BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#425

居食処

明憩

2023/4/22放送

東京大学のお膝元で半世紀以上!
東大関係者の胃袋を満たしてきた憩いの場
老舗酒場を守り続ける男の物語

女性に人気! 「アボカドとマグロのタルタルサラダ」

今宵の舞台は東京都文京区本郷。きたろうさんと武藤さんは、東京大学の正門前を通り、歩くこと約3分。住宅街の中にたたずむ「居食処 明憩(めい)」を訪れた。創業55年目を迎えた店を切り盛りするのは、二代目主人の町田宏(ひろし)さん(52歳)。昭和の雰囲気を残す落ち着いた店内で、早速ふたりは、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。“明憩”と書いて“めい”と読む、ちょっと変わった屋号の由来をご主人に尋ねると、「義理の母が、姪っ子とこの店を開業したからなんです!」。

さて、最初のおすすめは、「アボカドとマグロのタルタルサラダ」。アボカド、マグロ、タマネギ、トマトを醤油とマヨネーズで和え、トルティーヤチップスと一緒にいただく。一口食べた武藤さんは、「レモンも入ってますね! アボカドのもったりした感じに、爽やかさもあって、おいしい!」と感激。きたろうさんも、おしゃれな一皿に、「チップスと合うね〜」とパクパク!

お客さんの半数以上は東大関係者だそうで、「ここでは周りが東大関係者ばかりなので、誰も自分が特別だとは思ってません。きたろうさんが混じってても、全然大丈夫。教授だと思われますね(笑)」とご主人。「東大紛争の時は、この店が避難所みたいになってたようです。おにぎりなんかを用意してね。ここでだけは“一旦休戦”して、飲んで意見交換していたと聞きましたね」と、東大のお膝元ならではの話を教えてくれた。

ご主人が店を継いだ経緯について伺うと、「ここは奥さんの実家で、自宅兼店舗。結婚を機に先代のお義母さんに誘われて、それまで勤めていた店を辞めて、二代目を継ぎました」。栃木県で生まれ育ったご主人は、デザイン関係の専門学校を卒業後、千葉県のメキシコ料理店に就職。学生時代に出会った妻の母親が営む「明憩」で働き始めたのは、29歳の時だった。

次のおすすめは、「燻製うずら卵」。煙が逃げないように一人前ずつ小さなダッチオーブンで燻す。使用するのは、ウイスキーチップ。クセが少なく甘い香りが、「うずらの卵には一番合う」そうで、武藤さんは、コロコロと可愛らしいうずらの卵をつまみながら、「あ〜、香りが鼻に抜ける〜。おいしい!」と目を細めた。

こだわりの酒盗ソースで味わう「鶏の照焼」!

二代目を継いで約25年。メキシコ料理しか知らなかったご主人は、様々なジャンルの料理を提供する酒場の仕事に、最初は戸惑いを感じたという。「和食は初めてで、第一関門は魚を捌くことでした。最初はランチを任されて、毎日、日替わりで5種類のメニューを作る。だから修業はものすごくスピーディーに捗った(笑)」と振り返り、「和食はみなさんが食べ慣れてるから、味の差が分かりやすい。食べたことのないメキシカンだったら、『これがメキシカンか〜』となるんですけど、和食はそうはいかないでしょ」。

続いては、カツオの酒盗を使った「鶏の照焼 酒盗仕立」を。「酒盗は火を入れると溶けてソースのようになり、お肉にもよく合う。旨みがあって塩味もほどよく、お酒が進みますね。発酵の力は偉大です!」と胸を張るご主人。「カリカリチーズ酒盗焼」など酒盗を使ったこだわり料理が豊富な上に、「ゴボウ唐揚」、「鮮魚のカルパッチョ冷燻仕立て」など、さまざまなオススメメニューも揃えている。

店があるのは人通りが少ない住宅街ゆえ、目立つ看板を設置するなど工夫を凝らしているというが、地下には宴会場(定員30名)もあり、東大の研究室単位での利用も多いとか。この日も、東京大学大学院工学研究科の研究室送別会が開催されており、3年ぶりの宴会にみなさん笑顔で大盛り上がりであった!

そして、次に登場したのは、「牛タン味噌漬け焼」! 牛タンを10時間かけて低温調理し、味噌漬けにして焼き上げた一品は、開店するとすぐに注文が殺到するという大人気メニュー。きたろうさんは、「ほどよい味噌味で食べやすいね」と感心しきりだ。

最後の〆は、東大関係者に一番人気の「鮭とイクラのチャーハン」を。「正月が来たような旨さだね」と舌つづみを打つきたろうさん。武藤さんも「鮭とイクラで、もっとしょっぱいかと思ったら、やさしい味付けでおいしい〜」と大満足である。

「店をやっていて楽しいのは、お客さんに喜んでいただくこと。でも、コロナ禍でのワンオペも、それはそれで楽しかったですね。自分が作った料理を直接お出しして、お客さんと触れ合う機会が逆に増えた。それをきっかけに来られるようになった新しい常連さんも多く、達成感もありますね」と充実した表情のご主人。酒場とは、「人と触れ合う場所。人との触れ合いが大切だなとつくづく思うし、お客さんの喜ぶ姿を見るのは本当に幸せです!」。

「居食処 明憩」の流儀

その壱

まずは常連客に大人気“アボカドとマグロのタルタルサラダ”を食らうべし!

アボカド、マグロ、タマネギ、トマトにレモン汁を加え、醤油とマヨネーズで和えたタルタルをトルティーヤチップスと一緒にいただく。アボカドのもっちりした食感とレモンの爽やかな風味が絶妙なバランス。
アボカドとマグロのタルタルサラダ750円(税込)

その弐

ひとり呑みにはうれしいサイズ“燻製うずら卵”を食らうべし!

クセが少なく甘い香りのウイスキーチップを使用し、煙が逃げないように一人前ずつダッチオーブンを使って約5分間燻す。チューハイにぴったりのおつまみだ。
燻製うずら卵450円(税込)

その参

カツオの酒盗ソースで味わう“鶏の照焼”を食らうべし!

醤油、酒、みりんに漬け込んだ鶏胸肉を網焼きにし、焼き上がった胸肉に酒盗を乗せてバーナーで炙る。火を入れることで酒盗が溶けてソースのようになり、たっぷりの旨みとほどよい塩味が鶏肉のおいしさを引き立てる。
鶏の照焼 酒盗仕立750円(税込)

きたろうさんから、明憩へ贈る「愛の叫び」

東大生が通う酒場
インテリになった気分!!

―――きたろう

「居食処 明憩」

住所
営業時間
定休日
東京都文京区本郷6-14-3
月〜土17:00〜23:00 日18:00〜23:00
祝日 ※営業時間は都の要請に応じて変更あり
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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