BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#441

居酒屋

ちょみ

2023/8/26放送

料理一筋60年!
初代主人の意志を受け継ぎ暖簾を守る
80歳のベテラン料理人の絶品料理!

ゆず入りも絶品! 「自家製イカの塩辛」

東京都練馬区大泉学園にやってきた、きたろうさんと武藤さん。今宵の酒場は、西部池袋線・大泉学園駅北口から徒歩2分、テラス席のある開放的な酒場「居酒屋 ちょみ」だ。店を切り盛りするのは、オールバックのグレーヘアにアロハシャツ姿の二代目主人・青木政秀さん(80歳)。そして、従業員のまいさん(30歳)が接客を担当している。きたろうさんと武藤さんは、さっそく、焼酎ハイボールを注文して、「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「自家製イカの塩辛」。「ゆず入れますか?」と聞かれ、ゆず入りを選んだ武藤さん、「すっきり、さっぱり! お酒に合いますね」と感激し、ゆず抜きのきたろうさんも、「旨い! これ大将が作ったの!?」とびっくり! ご主人は、イカの皮は全部剥いて使用し、3日間かけてじっくり漬け込んでいると教えてくれた。

店は平成29年創業。二代目を継いだ青木さんは、「初代が長くなかったから……」と言って、カウンターに置かれた写真に目をやる。写真の中でほほ笑むのは、初代主人の中里千代己(ちよみ)さん(享年60)。「ちょみ」を開業して2年後、突然帰らぬ人となったのだ。そして、千代己さんに代わってオーナーとなったのが、「ちょみ」の向かいでバーを経営する種村芳雄さん(42歳)だそうで、青木さんは、その種村さんから依頼されて、二代目主人を引き継いだという。初代主人の頃から「ちょみ」で働く従業員のまいさんは、そんないきさつを説明し、オーナーの種村さんを呼んできてくれた。

「『ちょみ』は、中里さんが自分の名前『千代己』から名付けたんです」と話し始めた種村さん。バーを開業する以前から、千代己さんとは長年の飲み友達だったそうで、「豪快で大酒飲み。面白くて明るい人だった」という。千代己さんが、「ちょみ」の開業を決めた時は、「抱き合って喜んで。二人で盛り上げていこうって……」と振り返り、千代己さん亡きあと、「引き継ぐなら僕しかいない」と、以前からの知り合いでスナックの料理長だった青木さんをスカウトし、「ちょみ」を再スタートさせたのだ。「お客さんに合わせて何でも作れる」と青木さんに信頼を寄せる種村さん。さらに、「キャラクターも最高! 僕の100倍濃い(笑)」と付け加えた。

さて、ここで「豚ハツ焼」が登場! 醤油ベースのタレで味付けした豚のハツ(心臓)は、「クセがなくて、さっぱりしてますよ」とご主人。武藤さんも、「柔らかい〜。臭みもなくておいしい」と箸が止まらない!

「タンタンメン」は自家製ラー油が味の決め手!

福岡県出身の青木さんは、20歳で上京し、八王子のホテルの厨房で料理人人生をスタート。「料理が好きで、何の苦もなかった」という修業時代を経て、35歳の時に結婚。子宝にも恵まれ、順風満帆な日々を過ごしたという。「モテた?」と聞くきたろうさんに、「もう今はねぇ」と青木さん。「昔だよ! 今、モテるわけねぇだろう(笑)」とツッコまれると、大笑いしながら、「昔は、何もしなくても寄ってきましたよ」と言って、きたろうさんを悔しがらせる。そんな青木さんは、40歳で独立。埼玉県飯能市で3店舗の飲食店を経営するも、44歳で離婚をきっかけに全ての店を手放し、「面倒くさいから、ほっぽっちゃって(笑)。気まぐれなんですよ」と仙台を放浪。しかし、お金がなくなると、45歳で再び上京して都内の飲食店を渡り歩き、58歳の頃、大泉学園にあるスナックの料理長となり、76歳で「ちょみ」で働くことになったのだ。

次のおすすめは「とり皮ポン酢」。サクサク、カリカリに揚げたとり皮は、病みつきになるおいしさ。「完璧。つまみに最高!」と、絶賛のきたろうさん。武藤さんも「ずっと噛んでいたい」ととまらない。

続いて、手羽中を揚げてピリ辛のタレで絡めた「手羽からピリ辛」を。「甘辛くておいしい〜」と目を細める武藤さん。ピリっとした辛さは、タレに混ぜた自家製ラー油だそうで、ひと舐めさせてもらったきたろうさん。「そんな辛くないじゃん」と余裕を見せるも、数秒後、「うわ辛っ! 後から来るっ」と大慌て!

ラー油を始め、様々な料理のレシピをご主人は今でも大切に保管していて、しわしわのメモ用紙には、レシピがぎっしり! 60年間培った料理の技術や経験がしっかりと残されており、「ビビンソーメン」、「ポテトフライ」、「もずく酢」など、店のオススメ料理にも活かされている。

最後の〆は、自家製ラー油を使った「タンタンメン」。きたろうさんは、「意外とさっぱり!」と驚き、武藤さんは、「ごまのクリーミーな味の後から、ラー油がピリッ」と舌つづみ。ご主人は、「これは昭和のタンタンメン。今のとはちょっと違うんですよね」と胸を張った。

「こういう仕事が好きでどうしようもない」という青木さん。今では、その人柄と料理のおいしさで、ファンも多く、常連さんからも「マイぺースだけど人に熱い」などと慕われる。「まだまだこれから動けるうちは料理を作りたい」と意気込む青木さんにとって、酒場とは「私の飲む所」! きたろうさんは、「完璧だよ! 生き方と合致してる」と納得するばかりである。

「ちょみ」の流儀

その壱

まずは2つの味が楽しめる“自家製イカの塩辛”を食らうべし!

イカの皮をむき、塩を振って冷蔵庫で1日寝かせてから、水分を抜いた肝と合わせて2日寝かせて作る。すっきりさわやかな香りが楽しめるゆず入りと、シンプルなゆずなしを選ぶことができる。
自家製イカの塩辛(ゆず入り、ゆずなし)各440円(税込)

その弐

醤油ベースのタレで味付けした“豚のハツ焼”を食らうべし!

クセや匂いがなく、さっぱりした豚のハツ(心臓)をシンプルに焼いて醤油ベースのタレで味付け。やわらかくて食べやすく、いくらでも食べられそうな一品だ。
豚ハツ焼490円(税込)

その参

常連客に人気の定番メニュー“とり皮ポン酢”を食らうべし!

鶏皮に片栗粉をまぶし、180度の油で約7分揚げる。カリっと揚げたサクサク、パリパリの食感が病みつきに! ポン酢をつけていただけば、脂っこさもなく、さっぱりといただける。とり皮ポン酢550円(税込)

きたろうさんから、ちょみへ贈る「愛の叫び」

自由に自分の時間を生きている
大将を見習いたい!!

―――きたろう

「居酒屋 ちょみ」

住所
営業時間
定休日
東京都練馬区東大泉1-32-8
17:00〜23:00
日曜 第1・3月曜日
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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