あばら肉を意味する韓国語などともはや説明不要。単なる肉の部位名を超え、焼肉というごちそう文化を象徴する垂涎ワードである、カルビ。
そんなごちそうを堪能できるのが、ここ喜八だ。「食肉センターに友人がいるから、朝つぶしたいいのが入るんです」とは店主の吉野喜三郎さん。その味、ボリューム、そして価格に3度驚いた。牛カルビ焼きがなんと580円!
「下町ではこのくらいボリュームがないと」と苦笑いの店主。
甘過ぎないさっぱりした醤油ベースのタレに包まれて「肉がいいからサッと焼くだけ」のカルビ肉。聞けば高級和牛の切り落としだとか。口当たりは柔らかく、口の中でふわっととろける。しかし全く脂っこくない。正真正銘の和牛肉であるのに、店ではあえて“和牛”とはうたってはいない。その理由を聞くと「いやぁ野暮でしょ」と。
店の隅にふと目をやると、その筋ではよく知られた幻のソーダのケースが。「炭酸で味が変わるから」と、焼酎ハイボールにも牛肉同様のこだわりが嬉しい。エキスも炭酸もキンキンに冷やし氷は無し、が喜八スタイル。カルビの脂を、炭酸キリリの焼酎ハイボールがさらっていく。そのハーモニーにしばし酔いしれるのであった。
本当に旨いものを知る下町では、こんな極上つまみを当たり前のように供する。カッコつけず、さり気なく……そんな下町の粋は、タカラ「焼酎ハイボール」にも受け継がれている。本物はシンプルに旨い。プシュッとしてゴクリ。
今日もその恩恵にあずからせていただきます!
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試行錯誤の上に生まれた牛もつ煮込み450円は余計な素材を加えず、牛の旨味をとことん味わえる逸品。牛カルビ焼き580円は数量限定品。焼酎ハイボール250円と、気さくな主人夫婦に会いに足しげく通いたい店。京成本線お花茶屋駅から徒歩5分。17〜22時、木休。葛飾区お花茶屋1-12-14久松マンション1階
090・6110・3356
- ※ 2010.07.14 散歩の達人 掲載分
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