絶品海鮮料理が大人気!
父親から二代目を継ぎ
酒場激戦区で勝負を続ける男の物語
目利きに自信あり! 絶品「刺し盛り」
今宵、きたろうさんと武藤さんがやって来たのは、東京都墨田区錦糸町。酒場激戦区の錦糸町でお邪魔するのは、創業28年の「海鮮居酒屋 MARU」だ。店を切り盛りするのは、父親から二代目を継いだ丸満(まるみつ)竜太さん(47歳)。そして、板長の鈴木勉さん(60歳)が厨房で腕をふるう。すでに賑わう店内で、焼酎ハイボールを注文したきたろうさんと武藤さん。常連さんたちと一緒に「今宵に乾杯!」。
最初のおすすめは、豊洲市場で仕入れる鮮魚の「刺し盛り」。この日は、地ダコ、中トロ、ブリ、平目、カツオ。「うちは“海鮮居酒屋”なので!」と、自慢の一皿に胸を張るご主人だが、「私は、お酒の仕入れと接客担当だから」と、板長・鈴木さんを呼んでくれる。料理人歴約40年という鈴木さんは、「父親が漁師だったので、子供の頃から魚を見る目はあるし、釣りが趣味で、市場でも魚の良し悪しはすぐに分かる」とか! そんな板長が目利きした鮮魚はどれも鮮度抜群! あまりの美味しさに、きたろうさんは、「旨いねぇ……」と絶句し、「さすが海鮮居酒屋を名乗るだけのことはある!」と納得するばかりだ。
開業以来、板長として働く鈴木さんに、そのきっかけを伺おうとすると、なんと隣のテーブルに先代主人(竜太さんの父)の隆司さん(72歳)が! 開業の経緯を聞くと、「私は飲むのが好きなんです。でも魚のおいしい居酒屋がなくて。それなら自分でやってみようとなったものの、私は素人だし料理ができない。それで彼を誘ったんです」。
大手水産会社に勤めたのち、33歳で独立して海老専門卸業者を設立したという隆司さん。今から30年前に板前修業中の鈴木さんと出会い、「おいしい魚料理を出す居酒屋をつくりたい」という夢に賛同してくれた鈴木さんと一緒に、平成8年に「MARU」を開業したのだ。
ところで、この日、隆司さんの隣には、妻で先代女将の真理子さん(72歳)の姿も! 「私は両親が中華料理店をやっていて、商売の大変さが分かるから、『やらない』と言ってたのに……。結局、さんざん手伝わされました。商売が大変だからサラリーマンと結婚したのに!」と苦笑い。
続いては店の名物「大海老の塩焼」を! 大海老にパリっと殻ごとかぶりついて、「旨いなぁ! 身がプリプリだよ」ときたろうさん。武藤さんも「おいしい〜、海老の旨みがすごい!」と噛みしめる。さらに、海老味噌も絶品! きたろうさんは、「何これ! 旨い! 甘い!」と絶賛。武藤さんも、「こんなちょっとで、すごいお酒が進む〜」と大興奮だ。
海鮮の旨みを堪能!「海鮮MARU鍋」
二代目主人の竜太さんは、大学卒業後、すぐに「MARU」に就職。店で働きながら様々なことを学んだという。しかし、働くうちに、店の経営がひっ迫していることに気づいたそうで、「2階には座敷席もあって、なかなか席を埋めきれない。それに、父はどんぶり勘定。何でも振舞っちゃったりするから……」。そこで、竜太さんは、集客のため内装を明るく変え、料理の価格を見直し、さらに女性客を呼び込むためヘルシーなメニューを増やすなど、店の立て直しに尽力したのだ。
さて、ここで登場したのは、「チーズコロッケ」。福井県の郷土料理“へしこ”を練り込んだコロッケだ。きたろうさんは一口食べて、「おお〜旨い! コロッケの最上級って感じ」と大満足。武藤さんも「魚の味がしっかりしてるけど、チーズもちゃんと存在感あって、合いますねぇ」と感激だ。
店の魅力を常連さんに聞くと、「料理のおいしさはもちろん、お客さんの雰囲気がすごくよくて、気持ちよく飲める」、「いつ来ても家族みたいに受け入れてくれて、丸満家の一員みたい。あったかいお店です」と笑顔があふれ、ご主人も「どんなお客様も楽しんでいただけるように誠意をもって接しています」とニコニコ笑顔。そして、そんなご主人のことを、板長は「彼はウソもつかないし、真面目。もっとうまくやればいいのにと思うくらい(笑)」と愛情をもって見守り、「お客さんを大事にしていけば、自然とまた来てくれる。それが長く続ける秘訣」と語った。
ここで少し口直し的に「きのこの天ぷら」をいただく。舞茸、エリンギ、しめじ、エノキダケの4種。サクサクの衣を噛めば、素材それぞれの味と香りがふわりと広がり、歯応えも楽しい一皿だ。
「人とのつながりもたくさんできて、店をやってくれた両親には感謝したい」と竜太さん。最初は息子が二代目を継ぐことに反対していた母・真理子さんも、今では「息子はどこでもニコニコ頑張る人間。すごく頑張ったと思う」と言って、きたろうさんに「親バカなんだよ!(笑)」とツッコまれるのだった。
最後の〆は、「海鮮MARU鍋」。エビ、ホタテ、タラ、ハマグリ、カキなど海鮮たっぷりの鍋に、「すべての出汁がでてるよ」と喉を鳴らすきたろうさん。武藤さんも「海鮮の旨みがぎゅっと入ってる」と味わい尽くし、もう満腹!
酒場とは、「楽しむ場所。美味しいものを食べて楽しんで!」と板長。ご主人も、「いやなことを忘れて、とにかく楽しむ場所」と言い、先代の隆司さんまでもが「みんなで楽しいお酒を飲むところ!」と言って、満場一致!