BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#467

鳥・いわし料理

スズコウ

2024/3/9放送

東京都大田区蒲田で半世紀以上!
新鮮ないわし料理が大人気の老舗酒場
暖簾を守り続ける家族の物語

鮮度抜群! 絶品「いわし刺身」

今宵の舞台は、東京都大田区蒲田。きたろうさんと武藤さんがお邪魔したのは、蒲田東口中央通りにある「鳥・いわし料理 スズコウ」だ。昭和44年創業の人気老舗酒場を切り盛りするのは、ご主人の鈴木登志正(としまさ)さん(82歳)と妻・元子さん(81歳)、そして7年前に二代目を継いだ息子の登代秀(とよひで)さん(54歳)。昭和レトロな雰囲気の店内は、すでに常連さんで賑わい、ふたりも、さっそく焼酎ハイボールを注文して、「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、鮮度抜群の「いわし刺身」。“鮮度が命”のいわしは、その日水揚げされた一番良い状態のものを仕入れ、注文が入ってから捌くとか。鮮度抜群のひと皿に、「わー、きれい! 脂がのっていて、全然臭みもない。おいしい!」と感激する武藤さん。女将の元子さんは、「きれいって言うから私のことかと思ったのに(笑)。いわしに負けちゃった」と冗談を言いながら、「朝まで海を泳いでた新鮮ないわしだからね」と胸を張る。

昭和39年、ご主人の登志正さんは、同じく料理人の兄弟3人で洋食店「ぐりるスズコウ」を蒲田で創業。それから5年後に独立したご主人は、現在の場所に酒場「スズコウ」を開業した。「一本向こうの通りにある本店の洋食店は、兄貴が続け、弟もすぐ近くで寿司屋をやってます。私も洋食店をやりたかったんですが、あまりにも近いので鳥料理にしたんです」。いわし料理を始めたのは、それからさらに5年後のこと。「当時、いわしは安かったし、鳥が嫌いなお客さんもいるから」と、イワシ料理を取り入れ、今では、「いわしタレ焼き」、「若鶏もも唐揚げ」、「豚角煮」など、様々なオススメメニューが並んでいる。

次にいただくのは、「いわし揚げ盛り」。生姜醤油の竜田揚げ、しそと梅肉を巻いた香り揚げ、ごま揚げ、さらには、頭揚げや背骨揚げなど、いわしを余すところなく使った5種類の盛り合わせだ。きたろうさんは、「刺身とはまた全然違う旨さ!」と箸が止まらない。女将は、「私は千葉出身だから、いわしは以前からよく食べてるの。魚で一番おいしいのは、いわし!」と自信たっぷりだ。

登志正さんと元子さんが結婚したのは54年前。ご主人が独立してからは、元子さんも毎日、店に立ち、ご主人を支えてきた。「まじめな人です。ボランティアが大好きで、商売もボランティアみたい(笑)。創業時から量も値段もあまり変えてないし。だから私も頑張る」。そんな元子さんに、ご主人は頭が上がらない様子で、「いつも助けてもらってます。お客さんの対応はナンバーワンですよ」と太鼓判。常連さんからも「蒲田の名物女将!」と声が上がった。

風味豊かな「いわし茶漬け」で〆

続いては、「焼き鳥」を。創業以来つぎ足しのタレでいただく、砂肝、ねぎま、レバー。砂肝から食したきたろうさんは、「旨いっ!」と舌つづみを打ち、レバーを食べた武藤さんも、「パサパサしてなくてしっとり。タレもいいですね」と大満足だ。焼鳥の串打ちや焼きを担当する登代秀さんは、今では立派な二代目としてしっかりと両親を支えているが、もともと店を継ぐ気はなく、高校卒業後、26年間、サラリーマンとして働いていたという。しかし、47歳の時、父・登志正さんが体調を崩したのがきっかけで脱サラし、家業の酒場で働き始めた。家族で店を営むことについて、「当時はストレスが溜まりましたけど、今は大丈夫」と余裕の表情を浮かべる登代秀さん。そんな息子の働きぶりに、登志正さんは、「息子の料理は私を超えましたね」と認め、「逆に、私が怒られてます(笑)」と幸せそうに笑った。

次に登場したのは、洋食店で働いていた登志正さんが作る「帆立バター」。北海道産の肉厚な帆立に粉をつけて焼き、バターを絡めた濃厚な味わいに、武藤さんは、「洋食っぽい。やわらかくておいしい〜」とうっとり!

店に集う常連さんにお店の魅力を聞いてみると、「料理のおいしさ」、「初めて来ても受け入れてくれる雰囲気」、「女将が可愛いでしょ?」など様々な声が上がる。中でも30年来の常連さんは、「おまつりの大先輩なので」とのこと。なんと、登志正さんは、ひょっとこ踊り歴50年を誇る大ベテランだそうで、きたろうさんのリクエストに応えて、ひょっとこ踊りを披露! 店内は大いに盛り上がり。盛大な拍手が巻き起こった。

〆には、「いわし茶漬け」を! あご出汁に醤油を加えたつゆをご飯にかけ、いわしのなめろうをのせる。よく混ぜていただけば、「いわしを愛してるのが伝わってくる!」ときたろうさん。武藤さんも、「いわしがふわっと広がりますね。やさしい味」と感動するのだった。

「酒場とは?」の質問に、先代の登志正さんは「お客さんが盛り上がる場所ですね」と満たされた笑顔。二代目の登代秀さんは、「今日もそうですが、笑顔が集まる場所。この味を次につなげるよう頑張っていきたい」。そんなふたりの言葉に、またまた常連さんたちから大きな拍手が巻き起こった。

「スズコウ」の流儀

その壱

まずはお店の看板メニュー“いわしの刺身”を食らうべし!

産地にこだわらず、その日に水揚げされた一番良い状態のいわしを仕入れ、鮮度を保つため注文が入ってから捌くという。鮮度抜群のいわしは、臭みが全くなく、絶品!
いわし刺身850円(税込)

その弐

5種類の味が楽しめる“いわし揚げ盛り”を食らうべし!

しそと梅肉を巻いた香り揚げ、ごま揚げ、生姜醤油で味付けした立田揚げ、いわし頭揚げ、いわし背骨揚げの5種類。いわしを丸ごと全部堪能できる、いわし三昧な一皿。いわし揚げ盛り(小)900円(税込)

その参

54年継ぎ足されてきたタレを使用“焼き鳥”を食らうべし!

二代目主人が串打ちをして、54年間継ぎ足されてきた秘伝のタレで丁寧に焼き上げる。レバーはパサパサせずしっとりとした食感に。ねぎまのもも肉はジューシーな仕上がりだ。砂肝、ねぎま(2本)、レバーの4本。焼き鳥(4本セット)700円

きたろうさんから、スズコウへ贈る「愛の叫び」

イワシとひょっとこと女将を味わえて
今夜はサイコウ!!

―――きたろう

「鳥・いわし料理 スズコウ」

住所
営業時間
定休日
東京都大田区蒲田5-18-14
17:00〜22:30
日曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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