「焼酎ハイボール」酒場を巡る旅
赤羽 立ち飲み いこい 本店

「焼酎ハイボール」が220円!! ここはまさに“大人の駄菓子屋”

 最近は“チューハイ”の語源を知らない人も多いようだが、「焼酎ハイボール」のことである。昭和20年代、東京下町の大衆酒場で、庶民でも手が届きやすい酒、焼酎を飲みやすくするために、店主が炭酸水などで割ったことが始まりと言われている。

 昼から飲める老舗酒場がめじろ押しの赤羽。その筆頭に挙げられるのが創業52年目の「立ち飲み いこい」だ。元々は酒屋の売り場半分を使った角打ちとしてスタートし、肴は乾き物のみだった。5年ほどしてコの字カウンターを設置し、調理したつまみも出すスタイルに変更。10年前のビル建て替え後も流儀はそのままに、工事中の仮店舗も支店として残し、現在は2店舗体制で人気を博している。

 マッキー牧元さんは「高さがベストのカウンター」につくなり千円札をとり出し、お決まりの「焼酎ハイボール」を注文。すると即座にジョッキと釣り銭が差し出される。「ここの焼酎ハイボールは20度の宝焼酎をソーダで割ってレモンスライスを入れただけの超スッキリ系。シンプルだけど最高に旨いんだよ」

マッキーさんがそう絶賛する一杯は、なんと220円也。しかも内税。酒屋が母体だからこその破格値だ。一緒に頼んだポテサラ110円、もつ煮込み130円、まぐろぶつ150円を合わせても、まだ390円も残っている。

「どれも丁寧に手作りされていて文句なし。刺身は新鮮だし、焼き物も揚げ物も、注文が入ってから一人分を調理する。なのにこの価格帯。まさに“大人の駄菓子屋”だね」

 毎日河岸に通い、新鮮な素材を時間をかけて仕込む「旨いものを安く」の心意気。時代は移れど、老若男女が憩う幸せ空間は変わらない。

塩昆布ピーマンピーマンを細切りにして氷水に1時間ほど浸けておく。水気をよく切ってごま油、炒りごまと和えて、塩昆布をのせるだけ。氷水に浸けることでピーマンは驚くほどパリパリの食感になり、塩昆布の旨味と塩気、ごまの香ばしさとのバランスが絶妙に。すっきり辛口の「焼酎ハイボール」とも相性抜群

「立ち飲み いこい 本店」
立ち飲みの王道、“ せんべろ” の聖地と称される人気店。アルコール類はもちろん、もつ焼きから刺身までつまみも全てが格安!
東京都北区赤羽1-3-8
03-3901-5246
11:00 〜21:00
なし

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