BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#468

磯料理

上州屋

2024/3/16放送

神奈川県川崎市で創業60年
御年98歳の女将は今なお現役!
老舗酒場の暖簾を守り続ける母子の物語

「貝づくし」に「珍味盛り」でグビグビ!

今宵の舞台は、神奈川県川崎市。JR南武線鹿島田駅から、きたろうさんと武藤さんが向かったのは、創業60年目を迎えた「磯料理 上州屋」。安くておいしい海の幸が味わえると評判の老舗酒場だ。広々とした店内で、ふたりは、二代目主人の清水豊美(とよみ)さん(69歳)と先代女将の母・三枝(みつえ)さんに迎えられ、さっそく焼酎ハイボールを注文して「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「本日の貝づくし五点盛り」。ホタテ貝、ホッキ貝、サザエ、黒バイ貝、アワビをいただく。武藤さんは、アワビから食し、「コリコリしておいしい〜」と目を細め、「ホッキ貝はシャクシャクした食感。サザエもいい歯応えで、どれも新鮮!」と感激。「これはお酒が進みますね〜。今日はペース速いですよ!」と、きたろうさんと一緒に大興奮だ。

「上州屋」は、10年前に亡くなった初代主人の昭二さん(享年84)と妻の三枝さんが昭和39年に開業した。繊維会社で働いていた昭二さんは29歳で退職し、開業までの約10年間、日本料理店で厳しい修業を積んだという。その間、三枝さんは息子の豊美さんを連れて実家に帰り、勤めに出たそうで、「離れ離れで寂しかったですよ。息子を連れて会いに行ったりしました。昨日のことのようです」と振り返り、「赤くなっちゃった」と乙女のように頬を押さえる。そんな彼女は、御年なんと98歳だそうで、「ええっ!! 全然見えない!」、「素晴らしい!」と驚くばかりのきたろうさんと武藤さん。「知らない間に歳とっちゃって。初めて店に立ったときは、『いらっしゃいませ』の一言も恥ずかしかった」と笑う三枝さんだが、昭二さん亡きあとの今も、一人息子の豊美さんとともに店に立ち、暖簾を守り続けている。

ここで、次のおすすめ、「本日の珍味三点盛り」が登場! この日は、ウニを自家製塩辛にした「汐ウニ」、タコの卵「タコまんま」、生カラスミの三種。武藤さんは、「タコまんまはプチプチしてるのかと思ったらすっごくクリーミー! 生カラスミも味はカラスミだけど食感がふんわり」とうっとりだ。

先代が亡くなった10年前に二代目を受け継いだ豊美さんは、大学卒業後、迷うことなく「上州屋」を手伝い始め、昭二さんと三枝さんとともに約45年働いた。「父は口うるさくはないんですが、トイレの掃除から何から自分で率先してやってたので、ある意味、口で言われるより厳しかった」と振り返り、「手が空いたら掃除しろ」という父の教えを守り、今も店内の掃除を常に心がけていると話してくれた。

〆にぴったり! 60年受け継がれる味「のりめし」

続いていただくのは、糠に漬け込んだサンマを、糠をつけたまま焼き上げる「糠サンマ焼き」。身をふわふわに仕上げる絶妙な焼き具合はご主人の腕の見せどころ! 「塩焼きとは違うね! なんとも言えないおいしさ」ときたろうさんは唸り、武藤さんは、「この苦い部分は、お酒が進む味ですね〜」とチューハイをグビグビ!

おいしい魚料理を安く出す店として、鮮度にこだわった先代の昭二さん。それを受け継いだ豊美さんも、毎朝、市場に足を運び、新鮮な魚介類を仕入れている。市場の卸業者からも目利きとして一目置かれる存在で、店のオススメメニューにも、「本日の昆布〆盛り」、「西京焼き三点盛り」、「寒鰆の炙り刺身」、「特大キンメダイ姿煮付」など、ご主人選りすぐりの鮮魚を使った料理がズラリ! この日、ご主人のお眼鏡にかなったのは、明石のイイダコで、「明石のタコは立って歩くと言われるほど脚力が強いんですが、唐揚げにするととても柔らかくなる」とのこと。さっそく、「明石のイイダコ唐揚げ」をいただいて、「旨いなぁ」と唸るきたろうさん、「珍味だね!」と大喜びだ。

息子の働きぶりに、「もう父親を負かしましたよ。本当にこの子はよくやってくれる」と感謝する三枝さん。その言葉に、思わず笑みがこぼれる豊美さんは、先代から「お客様を大事にすること」を学んだという。「お客さんに一生懸命向き合えば、お客さんも一生懸命来てくださる」。常連さんたちも「大事にされてます!」と口を揃え、店の魅力について、「美味しいものを安く出してくれる」、「元気なお母さんに会いに来ている」と笑顔があふれる。実際、98歳の三枝さんに会うために遠方から来るお客さんも多いそうで、三枝さんも、「それでまた元気になっちゃう。お客さんが、私がまだいるかどうかって賭けて来るのよ!」と楽しそうに笑うのだった。

最後の〆は、60年受け継がれる味「のりめし」。浜名湖産の青のりをかつお出汁と合わせ味噌でさっと煮込んだ「のり汁」に、ごはんを入れていただく。「のりの風味と塩っ気もあって、しみる〜」と武藤さん。きたろうさんも「いや旨い、なんだこれ!」とおいしさに驚きながら、「〆にぴったり」と最後まで箸が止まらず!

「私にとって酒場は、生きがい。仕事を持ってるって最高です! 楽しい!」と瞳を輝かせる三枝さん。豊美さんは、「60年間、お客様に盛り上げてもらってきたので、酒場は感謝と恩返しの場」と話し、温かい拍手に包まれた。

「上州屋」の流儀

その壱

まずはお店自慢の“貝の五点盛り”を食らうべし!

この日は、ホタテ貝、ホッキ貝、サザエ、黒バイ貝、アワビの贅沢な盛り合わせ。コリコリしたアワビやシャクシャク食感のホッキ貝、しっかりした歯応えのサザエなど、どれも新鮮でお酒が進むこと間違いなし!
本日の貝づくし五点盛り1,320円(税込)※内容は毎日変わります

その弐

ひと手間加えた日替わりメニュー“珍味の三点盛り”を食らうべし!

この日の珍味は、ウニを塩辛にした汐ウニ、クリーミーな味わいのタコまんま(タコの卵)、カラスミにする前の生カラスミ。珍味が好きという二代目ご主人が考案した自慢の一皿だ。
本日の珍味三点盛り825円(税込)※仕入れにより内容は変わります

その参

丁寧にふっくらと焼き上げた“糠漬けのサンマ焼き”を食らうべし!

糠に2〜3日漬け込んだサンマを、糠でコーティングした状態のまま、焦がさないよう焼き上げる。蒸し焼きにするように焼くことで、ふっくらとした仕上がりに!
糠サンマ焼き715円(税込)

その四

〆には必ずお店の名物“のりめし”を食らうべし!

先代から受け継がれた名物料理。浜名湖産の青のりをかつお出汁と合わせ味噌で約40秒煮込む。もともと“のり汁”という汁物料理だったが、お客さんがご飯を入れて食べ始めたのがきっかけで生まれたメニューだとか。
のりめし605円(税込)

きたろうさんから、上州屋へ贈る「愛の叫び」

女将!!
上州屋でいつまでも泳いでいてね♡

―――きたろう

「磯料理 上州屋」

住所
営業時間
定休日
神奈川県川崎市幸区下平間214-1
16:00〜22:00
月曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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