きたろうさんと西島さんが東京を離れ、横浜に繰り出す第2弾。今回の店は横浜の繁華街、野毛にあるロックンロールな酒場「酒蔵けんちゃん」。店に入って、ご主人の大友健さんを見るなり「リーゼントだぁ!」と、大喜びのきたろうさん。ロックバンド「クールス」に憧れて、15、6歳の頃からリーゼントでキメてきたご主人。その髪型ゆえに怖がられることも多いというが、よく見れば目元の優しい男前。ノリのいいご主人のファン(=常連さん)と、焼酎ハイボールで乾杯をして、今回も賑やかに始まった。
最初の一品は、店の一番人気「自家製ふわふわさつま揚げ」。タラのすり身を揚げたオリジナル料理は、その食感が特長。「普通のさつま揚げみたいに、ギュウギュウに揚げてない、フワフワなんだよ」と、美味そうに頬張るきたろうさん。続けての料理は、常連さんおすすめの「ビックリドッキリコロッケ」をオーダー。「リーゼントの形をしてんじゃないの?」と、笑っていたきたろうさんの前に出てきたのは、巨大なコロッケ。「なんだこれは! 草履くらいあるんじゃない? コロッケいくつ分だよ」と、ビックリ仰天。具はシンプルにジャガイモとひき肉のみと聞いて、コロッケ好きのきたろうさんは「コロッケを知ってるねぇ!」と満足げ。定番メニューだけれど、工夫が詰まったほかにはない料理の数々に、二人の気分も上がりっぱなし!
工夫だけでなく、じっくり手間をかけた一品もある。「スープ餃子と言いまして、鶏ガラを4時間以上煮込んだスープなんですけど、そちらをヨロシクです」と、ご主人。ササミと皮がトロトロに溶けた、濃厚な白いスープを味わった西島さん。「香りが横浜、中華街っぽいです。あ〜、美味しい! 美味しくって止まらないです」と大感激。アッと言う間の完食だ。
このお店を始める前は、(リーゼント姿の)サラリーマンだったご主人。いつか野毛で店を開きたいと考えていたご主人は、9年前ついに店をオープン。しかし野毛は横浜有数の繁華街で、競争も激しい。“いつ潰れるか分からない”そんな不安を抱えるご主人を支えたのは、野毛の人情だった。「中学や高校の友達が、毎日誰かしら来てくれて。お客さんがいない時は、ずーっとサクラで居てくれました。本当に助けられましたねぇ。それに野毛ってディープな場所で、うちみたいな店もあれば、全く違ういい店もたくさんある。だから2軒3軒とハシゴするお客さんが多いんです」と、ご主人。だからこそ、少しでも足を止めてもらおうと“この店でしか食べられない料理”にこだわり、ビックリドッキリコロッケやスープ餃子が誕生した。そして人気店となった今、ご主人は野毛の人情に恩返しするべく、腕をふるっている。
最後に“これだけは食べて帰ってほしいメニュー”をお願いすると、出てきたのはオムライス。もちろん、この店ならではのオムライスだ。バターの風味が利いたライスに、トロットロの卵。近頃では半熟オムレツを使ったオムライスも珍しくないが、この店の卵はさらに柔らかい。その美味しそうな見た目が“もう堪らない!”と、手で顔を覆う西島さん。そして「気取らない味がいいねぇ、美味い!」と、きたろうさんも大絶賛だ。
激戦地・野毛で長く商売を続ける秘訣を、ご主人に聞くと、「初心を忘れない事です。人に色々言われて、そのとおりにやってたらダメになっちゃう。自分で最初に決めた事は、貫き通さないと」と、ご主人。そこできたろうさんが、すかさず「まずは、リーゼントだよね」と言うと、店中が大爆笑。「髪型もそうですね(笑)。あと、休まないってこと。みんなが元気を蓄えて、明日も仕事を頑張ろうって言える癒しの店にしたいから、みんなと同じように休みを取っちゃダメですよね」。一見怖そう、だけど男前。“ロックンロールが俺の基本!”という、まっすぐなご主人が、初心を貫く限り、お客さんに元気を振り撒き続けるに違いない。
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タラのすり身をふんわりと揚げ、アツアツをいただく。自家製ふわふわさつま揚げ530円(税別)
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具はごくシンプルにひき肉のみ。280〜300gのタネを、ムラなくこんがり揚げる腕も大したもの。ビックリドッキリコロッケ550円(税別)
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鶏ガラをじっくり煮込み、旨味を抽出した濃厚スープと、餃子がベストマッチ。けんちゃん特製スープ餃子680円(税別)
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あえてゆるゆるにまとめた卵が、ライスに染みて極上の濃厚ライスに。けんちゃん特製オムライス600円(税別)
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住所
電話
営業時間
定休日 -
神奈川県横浜市中区野毛町2−69
045-231-3169
17:00〜24:00
月曜
- ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。