タカラ「焼酎ハイボール」が行く <第3回> 一之江「大衆酒場カネス」 下町大衆酒場めぐり

今年で創業80年を迎える「大衆酒場カネス」。時代とともに街や人が変化してもずっと変わらぬ味で客に愛され続けている。そんな定番の料理に舌鼓を打ちながら爽やかな喉ごしのタカラ「焼酎ハイボール」で乾杯したい。

街の景色は変わっても 変わらぬ料理の味

昭和7年、東京・一之江に開業した「大衆酒場カネス」。昭和39年に店舗を建て替えたが、それまでは茅葺きだったという。

「今の店舗よりもずっと広くてね」

記憶を辿りながら話すのは二代目女将の浅野静子さん。今年で93歳になるが、今でも体調によっては店に立ち手伝っているという。

開業以来80年の間に、店の周辺は大きく様変わりした。昭和27年にはトロリーバスが運行を開始。バス停に近かったので店は繁盛したが、昭和43年に廃線に。それに伴い、常連の足が次第に遠のいたという。社会が大きく変わった時代の風景が、店内に飾られたセピア色の写真に収まっている。

それでもコの字に並べられたテーブルの真ん中で、女将が煮込みを作る姿は変わらない。席に近いため、自然に客との会話が始まる。その煮込みは、滋味深く余韻も楽しめるもの。

「うちの定番は年間通してモツ煮。なので風味が変わらないように肉が中心。柳川鍋も美味しいわよ」

女将の説明に頷きながら、喉ごしが爽やかな「焼酎ハイボール」を一口。まさに阿吽の呼吸ならぬ、阿吽の肴と酒。時代が変わっても愛され続ける取り合わせと納得。

お勘定を頼むと、ソロバンの玉を弾く音が。古き良き昭和を堪能した一夜だった。

一之江「大衆酒場カネス」

二代目女将
浅野静子さん
● 東京都江戸川区一之江6-19-6
03-3651-0884
● 営業時間/16時30分〜22時(平日)
12時〜22時(土日祝)
● 定休日/水曜、祝祭日の前

都営新宿線一之江駅から歩くこと13分ほど。赤と黒の暖簾と赤提灯のカネス酒場の文字が目印。今でも近隣の人々に愛される。

  • ※ 週刊現代 掲載分
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