葛飾
もつ焼き とん将
元イタリアンシェフが焼き上げる絶品もつ焼きと
「焼酎ハイボール」
最近は“チューハイ”の語源を知らない人も多いようだが、「焼酎ハイボール」のことである。昭和20年代、東京下町の大衆酒場で、庶民でも手が届きやすい酒、焼酎を飲みやすくするために、店主が炭酸水などで割ったことが始まりと言われている。
葛飾区の堀切菖蒲園界隈は「焼酎ハイボール」文化がひときわ浸透した地域のひとつ。その格好の肴であるもつ焼きに一家言あるツワモノ達が揃うこの地で人気を博すのが「もつ焼き とん将」だ。路面に向いた焼き台をぐるりと囲む逆コの字カウンターの一角で、マッキー牧元さんは早速焼酎ハイボールをグビリ。
「旨い! ソーダ水と“もと”をあらかじめ混ぜ合わせておいてサーバーで一気に注ぐ方式だからか、しっかり辛口なのにまろやかな飲み口だね」 串が焼けるまで、と頼んだもつ煮込みとポテマカ(ポテトサラダとマカロニサラダの合盛り)に、マッキーさんはまたもや興奮のご様子。「大ぶりのもつが柔らかく煮えていて、ポテもマカも安定の旨さ(笑)。どれも丁寧な仕事でお酒が進むね」
看板のもつ焼きは、焼く前のレバーの角がピンと立っていることから鮮度の良さがうかがえる。塩とタレに加えポン酢が選べるのもユニークだ。
料理を一手に担うのは、店主の春山剛実さん。同店を引き継いでから3年ほどになるが、以前は長くイタリア料理を専門としていたそうで、その片鱗がサラダ類や自家製のレバーパテ、デザートなど随所に見られる。〆には本格的なつけ麺やキーマカレーなどもあって至れり尽くせりだが、何よりも店主が料理を愛し、楽しんでいる雰囲気こそが得難い魅力となっている。 通いたい店がまた増えた。
ゴルゴンゾーラをちぎって、とろけるチーズとともにバゲットの上に散らす。オーブントースターでこんがり焼いて、はちみつをたっぷりかけ、黒コショウを振ったら完成。クセの強いチーズの味わいとはちみつの甘みが相性抜群で、酒の肴としてもピッタリ。キリリと辛口の「焼酎ハイボール」が一層進む!
- 「もつ焼き とん将」
- もつ焼きを中心に、旬の魚の刺身から、イタリアンの経験を活かした一品料理、〆のご飯ものまで全方位に揃う人気の駅前酒場
- 東京都葛飾区堀切4-10-2
- 03-6657-7307
- 15:00 〜23:00
- 月曜