BS-TBS「〜癒・笑・涙・夢〜夕焼け酒場」 毎週土曜よる6:00〜6:30 BS-TBS 2016/1/16放送 #80 立ち呑み 第八たから丸

とびっきりの魚を気軽に立ち呑みで提供する若きご主人の挑戦!
太鼓が鳴る!お客さんが湧く!豪快なマグロの解体ショー

船の看板には「第八たから丸」、営業中の札には「大航海中」。葛飾区亀有の下町にふさわしい賑やかな店に入ると、ご主人・古澤義徳さんの威勢のいい声が出迎えてくれる。「ここは椅子が無いね。ご主人も若い」と、きたろうさんが言うと、「若いですか?髪の毛は無いんですけど」と頭をツルリと撫でるご主人。焼酎ハイボールで乾杯すると、店中から声が上がり、まるでコンパ会場のように、お客さんもノリノリ。最初の一品をお願いすると、ご主人は「築地ですごくいいモノがはいったんで、今日はマグロを解体しましょう。ぜひ中落ちを、自らスプーンですくっていただいて」との事。番組始まって以来の解体ショーに、太鼓の音も加わって、盛り上がること!盛り上がること!50人前は取れるという25キロのキハダマグロが、ご主人の鮮やかな手技で切り取られていく。残った骨を指差し「この辺、まだ身が残ってますから、すくっちゃってください。冷凍と生では、味が全然違いますからね」と、ご主人。「こんなにすくっちゃった!」「この食べ方は贅沢だね。大赤字になっちゃうよ、大丈夫?」と、西島さんもきたろうさんも興奮気味。新鮮極まりない中落ちを、存分に堪能してご満悦だ。

ご主人は旅行関係の学校を卒業後、仙台のホテルに就職。ベルボーイとして働き始めるが、料理の世界に憧れ、築地の寿司屋に弟子入り。早朝から深夜まで寝る間を惜しんで料理の腕を磨いたという。その後、平成24年の37歳の時に念願の店を開業した。そんな店の自慢料理が「マグロほほステーキ」。旨味が強く、食感の良いほほ肉を、アツアツの鉄板で焼いたステーキは意外にもあっさり。その秘密は元コックだったご主人の父が作りあげたソースにある。かつては休みなく働く父を見て「料理人には絶対なりたくないと思ってた」というご主人が、親子で一つの皿を仕上げた事に、まだ4年と日の浅い店ながら深い歴史を感じさせる。

人情に支えられ、船出した第八たから丸

寿司屋での修行後も、立ち飲み屋や居酒屋での経験を多く積んだご主人。その中で、多くの教訓を得たのが豆腐の引き売りだという。「街で一人リヤカーを引いて、ラッパ吹いて。毎週顔を合わせるおばあちゃんに“元気?”みたいな話をしてたら、“お昼ご飯を食べて行きなさいよ”って言ってもらったり、“頑張ってね”って一人暮らしなのに10丁も買ってくれたりするんです」。そんな人の温かさ、人情のありがたさに触れ、1カ月のつもりで始めた仕事は3年も続いたという。そんな思い入れのある豆腐を使った料理が、揚げたての厚揚げ。熱くてサクサク、ネギとショウガの薬味だけで十分に美味しい厚揚げは、ボリュームたっぷり。冷える冬の日にはたまらない一品だ。

最後の一品はマグロを使ったあら汁。さらに西島さんは、常連さんに勧めてもらったマグロの握りを付けてもらうことに。登場したあら汁には、あらというには立派すぎる身がゴロゴロ入っていて実に豪勢。「これはお寿司屋さんのあら汁だ。うまいよ、ご主人」「マグロだけのあら汁って、こんなにさっぱりしてるんですね。美味しい」と二人はホクホク顔。続けて寿司を頬張った西島さんは、“もう満腹”というきたろうさんに“是非食べてみて!”と興奮した顔で勧める。きたろうさんは「寿司食べて“うまいっ!”とか言いたくないんだよ……って、やっぱりうまいよ!」と、その味に脱帽。

「これはお客さんに教えてもらったんですけど“店を続けることは才能。でも、続けるために何をするか、毎日考えた方がいいよ”って。“メニューは同じでも日によって一品、二品変えたり、内装を変えたり、工夫をする。そのために頭を動かしな”って言われたことがあって、本当にそうだなと。そのお客さん、お店を3店舗潰した人なんですよ」。そんなお客さんの声に、真摯に向き合うご主人。「酒場とは?」と訊かれて「みなさんが笑える場所」だと即答するご主人の店に、明るい声が途切れることはない。

立ち呑み 第八たから丸の流儀
その壱

この日用意されたマグロは、三重県沖で獲れた25kgのキハダマグロ。中落ちは、豪快にスプーンですくって食べる。マグロ中落ち380円(税込)※マグロの解体は不定期のイベントです
その弐

元コックだった父が、ご主人のために仕上げたという特製ソースが絶品! マグロほほステーキ オヤジの特製ソース580円(税込)
その参

かつて豆腐の引き売りをしていたご主人が出す、揚げたてアツアツの厚揚げ。サクサクっと揚がった表面の食感がたまらない。厚揚げ380円(税込)※日替わりメニュー
その四

マグロのあらを使ったあら汁は300円(税込)。薄味で上品な出汁に、お腹が落ち着く。寿司屋で10年修行を積んだ腕は、今も健在。握り寿司1貫140円(税込)
その五

店を続けるために、たゆまぬ工夫と努力を繰り返すこと。それを常連さんから教えてもらったという。
きたろうさんから、立ち呑み 第八たから丸へ贈る「愛の叫び」 立ち飲みは会話がはずむ ツルンと再発見———きたろう
「立ち呑み 第八たから丸」
住所
電話
営業時間
定休日
東京都葛飾区亀有5−20−8
03-5613-8540
15:00〜23:00
日曜
  • ※ 掲載情報は番組放送時の内容となります。

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