創業23年の人気酒場!
静岡県出身のご主人が作る
こだわり満載の絶品料理に舌つづみ!
名物の「静岡おでん」が大人気!
今宵の舞台は、東京都台東区浅草橋。下町風情の残るこの街で、きたろうさんと武藤さんがお邪魔したのは創業23年の「びんてじ」。古民家風の趣きある店構えに「お店がビンテージだね」と感心しながら、さっそくふたりは、ご主人の伊山高史さん(53歳)に焼酎ハイボールを注文して、「今宵に乾杯!」
最初のおすすめは「静岡おでん」。「母親が静岡市でおでん店を経営していた」というご主人こだわりの一品だ。出汁は継ぎ足すことで色が濃く、深い味わいになるそうで、イワシやサバ、青海苔などで作る「だし粉」をかけていただく。「手作り黒はんぺん」は一般的な白いはんぺんとは違い、つみれのような味わいで、「魚介の風味がすごい。普通のはんぺんと全然違う!」と武藤さん。下茹でを含め3日間煮込む「三日仕込み大根」は、「すっごい柔らかい! 味が滲み滲み」、「和牛・牛すじ」も「ほろほろでおいしい〜」と感激するばかりだ。
店は平成14年創業。店名の由来は英語の「ヴィンテージ(Vintage)」。「熟成や煮込みなど、時間がたつごとに味わいが出てくる料理を中心にした居酒屋をやりたかった」とのこと。出汁を継ぎ足していく静岡おでんもそのコンセプトに合ったメニューというわけだ。
静岡県静岡市で生まれ育ったご主人は、18歳で上京。大学卒業後、建築資材会社に就職したが、4年後に転職し、26歳から大手外食チェーンで働き始めた。仕事の合間に調理学校にも通って腕を磨き、「居酒屋という場所が好き。自分が作った場所や料理でお客さんが喜んでくれたり、楽しんでくれるのがうれしくて、自分の店をやりたくなった」と、平成14年、30歳の時に「びんてじ」を開業したのだ。
次に登場したのは、「びんてじ流チリコンカン」。ひき肉、ミックスビーンズ、トマト、チョリソーをチリペッパーなどのスパイスを加えて煮込んだピリ辛料理だ。きたろうさんは、トルティーヤチップスにつけていただいて、「旨いっ!」と言ってから、後から来る辛さに悶え、武藤さんは「大好き!」と大喜びでパクパク!
続いては、「びんてじ流豚角煮」を。八角、醤油、黒糖、オイスターソース、味噌、鶏がらスープで約3時間煮込んだ角煮は、見た目も美しく、絶品! 「家庭で作るのとは違う本格的な味!」と大感激の武藤さん。きたろうさんは、「これは旨い……。幸せだね」と唸り、「う〜ん、ビンテージ!!」と叫ぶのだった(笑)
トロける!「びんてじ流とろり牛すじ煮込み」
開業当初から、「狭い店を知り合いや友達で賑やかすのは絶対嫌で、一切、呼ばなかった」というご主人。それでも2,3年後には、店は軌道に乗ったそうで、「お客さんの付き方は早かったので、やってることは間違ってないと思えた。変わった料理を出していたのもよかったのかも。静岡おでんなんて当時は全く知られてなかったですからね」と語る。きたろうさんは、「話していると性格が分かってくる。芸術家っぽいよね」と言い、武藤さんも「そう! アーティストっぽい!」と大きく頷いた。
ところで、ご主人の長男・晴大(はると)さんが、週に3回アルバイトに入っているとのことで、話を伺うことに! 「父は特別厳しくはないですが、すごく一本芯がある」と笑顔で話す晴大さん。きたろうさんが「いずれ継ぐの?」と聞くと、ご主人が先に「息子が店をやりたいと言っても、ここは継がせない。だって私が一生懸命頑張ってゼロから立ち上げたのに譲りたくない。自分でゼロからやれと言いますね」と真顔! これにはきたろうさんも、「こんな頑固な親父の側にいるの嫌だろ!?(笑)」と晴大さんに声をかけるも、「いえ、大丈夫です!」と晴大さんも慣れた様子だ。
次にいただくのは、「びんてじ流とろり牛すじ味噌煮込み」。おでんの出汁でも使う牛すじを3種類のブレンド味噌で2時間煮込み、とろとろの食感に! きたろうさんは、またまた「う〜ん、ビンテージ!」と叫んで武藤さんに笑われながら、「自己主張の仕方がきつくなくて、柔らかいのがいい」と感心し、武藤さんも「ガツンとくるのかと思ったら優しい味でおいしい」と舌つづみを打った。
常連さんたちからも、「料理がめちゃくちゃ旨い!」、「角煮がオススメ。食べなきゃダメ!」、「ご主人の気配りがすごい」と絶賛される「びんてじ」だが、過去にはネットなどでひどく書かれたこともあったそうで、「バカバカしくなって辞めたくなったこともあった」とも。それでも、「お客さんが楽しそうにしているのを見るのは嬉しいし、毎日、毎日、仕込みからお客さんの様子まで、一日たりとも同じ日はない。だから飽きることなく続けられるのかも」と語るご主人だった。
最後の〆は、静岡県のご当地グルメ「富士宮焼きそば(温玉のせ)」。シャクシャクした食感の「肉かす」(豚の背脂を加熱しラードを抽出した後に残る旨みが凝縮された食材)が入っているのが特徴だそうで、武藤さんも「お肉なのにサクサク! もっちりして食べ応えがある」と大満足だ。
ご主人にとって酒場とは「コミュニケーションが取れる場所。お酒を飲んでも飲まなくても和気あいあいとできる。絶対必要な文化だと思います!」