BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#510

おにぎり

金太郎

2025/2/1放送

東京都台東区入谷で昭和47年創業
素人同然のまま酒場を開業した女将が
女手一つで作り上げた人気酒場!

「鶏肉と里芋の煮物」にほっこり!

今宵の舞台は、東京都台東区入谷(いりや)。「酉の市」の起源といわれる鷲(おおとり)神社のお膝元で、きたろうさんと武藤さんが訪れたのは、創業52年の「おにぎり金太郎」。シブい雰囲気の暖簾をくぐり、少々ガタつく扉を開けると、すぐ目の前にはカウンターが! 昭和レトロな雰囲気の店内で、女将の飯田充子(あつこ)さん(82歳)に迎えられ、ふたりはさっそく、焼酎ハイボールで「今宵に乾杯!」。

最初のおすすめは、「鶏肉と里芋の煮物」。一口食べて、「里芋がすっごく柔らかい。ネバリもすごくて、おいしい〜」と武藤さん。きたろうさんも「昔ながらの里芋だ」とほっこりしながら、女将に「屋号の“おにぎり”って?」と尋ねる。すると、女将は、「本当は飲み屋じゃなくて、おにぎり屋さんをやりたかったの。でも、お客さんに『お酒を置いてほしい。俺が瓶ごと買うから』と言われて」、おにぎりもお酒も出すことになったと教えてくれた。

女将の充子さんは、もともと丸の内OL。高校卒業後、丸の内にある商社で働くうちに、海外に憧れ、「世界中を旅したい」と思うように。しかし、お金と時間が足りず、「それなら自分で店をやればいい」と、29歳で退職。翌年、生まれ育った入谷で「おにぎり金太郎」を開業したのだ。「浅はかですよね。誰でもできると思ってた」と苦笑いしながら、「明治生まれの母には、『水商売なんて』と、ものすごく反対された」と明かす。それでも、「反対されればされるほど、上等じゃん! やってやろうじゃん!となった」と強気な一面を見せ、「『金太郎』の由来? なんとなく分かるでしょ、私の性格」と笑った。

そんな女将だが、「それまで、ごはんも炊いたことなかったの。料理学校も行ってないし、修業もしたことない」と仰天告白! 「よくそれでやろうと思ったね」と呆れるきたろうさんに、「怖いもの知らず。なんにも知らないから、なんにも怖くない」と笑い、「みんなお客さんが教えてくれた。私があまりに何もできないから、見てられないの(笑)。常連さんには板前さんもいて料理を教えてくれたり。そういう方が結構いらしたんです」。

さて、続いていただくのは、女将の自慢料理「豚キムチ」。隠し味にみりんを使い、甘辛く仕上げたひと皿に、「おいしい! なんでこうやってお店で食べるとおいしいの?」と感激する武藤さん。女将は、「素敵な人と食べると、何でもおいしいのよ」とニッコリ!

店の原点「おにぎり」はふんわり幸せな味

創業から52年。当初はお客さんも少なく、勤めていた会社の同僚が丸の内から駆けつけて、いろいろ手伝ってくれたという。きたろうさんは、「随分、人に助けられてるね。ケセラセラって生き方だ。なるようになるってことだね」と感心する。そんな女将が、店をやっていく上で大切にしているのは、やはり「人との出会い」。「どんな人と出会えるか毎日が楽しいし、今日だってこんな素敵なお客様が!」と楽しそう。そして、店内の壁一面に貼られたお客さんとの写真は、開業以来の思い出が詰まった「感謝の印」なのだと教えてくれた。

一方、常連さんたちにとっても、お店の魅力はやはり「ママとの会話」。「生き方も含めて、人生の勉強になる」、「ママが人と人をつないでくれるから楽しい」と頷きあう。中には小学校の校長先生もいて、この日は静岡から新幹線でママに会いに来たというから、驚くばかりだ!

次に登場したのは、「女川(おながわ)寒風干サンマ」。女川産のサンマを寒風にさらして作る丸干しを焼き上げる。「これは……」と言葉にならないきたろうさん。武藤さんは「旨味がぎゅっと濃い」と舌つづみをうち、「内臓の苦みが、また、お酒と合う」とチューハイをグイグビ!

開業のきっかけとなった海外旅行は、今までに110か国を訪れ、「今年も世界一周してきた!」と胸を張る女将。結婚して息子もいるが、「海外旅行は主人とは行かない! ひとりの方が気楽!」とピシャリ。「英語がしゃべれないから、海外は……」という武藤さんに、「そんなこと言ってる間に、どんどん日が経つ。今日の若さは今だけのもの。思い立ったら行動しないと!」と発破をかけた。そんな女将の今後の目標は、「南極にペンギンを見に行くこと」。どこまでも精力的である。

跡取りは決まっていないが、常連さんの中に候補者はいるという。「でも、今44歳の息子が、60歳になったら、この店をやるべきなの。サラリーマンだけで終わっちゃうんじゃなくて、本当に心の中でいろんな人を受け入れて、いろんな人生を見てもらいたい」。そう語る女将だった。

続いては、「肉どうふ」を。ぐつぐつ煮え立つ肉豆腐に卵が絡まった一品に、武藤さんは、「卵がふわとろで、甘いお出汁と合う〜」と目を細めた。

最後の〆は、店の原点となった「おにぎり」。「しその実」を選んだきたろうさんはひと口食べて、「この空気の入り方が上手いね!」と大喜び。「ぴり辛こんぶ」を選んだ武藤さんも「ぴり辛が食欲をそそる!」と大満足なのだった。

女将にとって、酒場とは、「ホッとする場所」。ついでに先ほどの校長先生にも伺うと、「人と人をつなげてくれる場所」と模範解答をいただきました!

おにぎり金太郎のオススメおつまみ

開業から続く人気メニュー“鶏肉と里芋の煮物”

醤油、酒、みりんで煮込んだ里芋は、柔らかく、ねっとりとした粘りがたまらないおいしさ! 昔ながらの味わいにほっこりできる一皿だ。
鶏肉と里芋の煮物500円(税込)

宮城県女川産“サンマの寒風干し”

サンマを塩水につけてから寒風にさらして干した丸干しは、頭から丸ごと食べられて、食べ応えも十分! 旨みがギュッと凝縮された、絶妙な味わい。
女川寒干サンマ650円(税込)

トロトロ卵がアクセント“肉どうふ”

土鍋でグツグツと煮立てた肉豆腐を卵でとじた一品は、ふわトロの卵が甘い味付けの出汁と相性抜群! 体も心も温かくなる。
肉どうふ650円(税込)

【こちらもオススメ】

  • 「きんぴられんこん」400円(税込)
  • 「小松菜と塩昆布の和え物」500円(税込)
  • 「にこみ」500円(税込)
  • 「かぼちゃのコロッケ」1個350円(税込)
  • 「鮭の塩焼き」650円(税込)

きたろうさんから、おにぎり金太郎へ贈る「愛の叫び」

女将の愛されキャラ
明日に生かします。

―――きたろう

「おにぎり金太郎」

住所
営業時間
定休日
東京都台東区千束3-12-9
19:00〜24:30
日曜 月曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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