岩焼きか」と絶賛し、武藤さんも頬が落ちそう。
「ベストな営業ってなかなかできない」と由夏さん。「お客さんを待たせたり、自分の思う通りにできなかったり。でも、私がダメだと思うと、お客さんにも伝わってしまう。だから、お客さんが楽しく飲めていればいいな、という思いでやっています」。きたろうさんは、「うまくいかないのが普通だよ。うまくいったと思っても、お客さんはそう思わないこともあるし。難しいよね」と言い、武藤さんも、「ライブもそうですね」と大きく頷いた。
最後の〆は、その名も「〆ラーメン」。鶏ガラの出汁をベースに醤油であっさりと仕上げた、小さめサイズのラーメンは、「あっさりしていて、ちょうどいい」と武藤さんもペロリだ!
「今後の夢は、旦那さんと一緒に店をやること」と言う由夏さんだが、きたろうさんに、「一緒にやらない方がいいと思うなぁ。彼女の良さが消えちゃう気がする」と言われて、「確かに、本気でやっているときは、あんまり会いたくないかも……。今、そう思いました!(笑)」とあっさり考え直すことに!? 酒場とは、「笑顔が増える場所。おいしいお酒と料理で楽しんでほしい」と、やっぱり笑顔の由夏さん。きたろうさんは、「いいよね。女将がいつも笑ってくれるから、こっちも元気になれる!」