「焼酎ハイボール」酒場を巡る旅
酒場 ワタナベ

「焼酎ハイボール」の魅力が増幅!!
イタリアの風香るシン・大衆酒場

最近は“チューハイ”の語源を知らない人も多いようだが、「焼酎ハイボール」のことである。昭和20年代、東京下町の大衆酒場で、庶民でも手が届きやすい酒、焼酎を飲みやすくするために、店主が炭酸水などで割ったことが始まりだと言われている。

東武東上線・上板橋駅から徒歩約10分。飲食店の営業に有利とは言えない立地にも関わらず、昨年6月の開店以来、連夜の賑わいを見せるのが「酒場ワタナベ」だ。前テナントの“フィリピン風居酒屋”の文字が残された店構えを見てマッキー牧元さんもニヤリ。まず注文するのは、ここでは下町ハイボールと呼ばれる焼酎ハイボールだ。

「旨いね。微炭酸の素直な味。焼酎がしっかり多めだけど、ふわりと香るレモンが心地よく、するする入っていくよ」

店主の渡邉裕之さんは、本場ローマでの修行も含めて20を振るってきた。「なぜ上板橋で、なぜ大衆酒場?」との素朴な疑問にこう答える。「数年前から下町の大衆酒場やもつ焼き屋にハマって、自分でやるならそんな店にしようと決めて。物件は都内全域で探したのですが、予算に見合う条件でたどり着いたのがここ。なるべくお金をかけずに始めようと、前の店の看板も直さずそのままで(笑)」

料理にはイタリアンの技が光る。「ナポリ風もつ煮」はもちろんトマト味。「トリュフ風味オムレツ」や「黒毛和牛A5炙りカルパッチョ」など、予想の上をいく逸品に、マッキーさんの箸は止まらない。「刺身やポテサラなんかの居酒屋的な肴も充実しているし、どれもこれも驚きの良心価格。わざわざ上板橋まで来る価値は十分にある。ニュータイプの最強酒場、爆誕だね」

金柑ポテサラスライスした玉ネギとキュウリをサッと湯がいて水にさらしてから絞り、塩コショウをする。茹でたジャガイモ、ハム、マヨネーズを加えて混ぜ、乱切りにした金柑を和えたら出来上がり。金柑の香りと酸味が効いたポテサラが、辛口の「焼酎ハイボール」と相性抜群!

酒場 ワタナベ
鮮魚は店主自ら魚河岸で仕入れ、本場仕込みのイタリア料理から定番の居酒屋メニューまで、多彩な肴を丁寧に手作りする
東京都板橋区上板橋3-24-1
03-6915-7713
平日・日曜16:00 〜23:00、金曜・土曜13:00 〜23:00
月曜

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