BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS
#520

おお

2025/4/12放送

東京都荒川区日暮里の人気酒場
40代で酒場を開業して30年!
第二の人生を歩み続ける夫婦の物語

女将自慢の絶品料理「イカ紅生姜」

今宵の舞台は、東京都荒川区日暮里。きたろうさんと武藤さんがお邪魔したのは、平成7年創業の人気酒場「大㐂里(おおぎり)」。女将の秋元智子さん(73歳)と夫の敬幸(としゆき)さん(76歳)が店を切り盛りしている。店内は肩を寄せ合いながら気兼ねなく呑んで話せる雰囲気で、きたろうさんと武藤さんも、さっそく焼酎ハイボールを注文して、みなさんと一緒に「今宵に乾杯!」

最初のおすすめは、「お刺身三点盛り」。包丁を握るのは、女将の智子さんだ。両親がかつて酒場を経営していたそうで、「子供の頃、泣きながら手伝わされていたことが役に立ってます。13人家族で子供が11人。上から3番目でしたから!」。一方、ご主人の敬幸さんは、加工(溶接)業に従事しながら店を手伝っているという。そして、登場したこの日の刺身盛りは、水ダコ、カンパチ、本マグロ。女将おすすめの水ダコをポン酢でいただいて、「プリップリ! さっぱりしてておいしい!」と感激する武藤さん。美しい本マグロの赤身も、脂ののったカンパチも、鮮度抜群でたまらないおいしさだ。

もともと大阪出身で10歳の時に東京・足立区へ転居してきた女将。開業前は都内の不動産会社で働いていたが、44歳の時に会社が倒産し、一念発起して敬幸さんと「大㐂里」を開業した。「いきなり酒場なんて、すごい!」と驚くきたろうさん。女将は、「姉がずっと居酒屋やっていたので、なんとかなるかと思って。それは甘い考えでしたが、私たちはやっぱりお酒が好きだから!」と言い、きたろうさんに、「自分の店なら、いくらでも飲めるからでしょ!」とツッコまれるのだった。

次にいただくのは、「イカ紅生姜」。イカと紅生姜を混ぜ合わせて天ぷらにしてあり、「すっきり、さっぱり! この甘酸っぱい感じがおいしい」と舌つづみをうつ武藤さん。料理のアイデアは、「飲みにいって美味しかったもののパクリかな!?(笑) それにちょっと手を加える。絶対ウチのほうがおいしい!」と胸を張る女将だ。

実は、開業当初は別々の家庭を持っていたという、女将とご主人。開業の6年前、共通の趣味である社交ダンスを通して知り合った。互いに離婚後、同棲を経て15年前に入籍。「彼女はハートも強いし、“雑な”生き方をするタイプ。それが逆によかった。自分はこの人の後についていけばいいから」と穏やかなご主人。そんなご主人のことを、女将は、「彼は楽しいし、心が強くて崩れないから安心できる」と信頼するのだった。

さて、ここで登場したのは、「ピンピン焼き」。すりおろした山芋にかつお出汁と卵白、タコを加え、焼き上げる。「ふわふわでお出汁の味が優しい〜」と頬が緩む武藤さん。きたろうさんも、「シンプルで旨い!」と止まらない。

この時期ならではのおいしさ!「稚貝酒むし」

まもなく創業30年の「大㐂里」。店の魅力は、「女将さんのきっぷの良さと、大将の懐の深さ」、「いつ来ても落ち着ける」と常連さんたち。中には、「命の恩人! 昔ここで倒れて救急車で病院まで付き添ってもらった。第二のお父さん、お母さんです」という28年来の常連さんも! そんなお客さん思いの酒場だが、「開業当初は、ろくでもないお客さんばっかりだった!」と女将。「『こんな店潰してやる! 俺が金を払うからみんなついて来い! こんな店に来るもんじゃない』と言われたり。私は円形脱毛症になるし、辞めたいって泣いたよね」と振り返る。

そんな窮地を救ったのは、物腰の柔らかいご主人。店を荒らした腕っぷしの強いお客さんの一人が、ご主人には心を開くようになり、数年後、「俺たちは、もうここに出入りしないから、これからはネクタイ族を相手に商売しなさい」と言って姿を消したのだとか。ドラマのような展開に、「すごい第二の人生だね」と驚くきたろうさん。今では、「ひとりでも嫌な人がいたら帰ってもらう」という女将。ご主人曰く、「女将がその人のところに行って、『あんたがいると酒が不味くなるんだよ!』って怒るんです。それで、私は、その後ろでずっと立ってる。何かあった時のためにね(笑)」。絶妙な穏やかさで陰から女将を支え続けるご主人なのである。

続いていただくのは、ホタテの稚貝を酒で蒸し上げた、この時期ならではの「稚貝酒むし」。シンプルながら、貝の旨みそのものを堪能できる一皿に、武藤さんも、「食べやすくて、柔らかくておいしい〜」と気に入った様子だ。

様々な苦労を乗り越え、「店をやってよかった。お客さんとのやりとりで気持ちが若返る」と充実した様子の女将は、「一人じゃ絶対無理だった」とご主人に感謝する。ご主人も、「最初は辛い時もあったけど、飲みながら話すのはやっぱり楽しい。話好きになりましたね」と言いながら、きたろうさんに「女将に会ってなかったらどんな人生だった?」と聞かれると、「もっと楽できたかな!」と笑った。

最後は女将自慢の「焼きそば」で、ほっこりした気分で締めくくったふたり。女将にとって酒場とは、「呑みニケーションの場所」。ご主人にとっては「大人の遊び場」とのこと。お酒好きな夫婦が営む、お酒好きのための一軒である。

大㐂里のオススメおつまみ

鮮度抜群なお店の人気メニュー“刺身の盛り合わせ”

この日は、水ダコ、カンパチ、本マグロ赤身の盛り合わせ。ポン酢でいただく水ダコは、プリプリの食感でさっぱりとしたおいしさ! しっかりと脂がのったカンパチも本マグロも絶品だ。
お刺身三点盛り1,900円(税込)※仕入れにより内容は変わります

山芋に出汁を加えて焼き上げる“ピンピン焼き”

擦った山芋にかつお出汁と卵白、タコを加え、最後に卵黄を落として焼き上げる。卵黄を崩しながら、山芋と一緒に食すのがおすすめ。ふわふわの山芋にやさしい味わいの出汁利いてシンプルながら絶妙なおいしさ。
ピンピン焼800円(税込)

【こちらもオススメ】

  • 「砂肝ピーマン炒」700円(税込)
  • 「だし巻玉子」600円(税込)
  • 「海鮮から揚ポン酢」800円〜(税込)※仕入れにより内容・値段は変わります
  • 「若鶏から揚」700円(税込み)

きたろうさんから、大㐂里へ贈る「愛の叫び」

まさに夫婦の相性ここにあり
日暮里にほっこり

―――きたろう

「大㐂里(おおぎり)」

住所
営業時間
定休日
東京都荒川区西日暮里2-52-6
17:00〜22:00
日曜 祝日の月曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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