BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2015/4/18放送 #47 立呑みヒロ

兄と弟のように慕うオーナーと主人 ラーメン店から出発した二人が作り上げたお年寄りに優しい立ち飲み?大衆酒場
ひと工夫のアレンジを加えた定番料理

東京都荒川区町屋、下町の雰囲気を色濃く残す街の、やきとんと串揚げの「立呑みヒロ」が今回の店。きたろうさんと西島さんを待ち受けていたのは、大勢の常連客。すでに一杯入った常連さんの勢いに驚きながら、きたろうさんが気付いた。「(立ち飲みなのに)みんな座ってるじゃんよぉ」。「最初の予定では立ち飲みだったんですけど、街にお年寄りが多いので。店を作ってる最中に、お年寄りに優しくしようと」と、笑って答えてくれたのがご主人・日下部博宣さん。きたろうさんが常連客に「一人で来ても、笑い声を聞いてるだけで楽しいでしょ」と訊くと、「もうちょっと静かに飲みたいけどね」と笑う。この下町ならではの、一筋縄ではいかない感じ。確かにハマるかも……。

最初の一品は、もつ煮込み大根。煮込みには大きな大根が入っていて、これが出汁を吸って極上の味! 「普通は味噌が多いですけど、うちの場合はお醤油ベースです。私がラーメン屋さんで働いてた頃に、牛スジ大根を作って、これを豚モツでやったらどうなるか、考えて作ったんです」という。実はそのラーメン屋は「今もグループ的には続いていて、私は立呑みヒロをメインにやっている」とご主人。西島さんが「じゃあ(日下部さんは)ご主人?オーナー?」と訊くと、「オーナーはこちら……」と紹介されたのが、さっき「静かに飲みたい」と言っていた常連客こと、オーナーの渡辺盛行さん。これには一同びっくり!

次にいただいたのが、やきとんのハラミ。きたろうさんが「高級焼肉みたいだ」と唸ると、「うちの肉は、朝にシメたものをその日に出しているので、鮮度には絶対の自信があります。タレはラーメンのチャーシューを煮た時の醤油をベースに、継ぎ足して継ぎ足して、もう5年になります」とご主人。続いておすすめのレバカツと、きたろうさんの好みでハムカツを注文。串に刺された分厚い棒状のハムカツと、新鮮さゆえにレバーの臭みが無いレバカツ。そのうまさに、きたろうさんも西島さんも「びっくり!」を連発。二人で分け合う姿を見て「あぁいいですねぇ、仲良く食べるの」と、オーナーの顔が幸せそうにほころぶ。

お互いを尊敬しあう二人の男の絆

ご主人とオーナーの出会いは30年前。オーナーが経営するラーメン店に、中学を卒業したばかりのご主人が、住み込みで働き始めた。「中学を出てすぐ働くところから違うよね、生き方とか考え方がね」と、きたろうさんが言うと、「料理を教わりたかったんです。自分の好きな物をおいしく作って、それでお客さんに満足してもらいたくて」と、ご主人。「彼は若くして自分の目標が決まってた。普通は教えられたものを作るだけじゃないですか。でも彼はそれをアレンジして、新しいものをやりたいという、すごく前向きな子なんですよ」と、オーナーが語る。そんな二人が、この店をオープンさせたのが6年前。ラーメン店の常連客が、ここでも常連客となり、店は順調に船出を果たした。

最後の一品は、やはりこれを食べずには終われない、二人の絆を象徴するラーメン。お酒を飲んだ後に食べやすいよう、あっさり、かつ深い味わいのスープに仕立てている。「ものすごく落ち着く味です。飲んだ後にこんなラーメンが食べられる店は、なかなかないですよ」と西島さん。モツを下茹でした出汁を使ったスープ、そして自家製麺のコシ、全てにこだわった一杯だ。

店名をご主人の名前にした理由を、オーナーは「そりゃあだって、店をやるのはヒロさんなんで」とあっさり言うが、ご主人は「いや、責任重大で」と恐縮する。「私にとって、オーナーは一番身近にいる勉強の手本。というか教えを乞える人」と照れるご主人に、きたろうさんは「お互いを尊敬してる。素晴らしいよ」と、感慨深げ。30数年間で築き上げた信頼を裏切らぬよう、お互いが精進しあう。師匠と弟子、オーナーと主人という関係以上に、人として信頼しあう関係が生み出した味や空気が、きっと常連客の心を捕らえて離さないのだ。

立呑みヒロの流儀
その壱

地域にはご老人も多いため、立ち飲みはやめて座って飲める店に。しかし暖簾はすでに発注済みで間に合わず、そのままとなった。
その弐

新鮮なモツを使った、醤油ベースの煮込み。もつ煮込み大根290円(税別)
その参

朝締めされた豚のモツの串焼き。タレはチャーシューを煮た時の醤油出汁をベースに、継ぎ足して使用している。ハラミ(一本)90円(税別)
その四

レバカツのレバーには臭みが無く、レバーが苦手という人にもおすすめ。ハムカツ、レバカツ各120円(1本・税込)
その伍

昭和57年創業のラーメン店「天元」のラーメンをアレンジ。麺は自家製麺、スープはもつ煮の出汁を使用。ラーメン430円(税別)
きたろうさんから、立呑みヒロへ贈る「愛の叫び」 信頼し合う男同士のもつ煮最高!!  ———きたろう
「立呑みヒロ」
住所
電話
営業時間

定休日
東京都荒川区町屋2−5−19
03-3819-3303
平日14:00〜22:00
土曜、日曜、祝日12:00〜22:00
火曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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